経産省部長ブログ
気の毒に思います。

まず、ブログについての問題より、職務専念義務違反についての部分が気になりました。公務員だったときから気になっています。

ブログはダメで、社内報に相当する冊子のエッセイ執筆や学会発表の準備、論文執筆などは良いのでしょうか?私が公務員だった時は、まだ若く、自分自身がそれをするような立場ではありませんでした。しかし、それは職務専念義務からしてどのように考えればいいのか不思議に思っていました。

特に、当時は、本来の職務とは言い難い、その人が自分で持ち込んだ仕事のために、現場のルーティンが後回しにされるのが嫌でした。しかし、現場の本来の仕事を片付けてからなら、上司がそういうことをしていても、私は気にしなかったと思います。

本来の仕事が滞っていないのなら、そのブログのような試みは肯定されてもいいのではないかと思っています。むしろ、社会に貢献しようと言う意気込みが感じられるような気がします。与えられた地位にふさわしい試みだったような気がします。

職務専念義務というのは、結構不思議な義務です。とりあえず、職場に居て、言われたことはこなしつつ、目立つことをしなければOKのようです。その義務は、公務員の能力を職務に集中させ、一層の充実や発展、そして効率化などにつなげるべきものだと思います。空いた時間ができたら、無駄にせず、職務のために何かすべきですが、なかなか……。

そういえば、かつては、新聞をひたすら読んでいたり、水槽に金魚を飼って餌をあげるのが仕事というような人や、いつ見ても将棋を指している人もいました。ずっと、休憩時間のようでした。さすがにそんな公務員は、居なくなっていると信じます。

経産省部長ブログ「炎上」 PSE法巡り書き込み殺到


2006年03月08日15時13分

 「わかりやすい言葉で政策を伝えたい」と経済産業省の現役部長が、役職と氏名を明示して開設したインターネットのブログが、3週間ほどで閉鎖に追い込まれた。反対の声もある電気用品安全法(PSE法)に触れたところ、書き込みが殺到したためだ。その上、ブログの更新が執務中だったことが問題視され、部長は大臣官房から注意を受けた。

 ブログは、経産省の谷みどり消費経済部長が2月1日、個人で開設した「谷みどりの消費者情報」。谷さんは東大を出て79年に旧通産省入省。環境省初の女性課長などを経て、05年から現職。

 谷さんはブログで、悪質な内職商法の問題など消費者関連の政策を紹介、経産省のホームページ(HP)への誘導を狙った。当初は好意的な書き込みが多く、読者との関係は良好だった。

 しかし、2月13日にPSE法について書くと、様子がおかしくなった。

 PSEマークのない中古家電の業者による販売を禁ずる法律で、4月からテレビ、オーディオ機器、電子楽器など259品目の中古品が対象になる。中古家電販売業者、オーディオファンらが強く反発している。

 ブログで谷さんは、この法律への理解を求めた。だが、同法に対する意見に交じり、反対派とみられる人たちから「死んでわびろ」「能なしの税金泥棒」など中傷も寄せられた。冷静な意見を含めて、書き込みは最終的に1600通にのぼった。ネット用語で言う、書き込みが殺到し、収拾がつかなくなる「炎上」状態になった。他のネットの掲示板でも話題になり、騒ぎは大きくなった。また、ブログ更新が平日の勤務時間内だったため「公務中の更新は問題」と議論は思わぬ方向に飛び火した。

 このため、谷さんは閉鎖を決断、2月19日に「閉鎖のお知らせ」を掲載し、25日に閉じた。「公務中の更新を巡り、国民の非難を浴びた」として今月3日、国家公務員法の職務専念義務違反で注意を受けた。

 谷さんは「官庁のHPは、見たい情報にたどり着くのが大変だし、広報予算も限られている。官僚言葉でなく、個人として語りかけたかった。職務中の更新は注意が足りなかった」と話した。

ブログについていえば、コメント欄の危険性は、私もよく知っています。また、ブログ開設当初から、危険性を親切な先人たちに教えて頂いていました。経産省部長ブログは、その辺のことを充分に配慮していなかった点が失敗です。

残念なことだと思います。配慮のない書き込みで、実験的にはじまった新たな窓口をひとつ消してしまったわけです。「当事者」がじかに発信するというブログの意義を体現していたと思います。

問題は、ブログを作ったことではなかったと思います。もし、順調で、心ないコメントに曝されることがなければ、問題視されることもなく、官僚の新たな手法になっていたかもしれません。

この一件が、幹部官僚がブログを作ってはいけないという前例にならないで欲しいと思います。責任ある立場の人が、差し支えのない範囲でブログを作り、発信するという試みを途切れさせないで欲しいと思います。

できれば、ブログを禁止するきっかけではなく、ブログを作ったときには、コメント欄の管理をよく考えておかなければ行けないと言う先例になって欲しいと思います。

華々しい経歴の方だけに、いろいろ工夫してこられたことと思います。出る杭だったということでしょうか?今後の活躍も期待します。
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by gskay | 2006-03-08 21:20 | 政治と役所と業界