耐震診断
耐震診断の推進については、自治体毎に温度差があるようです。耐震偽装問題発覚後、横浜市が積極的な姿勢を示していましたが、どれだけ効果が出ているのか興味がわきます。

取り組みの制度整備が不十分な自治体が多いと言う報道がなされてきましたが、積極的に実施しているという報告は、あまり多くなかったように思います。

東京・千代田区、全マンションに耐震診断の報告を要請


 東京都千代田区は10日、耐震診断や構造計算のチェックを受けていないとみられる区内のマンションに対し、診断を受け、結果を年末までに報告するよう求める要請書を郵送した。対象のマンションは最大で466棟に上る。

 耐震強度偽装事件が起きて以降、マンションの安全性への関心が高まっているが、国土交通省によると、自治体がこうした要請をするのは珍しいという。

 同区では、同事件を受けて昨年1月から、マンション耐震診断などへの助成(1棟の上限は分譲250万円、賃貸125万円)を始めたが、同制度を利用したのは区内のマンション472棟のうち6棟だけ。同制度を使わずに診断を受けているケースも考えられるが、区では、ほとんどのマンションは診断を受けていないと見ており、残る466棟の管理組合や所有者らに要請書を送付した。

 区では、安全性を確認できたマンション名を公表していく方針。

(2007年1月11日0時25分 読売新聞)

都心では、オフィスビルでの取り組みは進んでいるように思います。所有者がはっきりしているからかもしれません。所有者にとって、責任という点でも、資産という点でも、耐震性能は重要なポイントであり、動機付けがしっかりしています。

しかし、マンションでは、管理組合の足並を揃えるのが難しいのではないかと思います。区分所有者の理解こそ、克服しなくては行けない点ではないかと思います。横浜など積極的な姿勢を打ち出しているところが、この問題をどのように解決しているのか、知りたいと思います。

ところで、この取り組みのポイントは、「安全性を確認できたマンション名を公表していく」という点だと思います。都心では、物件が限られていることもあり、中古の資産価値は重要です。安全性が確認できているかどうかが、資産としての価値の基準になりうるのではないかと思います。

物件の売買において耐震診断の結果を明示しなくてはいけないとか、耐震強度に問題がある物件の売買を制限できるというルールが区の条例などで作ることができればば、更に良いのではないかと思いますが、私有財産の処分をそこまで制限できないのかもしれません。

少なくとも、遠からず、千代田区では、耐震診断の結果が良好な物件と、そうでない物件との差がはっきりすることと思います。

これだけの仕組みでは、売るつもりがないという人を積極的にできないかもしれませんが、とても大きな進歩だと思います。
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by gskay | 2007-01-11 23:54 | 安全と安心