官僚幹部の政治登用
「局長級以上の幹部を特別職とし、政権によって任命」という制度の案に賛成です。ついでに、現場の地位を向上させて欲しいと思います。


省庁幹部、政権が採用


官僚組織の肥大化と、現場軽視は、今回の事件でも背景となった病巣のひとつだと思います。

幹部組織を見直し、現場を重視しなくてはいけない点は、建築の業界にも重なるような気がします。

公務員人事には、何らかの対策が必要とされ、これまでも、任期制の採用などがありました。しかし、人事上のインパクトは小さかったと思います。任期制で採用された公務員の権限は小さく、既存の官僚組織の弊害を打破することはできませんでした。

確かに、昇進によって幹部を登用するこれまでのシステムは、人材の養成では優れていると思います。人間関係も強固になっていたかもしれません。しかし、高学歴化し高齢化し成熟段階にある社会になじむ制度ではないと思います。

定年前に頂点にたどりつくピラミッド型のシステムは、これまでも、天下りを必要としてきました。その上、今後は、定年延長にも対応して行かなくてはなりません。このままでは、新しい任務がなくても、無意味にピラミッドを高く大きくしていくしか、増える幹部公務員を雇い続ける方法はないでしょう。

また、今までは、現場のことを決めるために、いちいち、そこに覆いかぶさっている幹部組織、管理組織をいじっていました。これでは、現場が改善する前に、幹部組織や管理組織が肥大化し、陳腐になってしまいます。

一般職の普通の昇進は、せいぜい現場の管理職までとした方がいいでしょう。ただし、人事の天井を作るだけであったら無意味だと思います。新たな昇進制度には、もっと高度で専門的な人材が、現場に即して活躍できるシステムを期待したいと思います。そして、活躍の場を与えられるだけでなく、報われるべきだと思います。

これまでも、これからも、現場がシステムの基盤であることに変わりはありません。それが、少し軽く見られて来ました。もっと重視する仕組みが必要だと思います。

一方で、幹部組織や管理組織は、スリムであるべきです。そして、大胆で柔軟な組織となり、基盤となるシステムに強烈な指導力を発揮すべきだと思います。幹部の登用は、様々な場所から行われることになるとと思いますが、現場の事は期待しない方がいいと思います。判断や分析、指導に集中すべきであると思います。

その分、現場の地位を向上させる必要があると思います。基盤となるシステムは、それに応えるだけの足腰を鍛えておく必要があると思います。

ところで、こうした人事の改革では、当面は、余ってしまった人材が出るでしょう。しかし、その行方は、心配いらないと思います。

手つかずに放置されている領域が、たくさんあります。そこで、活躍して欲しいと思います。まず、人を余らせないと、手つかずの部分に人手はまわりません。

これまでのものにしがみつく人には辛いかもしれません。しかし、その執着を離れれば、新しい活躍の場はいくらでもあります。

リストラは、単に人をきるだけなら大きなインパクトはありません。余った人手が、手つかずの新しいフロンティアに再配置されることで、個人にとって新しいチャンスとなるとともに、社会にとっても発展の原動力になると思います。そこが、リストラの意義だと思います。

幹部をリストラしようというのですから、抵抗は熾烈であると思います。しかし、実施する価値があると思います。

この事件でも、構造設計や検査、耐震補修のような今まではあまり光が当たらなかった領域が人材を必要としていることがわかりました。手つかずの領域に、新たな人材が配置され、新しい価値を生み出し、社会が発展するという未来を期待したいと思います。
[PR]
by gskay | 2006-01-06 13:32 | 政治と役所と業界