広告会社選びの戦略
広告戦略は、単に売り上げを伸ばすという目標を達成するだけでなく、メディアをコントロールするものである必要があります。メディアにとどまらず、もっと大きな影響力を行使できれば、さらに良し。一般の国民が消費者として購買に参加することで経済を支えるという仕組みでは、広告こそ重大であるとともに、広告会社が軸となって陰に陽に様々な影響力が行使されているように思われます。

広告会社にとって、売り上げにつながるアイディアは当然重要ですが、その他にも大切なものがあるように思われます。そこを巡り、無料の情報誌を中心に独自の情報誌戦略を行って来た比較的新興の広告会社と、戦前より続く世界有数の老舗巨大広告会社とが、かなり長期にわたって、闘いを繰り広げているように思われます。

今のところ、無料情報誌中心の広告会社も、それなりには発展しましたが、世界有数の老舗には、ほとんど歯がたっていないように思われます。情報誌中心の新興広告会社からは、「情報誌業は虚業であり、不動産という実業を行ってこそ世間から評価される」という考えから不動産会社が作られました。しかし、虚業とか実業とかいう問題ではないと思われます。

その新興広告会社からも、不動産会社からも、多数の人材が輩出されています。ヒューザーの屋台骨を支えていた人材には、その不動産会社出身者がいることは良く知られていることです。

ヒューザーの広告戦略は、かなり偏っていたように思われます。はっきり言ってケチでした。コスト削減にもなるし、売るもの自体少なく、いつもほぼ完売が達成されていたので、それはそれで正しい戦略だったのではないかと思います。

ただし、企業としてさらに発展しようとする場合や、トラブルを乗り切ろうとした場合、その戦略では不十分です。ヒューザーはトラブルを乗り切れませんでした。

良く考えてみると、その新興広告会社自体が、トラブルを乗り切ることができなかったことを思い出します。その時は、情報誌という独自のメディアに加え、それ以上の影響力を目指していたのではないかと想像します。

ヒューザーがどのような広告会社を使っていたのか知りませんが、売り上げやコストのことは考えていても、トラブルのことまでは頭が回っていなかったのではないかと思われます。

日本では、企業が大きくなって来たなら、ある段階から老舗巨大広告会社とのおつきあいをすることが大切なのではないかと思われます。売り上げを延ばすノウハウだけでなく、トラブルを乗り切る様々なノウハウを持っていると期待できるからです。他の選択肢は、私には見つけられません。
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by gskay | 2006-10-23 17:15 | 政治と役所と業界