イーホームズの社長のこれから
執行猶予つき有罪判決だそうですが、耐震偽装とは関係ない裁判です。強いて言うなら、財務を装ってまで無理な会社を作ってしまったことが、業務に対して実力の足りない検査機関を作り、それが見逃しにつながったとこじつけることができるのかもしれません。世間はそれでいいとしても、さすがに裁判所では、そのこじつけは認められなかったようです。

見逃しについては、イーホームズに限った話ではありません。技術的な問題についての議論や、責任の体制についての議論がなされたなら、他の機関や自治体にも影響が及ぶ問題になったかもしれませんが、そこまでの追及は無かったようです。

技術の問題は、国土交通省という行政当局のなわばりのままとなり、司直の及ばないところとして続きそうです。司直としては、民主的な建築の仕組みを尊重しているとも考えられますが、結局、行政の力が強くなっただけのように思われます。また、法律の網についても民主的な仕組みには制限が加えざるを得ない方向に進みつつあるように思います。

これは、責任の所在が曖昧で、誰も責任を背負うという態度を示さなかった以上、仕方がないことかも知れません。責任を背負おうとしなかったという点では、この社長の態度には腹が立つところもありましたが、仕組みがわかってくると、仮に責任感が強かったとしてもどうしようもなかったのかもしれないと思います。

建築は、民主的な仕組みが目指されていたはずですが、誰もが無責任な仕組みへと成り果てていたのかもしれません。彼は、その中で、じっとしていても良かったのに、自分の責任と他人の責任を区別しようと頑張ってしまいました。このために足をすくわれたのかもしれないと思います。無責任な仕組みの上に成り立っているということを見極めていれば、別の対応もあり、異なった状況が生まれていたかもしれません。

無責任体制についていえば、業界の人々はそれでいいかもしれませんが、こちらとしては困ります。何も起こらなければいいのですが、そうでない以上、責任についての曖昧さを解消していく必要があると思います。この社長には、そういう責任の仕組みを追求して欲しいと期待します。

ところで、関連して、他の耐震偽装が浮かび上がっているようですが、その会社には体力があると思われるので、問題自体は重大ですが、ヒューザーのようなことにはならないと思います。耐震強度に問題があったとしても、混乱がないように処理されることを期待したいと思います。未完成なら、手付けの倍返しで済みますが、すでに住民がいるのなら、特別な配慮が必要だと思います。

そういう点では、ヒューザーについて、この社長はあまり上手に後始末をつけられず、むしろ混乱の原因を作ってしまったように思います。他の耐震偽装についても、真実の公表は大切だと思いますが、少し考えた上で、適切な方法でなされるべきだと思います。
[PR]
by gskay | 2006-10-19 22:40 | 真相 構図 処分