篠塚元支店長初公判
耐震偽装とは直接は関係ない経理の不正の容疑での裁判です。企業の経理の不正は重大なことであり、不正は罰せられるべきです。しかし、それが、元支店長への狙い撃ちに終わってしまうのだとしたら、不正経理問題も明らかにならない中途半端な追及になってしまうような気がします。

「不正な経理をしてしまうような会社が体力を装って、身の丈に合わない事業に手を出し、問題を起こしてしまった」という決着が目指されているように思います。経理は遵法でなくてはならないので、教訓になっていると思います。そういう問題があっちこっちで噴出していますが、その一つに位置付けられると思います。

ただ、経理の担当者の責任を積極的に問わず、元支店長への追及の後始末の口実として経理を持ち出しただけではいけません。それでは、企業の健全さを保つための経理の意味をないがしろにしてしまうことになると思います。経理の不正は、それ自身が重大な問題なので、付随した問題であるかのような軽い扱いではいけません。

私は、篠塚元支店長に会ったことはありません。元支店長に会ったことのある人によれば、まじめで賢く鋭い人物だったようです。メディアで取り上げられる話し方や表情ではわからない部分だと思います。

コスト削減を企業の収益を上げるために追求する努力は徹底していたようです。しかし、無闇矢鱈に目の前のコスト削減を目指すという態度ではなかったようです。「無駄」に対して敏感である以上に、「コスト削減」と「コストの削減によるリスクという新たなコスト」を天秤にかけることができ、堂々と主張し、決断することができる人だったようです。しかし、限界があったようです。

元建築士が関わった物件以外には問題は指摘されていませんが、木村建設と組んで仕事をした人は、それだけで巻き込まれて迷惑を被ったことと思います。それにもかかわらず、中には、早い時期から、元支店長についての世間の評価に疑問を感じている人がいました。

私は、早い時期には、元支店長という人がどうのように関与しているか見当もつかず、世の中の評価に翻弄されているだけでした。注目されている人物として知ってはいましたが、どのような人なのかとは考えていませんでした。

ようやく保釈だそうです。裁判による最終的な処分の決定には時間がかかると思いますが、多分、新奇な情報は元支店長からは出ては来ないような気がします。耐震偽装とは関係ない事件として、経理の不正の中身とそれに対する責任の有無だけが争点になるのだと思います。
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by gskay | 2006-08-08 16:54 | 真相 構図 処分