住まないで売るつもりの建築主のための仕組み
住宅の「建築主」という仕組みは二つの方向に向かって進んで行くと思います。

従来の仕組みは、建築主が自ら居住することを想定した仕組みで、住む人が「家を建てる」という発想のもの。建て売りの分譲住宅の問題を指摘され、自ら丁寧に作り上げて行くことが出来る人にとってのメリットが見直されているようです。

一方、分譲を目的に業者が建築主となっている住宅もあります。この場合、住む人は「家を買う」という発想です。あいにく、売るつもりで建てる「建築主」をめぐる仕組みの整備が不十分で、業界の曖昧な体制の元凶ではないかと思います。

元々の姿に戻って、住む人自身が「家を建てる」ことは魅力的です。また、新しい建物を建て続けるのは、木造中心の住宅の耐用年数との関係で不可避なのかもしれません。

その一方で、建物を大切にして、一つの建物を売買によって永く使われるようにすることも大切だと考えられるようになりました。耐用年数も延びていると言われます。その上、マンションのような建物を増えています。

今こそ、「家を建てる」住宅とは区別して、永く売買されながら使われる住宅を、新たな住宅建築のあり方として考えなくてはならない時期ではないかと思います。

とりわけ、共同住宅は、その気になれば、長期に利用できる建物を建てることが可能だと思います。しかし、その建築は、個人の手に余る大事業であり、業者の力が必要です。

その業者の位置付けが曖昧です。個人が戸建てで「家を建てる」という発想の域を出ない仕組みしかなく、新築を新築物件として販売すれば、役目が終了と言うような仕組みに過ぎません。

「家を売る」ことを前提とした建築主には、その前提にふさわしい地位を与える必要があると思います。同時に、永く使用に耐える住宅を目指す仕組みを合わせて整備すべきだと思います。

従来の「建てて売る」という仕組みでしか儲けることが出来ない仕組みを乗り越えるべき時期に来ていると思います。永い期間に、何度も売買されるのが当然という仕組みを作る必要があると思います。
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by gskay | 2006-07-11 00:23 | 政治と役所と業界