保険制度への提言
住宅建築にかかわる業者は、せめて10年間の瑕疵担保責任を果たし終えるまでは消滅できない仕組みも必要だと思います。保険でカバーするにしても、業者は逃げ切れると思ってもらっては困ります。

おそらく、マンションのような共同住宅より、戸建ての方に悪質な業者が混じっているのではないかと思います。破産で清算したり、廃業することで、関係者が責任から免れる仕組みになってはならないと思います。

引用した記事では、住宅取得者の側の制度にも言及している点も注目されます。

日経住宅サーチ (7/18)欠陥住宅に備え、売り主が改修費用供託も・国交省提言


 住宅に欠陥が発生した場合に売り主に改修などの責任履行を確実にするための方策を検討していた国土交通省の住宅瑕疵(かし)担保責任研究会は18日、報告書をまとめた。売り主が倒産して改修費用を負担できなくなった場合への対応として、新たな保険制度の創設のほか、改修費用の供託や信託などの制度の検討を提言した。

 研究会は学者や弁護士のほか、保険業界の代表者らで構成。今後、国交省は報告書をもとに金融や不動産などと関係業界などと調整を進め、来年の通常国会での法整備を目指す。

 報告書は保険制度を創設する場合、住宅の建築時の検査などを行う保証機関を設置したうえで、保険会社がその保証機関から保険契約を引き受ける枠組みを想定。安定的な制度運営を進めるため、支払額が多額に膨らんだ場合などに政府支援の検討も必要と指摘した。

 耐震強度偽装などの売り主の故意・重過失については保険になじまないとしたうえで、住宅取得者が任意に活用できる支援金制度などの枠組みを提言した。

「売り主の故意・重過失については保険になじまない」というのは、もっともなことかもしれません。しかし、住宅取得者を中心に考えるなら、それを除外してしまうと肝心な部分が抜け落ちてしまうように思います。

保険がカバーしてくれることを前提とした売り主のモラルの低下を懸念しているのだと思いますが、これは、免責することで対応するのではなく、取り締まりとの連携の強化によって対応すべきではないかと思います。

ところで、引用記事中の「支払額が多額に膨らんだ場合」というのがどういう場合なのか想像がつきませんが、何かそういう状況を具体的に想定しているということでしょうか?巨大開発や、超高層などが問題を抱えてしまう可能性も考慮に入れているのかもしれません。

これまで、住宅問題は、戸建てから、巨大開発や超高層までをひとまとめにして考えています。引用の記事でもその範囲を出ないと思います。

いまや、規模の問題は、質的な差を作っていると思います。単に大きくしただけでは済まされないと思います。

建築の制度にしても、技術にしても、建築の体制にしても、保証の仕組みにしても、規模が大きくなったことによって、質が変わっています。そうした観点からのきめ細かいアプローチを検討する余地があるように思います。
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by gskay | 2006-07-21 10:38