ホテルとの協力?
耐震偽装によって被害をうけた最末端の当事者同士であるホテルのオーナーと私たち住民の協力についての模索が行われているという話があります。

ホテルは、事業であるだけに訴訟等に積極的です。損害についても早々に確定させ、会計に反映させて的確に対応しているように思われます。公的な支援の対象ではないと明言されていることもあるせいか活発です。さらに、「黒幕」と称させるコンサルタントが存在し、注目されています。

それに比べ、マンション住民は、訴訟についても、物件毎に温度差があるように思われます。積極的な方向を打ち出すところもあれば、慎重なところもあります。公的支援の対象になっていることも、考え方によっては、動きを鈍くしている原因かもしれません。

除却や建て替えについての作業に時間がかかっていて、最終的な損害がどうなるか不明確です。さらに、共同所有であるために、住民同士の足並を揃える必要があり、ホテル事業のようにはいきません。

ホテルと協力できる部分は協力すべきだと思いますが、大きく立場が異なる部分があります。

ホテルも住民も、所有者として、この事件に関わっている点は同じです。所有者としての責任を果たさなくてはなりません。

しかし、住民は、建築主ではありません。ホテルの場合、事業を行っているオーナーが建築主になっているのではないかと想像します。そうだとすると、むしろ、ホテルは、ヒューザーの立場に近いように思います。注目すべきコンサルタントの存在があるにせよ、住民とは立場が違っています。

そう考えると、慎重に協力関係を検討する必要があるように思います。どちらも、デタラメなシステムや、技術力の不足、不誠実な専門家の態度や、迷走する監督官庁の姿勢、それに無茶苦茶な報道に翻弄されているという点は同じですが、位置づけが微妙に異なっていると思います。公的な支援の有無などで差が出ているように、違う道を進まなくてはならない点が多々あるように思います。
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by gskay | 2006-05-25 21:44 | 損害と回復