行き過ぎたコストダウン
篠塚元支店長の裁判が結審したという記事です。問題は、不正な書類作成に実際に関与しているかどうかだと思います。本人が否認している点がポイントになると思います。共謀の事実が立証されているかどうかの問題です。

強度偽装・木村建設元東京支店長に懲役1年6月求刑


 耐震強度偽装事件で、偽装物件を多数施工していた木村建設(熊本県八代市、破産)が特定建設業の許可を受けられるよう不正書類を国に提出したとして、建設業法違反(虚偽申告)の罪に問われた同社元東京支店長・篠塚明被告(45)の論告求刑公判が27日、東京地裁であった。

 検察側は「債務超過に陥ったことを十分認識し、粉飾決算に積極的に加担した。この結果、行き過ぎたコストダウンに走り、姉歯秀次元1級建築士による一連の耐震偽装事件を誘発した側面もある」として、篠塚被告に懲役1年6月を求刑した。

 これに対し、弁護側は「債務超過の認識もなく、粉飾決算や虚偽の書類申請で共謀したことはない」と無罪を主張し、結審した。判決は11月1日に言い渡される。
(読売新聞) - 9月27日11時54分更新

行き過ぎたコストダウンと耐震偽装の関係を切り出せば、確かに社会的影響の大きさから問題視することはできるかもしれません。裁判官の心証に影響を与えることができるのかもしれません。

ただ、耐震偽装のきっかけは、元建築士単独の問題であるとされている手前、それ以上の真相を推定して語ることには疑問を感じます。また、元建築士は、免許をもった専門家であった以上、自らが判断したことについての責任は、自らが負うべきであり、今となっては、元支店長を責めるのは筋違いではないかと思われます。まして、設計事務所も関与していることです。

コストダウン圧力の有無についても、どこからが行き過ぎなのかは示されたのでしょうか?また、その圧力と、専門家の判断との関係についての責任関係は整理されているのでしょうか?

企業は、利益を出すための組織であり、コストダウンの努力自体は悪ではないはずです。

ところで、元建築士の構造設計によってコストダウンできたコストというのは微々たるものでした。強いていえば、設計料の安さがコストダウンだったのかしら?

いずれにせよ、判決に注目したいと思っています。
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by gskay | 2006-09-28 18:06 | 真相 構図 処分