発覚当初のヒューザーの資金繰りについての考え方
ヒューザーの小嶋元社長の公判で指摘されたポイントの一つが、資金繰り。藤沢の物件が引き渡しに至る過程で問題になるのは、建設の費用の借入金の決済であって、その後の瑕疵担保責任を果たすために必要になる資金ではありません。

冒頭陳述で、検察側は、「入居済みの7物件で、購入者から買い戻しを行った場合、約50億円の債務超過に陥り、買い戻しは財務上不可能だった」という点を指摘し、いかにヒューザーの資金繰りが不調であったかを強調しようとしています。

しかし、これは、藤沢の物件を引き渡すかどうかには全く関係のない問題です。公表後の対応の問題です。このことが、小嶋元社長を罰する根拠にはなりません。心証をつくるためのテクニックというのはこういうものなのかと勉強になります。

一方、弁護側は、「むしろ物件の引き渡しをすることによってヒューザーは建設費について金融機関の借入金約7億円を返済しなければならず、資金繰り的にはかえってマイナスになる」という点を指摘しています

もし、強度不足が深刻であるということが判明していたなら、ヒューザーが取るべき態度は別だったと思います。あの時、ヒューザーが「金融機関に対しての決済を優先しない」と決断できれば、藤沢の物件の住民の被害は最小限に留めることができたのかもしれません。ヒューザーにとっての被害も少なくて済んだかもしれません。

契約内容次第ですが、借入金の決済については、担保が金融機関に取られて代物で決済されることになるだけだったのではないかと思われます。おそらく、担保は、完成済みの物件の建物や土地についていたのではないかと思われます。また、住民に対しても、ヒューザーは、手付けの倍返しをすれば解決することができました。

そうするべきだと判断するための材料が足りなかったのだと思います。
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by gskay | 2006-10-17 13:00 | 真相 構図 処分