木村社長の詐欺容疑
そもそも、引用の記事のように認識がなくても、罪は成立するのでしょうか?木村社長の詐欺容疑は、ヒューザーの小嶋社長への容疑とは異なっていますが、ややこしい問題です。

元支店長と異なり、経理の不正については認めていて、こちらには争う点は少ないようです。

弁護側が冒陳「詐欺は無罪」=耐震強度偽装事件、木村被告公判−東京地裁


 耐震強度偽装事件で、詐欺と建設業法違反の罪に問われた木村建設元社長木村盛好被告(74)の公判が3日、東京地裁(角田正紀裁判長)で開かれた。弁護側が冒頭陳述を行い、元1級建築士姉歯秀次被告(49)=公判中=による偽装を知りながら、ホテルの工事代金を受領した詐欺について無罪を主張した。
 弁護側は冒頭陳述で、木村被告は姉歯被告を「仕事が速く、能力が高い」として優秀と評価していたと指摘。姉歯被告がヒューザーのマンションの構造計算書改ざんを認めた後、「木村さんのホテル、マンションはやっていません」と木村建設側に伝えたことなどから、ホテルの耐震強度が不足しているとの認識はなかったと訴えた。 
(時事通信) - 10月3日13時1分更新

代金の受領については、木村建設とヒューザーでは立場が違います。ホテル自体が「建築主」だったと思われ、建築主と施工業者との関係も問題点になると思われます。

ただ、問題の根本は設計にあり、しかも、建築確認されており、おそらく代金受領の時点では、竣工時の検査も済み、検査済み証も出ていたのではないかと想像します。そうした要素が絡まり複雑です。建築主と、施工、監理、それに設計の責任関係が明確であれば、混乱が少なく処理できるのではないかと思いますが、仕組みが曖昧です。その上、建築確認や検査の制度がからんで、さらにゴチャゴチャです。

今回の場合、建築主が施工業者に代金を支払うにあたっての条件が問われています。この建築主と施工業者の関係は、住宅で言えば、注文住宅の場合に近い関係です。判決によっては、一部の欠陥住宅問題の捉え方に大きな影響をもたらすものと思われます。

建築主は、建築という事業そのものに関与している分、様々な責任を負わなくてはならない立場です。住宅の場合は、「品確法」の瑕疵担保の枠組みで対応することになっているものの、厄介な問題がたくさんあるようです。

もし、「耐震強度が不足しているとの認識はなかった」にもかかわらず、木村社長に厳しい判決が出た場合、建築主の保護という点で重大な判断になると思います。

ところで、木村建設については、元建築士がかかわった物件だけの問題にとどまりません。そうでないまともな物件にまで、様々な影響が出ています。

もし、元建築士が初期にしかるべく事態の全容の解明に協力していれば、この影響は、最小限にできたと思われます。あるいは、事態の公表について、しかるべき配慮があっても、影響を少なくすることができたと思われます。しかるべき対応でなかったことが、残念です。

この問題も、初期の動きがしかるべきものであったなら、問題にならなかった可能性があります。
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by gskay | 2006-10-04 10:11 | 真相 構図 処分