ヒューザー破産管財人が控訴を取り下げ
あまりに長く放置していたので、再開のきっかけがつかめずにいました。仕事が新たなステップに入り、今までの仕事の整理をしなくてはならず、忙しくしていました。

ところで、久しぶりに、耐震偽装関連ニュース。ヒューザーが、自治体や検査機関を相手に起こした裁判の控訴が取り下げられたというニュースです。破産管財人が引き継いでいました。

ヒューザーが控訴取り下げ 耐震偽装損害賠償訴訟 - MSN産経ニュース

2010.1.8 18:02
 元1級建築士らによる耐震偽装事件に絡み、建築確認の際に偽装を見落としたため損害を受けたとして、耐震偽装マンションの販売元「ヒューザー」(破産)が、建築確認を行った東京都や横浜市など9自治体や指定検査確認機関2社に、計約50億円の損害賠償を求めた訴訟について、ヒューザー側が東京高裁への控訴を取り下げたことが8日、分かった。東京高裁によると、取り下げは7日付で、訴訟はこれで終結した。

 訴訟をめぐっては、東京地裁が昨年7月、ヒューザー側の訴えを棄却していた。

全く勝ち目がないとは言えないと思います。破産管財人は、債権者への配当を増やさなくてはならない責務があるので、全く勝ち目がないわけではないなら、訴訟を続けるのが本来だと思います。

この方針についての破産管財人からの説明のようなものは受けてはいませんが、私は、異論をたてたりしないつもりです。おそらく、債権者である多くの住民も同じような姿勢ではないかと想像しています。

建て替えにしろ、補強にしろ、自治体の関わりが欠かせませんが、その自治体を相手にした裁判であり、自治体の対応が納得できるものであったところでは、損害賠償を請求しようという意欲は少ないと思います。

一方で、自治体の対応に不満なところでは、住民が訴訟を起こして、損害を回復をめざすべきです。破産管財人の訴訟では、損害賠償が認められたとしても、他の債権者を含めて配当され、取り分が少なくなってしまうからです。

もともと、破産管財人は、住民が訴訟を起こすのであれば、その訴訟に訴えを引き継ぐという姿勢をとっていました。その方が、勝訴した場合の取り分が多くなるし、判決で決着をつけずに和解するとしても、そのハードルが低くなるからです。

この時点で訴訟をしていないところは、損害賠償を請求しようという意欲が少ないところだと思われます。そう考えると、破産管財人が訴訟を取り下げても、文句はほとんど出ないと思われます。そうした事情から、裁判が取り下げられたのではないかと想像しています。

建築確認制度の根幹について裁判で決着をつけられなかったことは残念ですが、本来の目的は損害の回復です。その目的にそって考えて、納得できるかどうかが問題です。

これで、いよいよ最終配当になるものと思われます。
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by gskay | 2010-01-10 14:50 | 損害と回復