騒ぎの背景と真相?(イーホームズ答弁書の論点3)
結局、ヒューザーや木村建設といった業者がグルになっていたという構図は、空想の産物にすぎず虚構でした。その的外れな虚構に踊らされて、本質がみえにくくなってしまったと思います。いまだに、ほとんどの人は、構図を何となく記憶していて、それを信じているように思います。

イーホームズの答弁書はそうした無意味な虚構や騒ぎには一切触れていません。それよりも、執拗で理不尽な捜査への違和感を取り上げています。その挙げ句の刑事裁判の判決では、解釈次第で変わってしまいそうな「資金の位置付け」の問題では有罪でしたが、肝心の耐震偽装との関連は否定されています。

この刑事裁判の判決が、今回の裁判でどのように影響するか展開が気になります。

なお、偽装の張本人である元建築士をのぞけば、他の耐震偽装関連の刑事裁判で、耐震偽装の責任で有罪になっている人はいません。藤田社長と同様です。小嶋社長は、控訴審判決で、「被害者」とさえ言われています。

ところで、答弁書は、騒ぎとしてはそれほど大きくはならなかったけれども、各所で問題視されていたことを取り上げています。ここには、藤田社長自身の執念のようなものも感じられます。

それらのいくつかは、答弁書自体に記されているように、この裁判の論点にするべきかどうかは疑問です。しかし、はじめて公的な場所で取り上げられると言う点では、意義があるのかもしれません。

これらは、耐震偽装そのものの問題というよりも、耐震偽装の取り扱い方の問題です。なぜ、あの時だけ、この耐震偽装だけが、あそこまでの騒ぎになってしまったのかという問題です。他の事件や、他の違法建築、さらには、違法ではないが性能不足であるとされる既存不適格とのバランスなど、いびつです。

答弁書では取り上げていませんし、関連性は薄いのかも知れませんが、当時、旧住宅公団の杜撰な実態が明らかになっていました。むしろ、そちらの方が大きな問題になっても良さそうだったのに、それほどではありませんでした。

当時の騒ぎの意味や、一連の出来事の意味は、何かの機会に見極める必要があるように思います。

さて、藤田社長を耐震偽装と無関係とした刑事裁判の判決ですが、ひょっとすると、その判決を理由に、イーホームズは、裁判から排除されてしまうことも考えられます。被告が裁判で主張するべき事は、原告の主張を退けることです。それが達成されてしまったら、それ以上の関与はできません。刑事裁判の判決を根拠に、さっさと場外に追い出されてしまうかもしれません。

それは、イーホームズにとっては勝利ですが、この裁判を通じて、いろいろなことを追及しようという姿勢を貫くことができるかは微妙だと思います。おそらく、藤田社長の目的は、単なる裁判の勝訴ではないと思います。
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by gskay | 2009-03-13 13:48 | 真相 構図 処分