検察の主張への裁判所の判断
イーホームズ社長に続いて、木村建設東京支店長が有罪になりました。しかし、これも、耐震偽装には関係ない経理の不正で、検察が主張する耐震偽装との関係は認められませんでした。

経理担当の役員が裁かれず、彼が裁かれたのは、耐震偽装への関連からだと思います。耐震偽装で罰することはできないが、耐震偽装に関連する容疑で罰することで、耐震偽装への責任を追及したことと同じと位置付ける考えだったのかもしれません。

違法な経理を行っている会社が、構造設計の担当者に無理な圧力をかけて、偽装を続けるきっかけを作ったという構図が描かれていたようです。圧力といっても、「頑張って、経済性に優れた設計を!」ということなら違法性はないと思われますが、「違法になっても、コストを下げろ!」というなら、元建築士と共謀です。

捜査段階で、共謀は早々に否定されてしまいました。そうすると、違法とはいえない圧力が偽装の原因になったかどうかが問題になり、その背景として経理の不正が追及の対象になりました。結局、裁判所は、経理の不正は認めたものの、耐震偽装との関連は認めなかったようです。

直接的な関与を証明できないため、経理をごまかすような悪徳な輩が、耐震偽装のきっかけを作っているから、厳重に罰する必要があるというのが追及の意義だったと思いますが、認められなかったようです。

そうなると、耐震偽装への責任があるという理由で、経理担当の役員をさしおいて、東京支店長を訴えているので、検察の主張が敗れたという位置づけになると思います。イーホームズ社長に続いて、事実上の連敗ということになると思います。

この人たちが裁かれ、同じようなことをしても他の人たちは追及されないという違いは、耐震偽装への関与という点です。その点を裁判所が認めなかったということは、裁判にいたる最も重要な点が認められなかったということです。

検察は、控訴するのでしょうか?

ところで、支店長の存在をはじめて知ったのは、国会の参考人質疑です。その時は、良い印象こそ持たなかったものの、筋は通っていると思いました。その時の私は、もっぱら、イーホームズの社長に怒っていました。

その後、私の友人が支店長と仕事をしたことがあるということで評判を聞く事ができました。印象ががらっと変わり、好転しました。

ほとんど暴力と変わらないリンチやつるし上げのような取材がほとんどである中、それとは一線を画した丁寧な取材による報道を目にする機会もありました。

彼について、私が知る範囲で、個人的に気に入らないのは、キックバックを受けていたらしいという点くらいです。

彼を巡る騒動は、一体、何だったのでしょうか?辻褄が合わないまま、忘れられて行くのかもしれないと思います。
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by gskay | 2006-11-02 17:03 | 真相 構図 処分