イーホームズの答弁書
イーホームズの藤田社長 が、

「ヒューザーマンションの住民が、イーホームズ・国土交通省・世田谷区・川崎市を訴えた裁判に対する、答弁書です。*転載して下さって構いません。 」

ということで各所に掲載している答弁書を読みました。

読んだ感想として、転載しておくのが仁義というものかと思い転載します。
(「*転載して下さって構いません。 」は、「*転載してみんなで読んでください」ということだと思ったので)

このエントリは、この転載で終わります。


事件番号 平成20年(ワ)第28174号損害賠償請求事件
原告 ***** 外
被告 イーホームズ株式会社 外

答弁書

東京地方裁判所民事第22部甲1号議係御中

平成21年3月9日
東京都新宿区南元町***番地
イーホームズ株式会社
代表取締役 藤田東吾

原告から当社に対して提起された本件損害賠償請求につき、その請求を棄却し、訴訟費用を原告の負担とすることを求める。

当社の答弁の主張理由は、二つに大別される。

=理由その1=
1. 原告が主張する損害とは、原告がすんでいたマンション(以降、「当マンション」という。)が、特定行政庁等による命令(以降、「当命令」という。)で取り壊された結果に生じたものである。

2. 当命令を行った事実が適法であるか否かが、第一に議論されるべきものであると考える。

3.なぜならば、建築基準法第9条には、いわゆる違法建築物に対する措置の選択肢が定められており、当マンションが違法建築物であった場合には、その違反を是正するための必要な措置として、「取り壊し(=除却)」だけでなく、「修繕」を選択できるものと定められている。以下の、建築基準法第9条を参照頂きたい。

*(違反建築物に対する措置)
建築基準法 第9条 特定行政庁は、建築基準法令の規定又はこの法律の規定に基づく許可に付した条件に違反した建築物又は建築物の敷地については、当該建築物の建築主、当該建築物に関する工事の請負人(請負工事の下請人を含む。)若しくは現場管理者又は当該建築物若しくは建築物の敷地の所有者、管理者若しくは占有者に対して、当該工事の施工の停止を命じ、又は、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用禁止、使用制限その他これらの規定又は条件に対する違反を是正するために必要な措置をとることを命ずることができる。

4. 当社は、本件事件において、特定行政庁の長及び国土交通省の担当官(以降併せて、「本件公務員」という。)が行った、建築基準法第9条に基づく是正措置が、適法であったとは、技術的にも道義的にも正当であるとは考えられないのである。

5.なぜならば、当社は、国土交通大臣指定の指定確認検査機関として、いわゆる耐震偽装事件(本件事件はこの耐震偽装事件の一事案である)を、平成17年10 月25日に、最初に国土交通省に対して告発を行ったものであり、耐震偽装事件を告発する過程の中で(以降、「当過程」という。)、耐震偽装事件の技術的な因果関係の分析と対策を十分に行った指定機関であります。

6. 故に、当命令が不当であることを断じることができるのです。

7. 取り壊し(除却)をしなくても、十分に修繕で足りたはずです。実際に、公表上では百棟に及ぶ姉歯元建築士により偽装された構造計算図書に基づき建築されたマンション等は、全てが違法建築物であるにもかかわらず、取り壊し(除却)となった建物はほんの数棟です。

8.当社は、当過程の中で、平成17年11月上旬ころ、当時の国土交通省住宅局建築指導課を統括していた小川冨吉課長の部下である、構造担当の係官に対して、耐震偽装事件で生じた違法建築物の是正措置として、NASAで開発された、劣化したRC構造を補強強化できる「アラミド繊維等の化学剤」によって修繕を図るべきであることを進言しました。

9. 実際に、現在、耐震偽装事件が風化する中で、多数の違法建築物となったマンション等が、当社が進言した工法により修繕が行われ、その結果、建築基準法を満たしたマンションとして使用されています。

10. 従って、当マンションも、同工法により耐震基準が補強されれば、あえて、取り壊す必要はなかったのです。

11. すなわち、本件公務員が行った措置は、「不必要な措置」であり、行政権の濫用ともみなすことができると考えます。

12. よって、不必要な措置を行った因果関係を明らかにするために、すなわち、当裁判が適正に遂行されるためにも、本件公務員が当裁判に証人として召喚されることを求めます。
以下に、本件公務員に該当するものを列挙します。

1) 北川一雄(当時の国土交通大臣、現衆議院議員)
2) 佐藤信秋(当時の国土交通事務次官、現参議院議員)
3) 山本繁太郎(当時の国土交通省住宅局長、現民間人)
4) 小川冨吉(当時の国土交通省住宅局建築指導課長、現住宅局審議官)
5) 阿部孝夫(川崎市長)その他、当時の世田谷区長、川崎市建築指導課長、世田谷区建築指導課長

13. そもそも、耐震偽装事件とは、姉歯元建築士という一構造設計士が、大臣認定の構造計算プログラムを用いて作成した構造計算図書を偽装した事件です。

14. しかし、この大臣認定ブログラムに基づく構造計算図書とは、「安全という概念を経験則によって数学的モデルに変換して表現したものにすぎない」のであります。

15. 換言すれば、「机上の空論」なのです。

16. 情報化社会の中で、不確実な価値観に一つの客観的指標を与えるために、数学的なモデルで「安全」を測定しようという目安に過ぎないのです。但し、法が定めるものでもあるわけです。

17.だからこそ、建築基準法9条は、違法建築物が生じた場合に、その措置の如何では、多くの人間が不当な負担を強いられる恐れもあることから、特定行政庁に対して、その最終判断の是正措置の選択肢を複数用意し、十分な検討期間を要した上で、命令をすることが「できる」という法律なのです。

18. つまり、最終的には、公僕たる公務員の長によって、人知を結集して、その命令を出来る権限が与えられているのです。(しなくてもよいのです)

19. 故に、本件事件の損害の原因である、「取り壊し(除却)」の命令が、不当であると考えられるので、当社に対する請求は、棄却されるものであると考えます。

20.また、本件事件とは直接の関係はないかもしれませんが、耐震偽装事件を告発した当社では、平成18年の2月において、アパグループのマンションやホテルに耐震偽装がある事実を認識し、国土交通省に対して告発を行いました。しかし、この告発はもみ消され、当時のマスコミも一切が無視をしました。ヒューザーだけがあれほどマスコミで叩かれる最中に、なぜ、アパグループの事案を国土交通省も特定行政庁も、そしてマスコミまでもが無視をするのかは理解できませんでした。

21. アパグループを追求する姿勢をやめないイーホームズに対して、平成18年3月3日には、第2回目となる強制捜査が入り、アパグループや他の事案に関する資料もパソコンも警察が押収しました。

22. 姉歯夫人がビルから転落して亡くなったのは、イーホームズの代表者が東京地検に任意出頭を命じられた3月27日の頃でした。

23. また、当社代表者が、耐震偽装事件とは全く関係ないと裁判所も断じた、会社創業時の資本増資の資金の流れが見せ金ではないかという嫌疑によって逮捕されたのは、翌4月26日です。

24.この逮捕時には、さらに全く関係のない、増資の登記を行った司法書士までも逮捕をしたのです。この逮捕の理由は、検察が、当社代表者に「資金の流れを見せ金だと認識してわざとやった」という証言をしなければ、「この司法書士を起訴処分にして司法書士の資格はく奪に至らせる」という、ある種の脅迫の状況を作り、自白をねつ造させるためのものでした。

25.当社代表者の逮捕、当社の指定機関の資格はく奪、そして、当マンションの住民のように、数棟のマンションを取り壊し、それを、マスコミがこぞって取り上げ、他のマンション住民の不安感情をあおり、「騒ぐと損」のイメージを関係者に与えることで、事件の鎮静化を図ったものであると考えます。

26.その後の、京都市におけるアパグループのホテルの偽装が明らかになったことを契機に、当社が指摘していた、アパグループのマンションの偽装は明らかになりました。しかし、当社が別に指摘していた、川崎市内のマンションは、阿部孝夫川崎市長によっていまだに隠ぺいされたままです。

27.後日、多くの関係者から聞いた話では、平成18年前半において、小泉内閣の官房長官であった、安倍晋三を小泉の後の総理大臣にしようという大きな動きがあり、安倍晋三の後援会(安晋会)の会長を務めていた、アパグループ会長の会社の物件が表に出ると、安倍晋三に傷がつくという判断で、アパグループの偽装物件は表に出ることがなかったという話です。

28.当時、多くのマスコミは、記者クラブの捜査と、会社上層部からの不当な指示で正しい報道をできない現状がありました。この現状を知ったので、当社代表者は、築地に朝日新聞社に出向き、耐震偽装事件の担当デスクに会い、正しい報道をしてほしいと申し出て、情報提供を行うことにしました。斎賀孝治さんというデスクです。

29. 斎賀孝治さんは、アパグループや他の偽装案件を追求する最中、平成18年2月に、通勤のために自宅から駅に向かう途上で自転車に乗りながら事故に遭い亡くなりました。

30. この耐震偽装事件を経て、当時の国土交通省事務次官であった佐藤信秋は、平成19年7月の選挙で自民党から比例区で公認され参議院議員になりました。

31. 同じく、住宅局長であった山本繁太郎は、国土交通省審議官まで昇格した後退任し、平成20年春に行われた山口県第一区の補欠選挙において、自民党から公認され出馬をしましたが、選挙民の得票を得られずに落選しました。

32. 同じく、建築指導課長であった小川冨吉は、住宅局審議官に昇格をしました。

33. しかし、国土交通省内で、真摯に対応していた、課長補佐や係長の多くは不遇な人事措置にあったと聞いています。

34.耐震偽装事件とは、公務員として責任ある立場の者が、自分の将来の地位のご褒美と引き換えに、適正確実かつ公平に行うべき行政権限を不当に行使して、損害を国民に与えた事件であると、この事件の告発者として、その全容に立ち会ってきたものとして断じることができます。

35.本件事件では、原告が国土交通省に対して、耐震偽装事件では初めてとなる訴訟を行いましたので、全貌をお伝えし解明いただくことが、住民の被害の救済になると考え、また、第一告発者としての責務からも、本件事件についての因果関係やアパグループや安倍晋三氏との関係などを以上の如く理由として申し上げた次第です。

以上が第一の理由です。

=第二の理由=
1. 耐震偽装事件では本件事件の他にも複数の損害賠償請求事件が提起されています。

2. そのうちの一つの判決が、平成20年10月29日に、奈良県地方裁判所で出ました。(事件番号 平成18年(ワ)第133号 損害賠償請求事件)

3. 同判決において、本件事件と同様に、姉歯元建築士による耐震偽装の建物が生じた原因は確認検査業務における見過ごしのあるのではないかと問われた争点(論点)について、判決は下記の通り断じています。

記(判決文のP30-P31)

4 争点(3)(被告イーホームズに対する損害賠償請求の可否)について

 一般的に、建築基準法に定める建築確認の審査においては、その申請に当たって提出された書類(申請書及び添付図書)を資料として、申請に係る計画が建築関係規定に適合するかどうかを書面上で審査する。従って、本件のような、耐震強度が建築基準法令の基準を満たしているか否かという点については、当然に審査の対象となる。

 しかしながら、証拠(甲44)及び弁論の全趣旨によると、本件において姉歯が作成した構造計算図書には、建築基準法施行規則1条の3第1項本文の認定に係る性能評価を取得した大臣認定プログラムを使ったことを証明する旨の利用者証明書が添付されていた上、同計算書の末尾には、「一連計算処理をすべて正常に終了」、「ERROR数 0」とそれぞれ表示されていたことが認められるのであるから、被告イーホームズが、これらを確認したことをもって、必要な強度を満たしていると判断したとしてもやむを得ないといえる。

 また、平成18年法律第92号による改正前の建築基準法第6条4項は、同条1項1号から3号までに係るものにあっては申請書を受理した日から21日以内に、同項4号に係るものにあっては申請書を受理した日から7日以内にそれぞれ審査し、規定に適合することを確認したときは、申請者に確認済証を交付しなければならないとし、同条5項は、規定に適合しないと認めたとき又は申請書の記載によっては規定に適合するかどうかを決定することができない正当な理由があるときは、その旨及びその理由を記載した通知書を上記期限内に申請者に交付しなければならないとしており、建築確認の審査期間が、このように限られた短期間であることに照らすと、被告イーホームズが、上記期限内に、姉歯が作成した構造計算図書の数値を逐一確認したり、独自に構造計算を行うことはほぼ不可能であったといえるから、被告イーホームズにおいて、姉歯が行った構造計算所の偽装を見抜けなかったとしても、それについて過失があるということはできない。

なお、原告は、平成17年10月20日の時点(検査済み証交付時)においては、被告イーホームズは、既に姉歯が構造計算図書を偽装した事実を把握したものであることから、原告に対して検査済証を交付するべきではなかったと主張するが、本件全証拠によっても、上記事実を認めることはできないから、原告の主張はその前提を欠くものとして、採用することはできない。

したがって、被告イーホームズは、原告に対し、損害賠償責任を負わない。

4.本件事件において、原告が提出した証拠(甲第M3号証の2、新—1)、ユニオンシステム株式会社の大臣認定の構造計算プログラム、SuperBuild SS2によって作成された構造計算図書(出力枚数172枚)の172頁には、「一連計算処理をすべて正常に終了」、「ERROR数 0」と記載されています。

5. よって、前3項及び4項により、本件事件において、当社が確認検査業務上の過失はなかったといえる。

以上
提出証拠 
乙1 書籍、ドキュメント「月に響く笛 耐震偽装」藤田東吾著、出版imairu
乙2 奈良地裁での判決文
乙3 姉歯元設計士が行った偽装物件のリスト

*上記書籍は、講談社からも、「完全版」として出版されています。事件の全貌を、資料や事実に基づいたメールなどの対話記録により記述したものです。

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by gskay | 2009-03-10 11:54 | 真相 構図 処分