技術や制度の問題は、政治で何とかなるのか?
耐震偽装についての政治的な追及、とりわけ野党の追及は、現時点では、ハズレだったという評価になると思います。

野党は、実力不足だったと思います。偏った思惑が、肝心な部分を覆い隠し、誤った方向に導いてしまったと思います。

与党については、野党の追及が弱まった途端に取り組みがパワーダウンしている点は残念ですが、他に課題が山積みである以上、仕方がないと思います。少なくとも、政治的な問題として深刻になるのを防いではいると思います。与党は最低限の成果を残し、その上で、現実的な問題として行政が対応しているといえるかもしれません。

しかし、野党については、不適切な対応をして、無闇に政官業の癒着の話に矮小化してしまいました。技術やシステムの問題点を追及するという根本的なポイントに眼をつぶっているようで、見当違いになってしまいました。

その上、矛を中途半端におさめ、結局、何も変わらないばかりか、与党の独壇場を許すことになってしまったと思います。大失態だったと思います。

放置されたサイトについては、与党については、野党の追及がなければ、あのままも仕方がないと思えなくはありません。

しかし、野党のサイトは、無惨です。結構、技術についての議論や、システムの問題点の洗い出しについての内容は良かったのに、結局、政治に活かすことができなかったと思います。

……。

追及する野党が、技術やシステムのレベルの話と、目先の政治の話とをゴチャゴチャにしてしまった結果が、尻切れトンボの印象を作っていると思います。

これで、政府や与党の失政や傲慢さがなかったとはいえないかもしれません。しかし、少なくとも、行政レベルの対応は粛々として進んでいます。そうした進展が、野党の追及の成果だとは思えません。野党の心得違いと実力不足は問題だと思います。

このままでいいとは思いません。もっと技術的な問題に強い政治家を作る必要があると思います。制度の問題にしっかりと眼を配れる人を必要とします。それは、与党にも野党にも必要です。

今後、さすがに、いつまでも、野党の実力不足の上に、与党が安住しているわけにはいかないと思います。政権交代というものが起こるのだとしたら、今が与党であろうが野党であろうが、厳しく取り組まなくてはならないと思います。

技術的な問題について、民主的な仕組みを前提にした管理を考えることが出来るような政治家を必要としていると思います。少なくとも、小選挙区選挙が中心でない参議院にこそ、そうした政治家が必要だと思います。

すみやかに立法的に対応できなかったことは、残念なことだと思います。

結局、官僚を中心に行政府のペースで進む事になったのは、内閣に近接し行政的な問題を扱う性格が強い衆議院の限界だったのではないかと思います。選挙制度を反映し、ほぼ、二大政党に収斂して来た衆議院での数の論理は、内閣の安定には寄与すると思いますが、野党が実力不足であるならば、言論の府としての役目を果たしきれないのかもしれないと思います。

かといって、比例代表的な参議院が、言論を担っているかといえば、怪しい物かも知れませんが……。
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by gskay | 2006-08-22 23:59 | 政治と役所と業界