官公庁等の耐震強度
長野県の庁舎の耐震診断の結果が公表されたようです。記事では、どの規準で算出されたものか明記していませんが、Qu/Qunだとすると、議会棟でさえ、うちのマンションと変わらない耐震強度のようです。

突然、この記事が出るとビックリするかも知れません。しかし、引用の記事は、以前から、ポツポツと公表されてきた一連の結果の一つに過ぎません。

信濃毎日新聞[信毎web] 県庁と7合庁、耐震基準大幅に下回る 長野合庁は0・12
2月2日(金)

 長野市の県庁や、県内の県合同庁舎のうち7カ所の耐震強度が、現行の建築基準法に基づく基準値1・0を大幅に下回っていることが1日、県が行った耐震診断で分かった。最低は長野合庁(長野市)の0・12で、0・16の上田合庁(上田市)、0・27の大町合庁(大町市)の計3棟は、震度6程度の地震で「倒壊・崩壊の危険性が高い」と診断されている。

 いずれも現基準が適用される1981年以前の建築で、法的に問題はないが、県は来年度当初予算案に3棟の耐震改修に向けた調査費1300万円余を計上、早期の改修を図る考えだ。県はこれまで、災害時の避難、救護などの拠点と位置付ける県有施設1367棟のうち473棟(34・6%)が現行の耐震基準を満たさないとしてきたが、個別の建物の診断結果を明らかにしたのは初めて。

 県によると3棟以外では、県庁(長野市)の本館が耐震強度0・38、議会棟が0・41。0・33の木曽合庁(木曽郡木曽町)、0・37の諏訪合庁(諏訪市)を合わせた4棟は震度6程度の地震で「防災拠点としての機能が損なわれる」と診断された。

 伊那合庁(伊那市)、飯田合庁(飯田市)はそれぞれ0・61、0・69で、同様の地震で「防災拠点としての機能が損なわれる恐れがある」だった。現行の耐震基準で建てた松本(松本市)、北信(中野市)、佐久(佐久市)の各合庁は1・0を満たした。

 今年1月に策定した県の耐震改修促進計画では、災害時に拠点とする県有施設について、15年度までに耐震診断や改修を終え、耐震化率100%を目指すとしている。

 また県は同日、来年度当初予算案に、東海地震防災対策強化地域に指定されている南信の16施設・42棟の耐震改修と、糸魚川静岡構造線断層帯地震の被害が想定される中信の23施設・121棟の耐震診断の費用として、計5億7300万円余を計上する方針を明らかにした。


私が知っている限りでは、大阪府の耐震強度不足問題が、昨年の1月に報道されています。

震度6強で崩壊の恐れ 大阪府庁、基準値下回る


 築80年を迎えた大阪府庁本館は、耐震改修促進法が求める基準値を大幅に下回り、震度6強か7程度で崩壊する危険性が高いと診断されていたことが30日、分かった。

 同法は耐震指標値を「0・6以上」とするよう求めているが、大阪府庁は「0・3未満」だった。府は調査結果を受け、近く本館の耐震補強工事に関する計画を策定する方針だ。

 耐震調査は昨年5月に着手。構造計算書や施工資料などが残されていなかったため、非破壊試験器を使って柱、壁など構造主要部分の鉄筋の本数などを調べ「構造耐震指標値」を算出した。

 耐震指標値は震度6強か7程度の揺れ・衝撃に対し「倒壊の危険が低い」(0・6以上)、「倒壊の危険がある」(0・3以上0・6未満)、「倒壊の危険が高い」(0・3未満)に3区分。府庁本館は「倒壊の危険が高い」と診断された。
(2006年01月30日 共同通信)


しかも、

知事公館も崩壊の恐れ 震度6強で、大阪府


 大阪府庁の庁舎が震度6強で倒壊する危険性が高いと指摘された問題で、太田房江知事が日常的に執務に使用している知事公館も耐震改修促進法が求める基準を大幅に下回り、崩壊の恐れがあることが30日、分かった。

 一戸建て住宅など小規模建築物の場合、同法は「構造耐震指標値」を0・8以上とするよう求めているが、知事公館は0・24だった。

 小規模建築物以外の建物の場合、同法は0・6以上とするよう求めているが、府は同日、知事室や議場がある府庁本館が0・15、近畿管区警察局がある本館西館北側が0・16、議会事務局がある同東側が0・26だったとする耐震診断結果を発表した。
(2006年01月30日 共同通信)


だそうです。

国の方も、8月に同様の公表を行っています。


耐震基準 国の拠点施設45%が不足 神戸など3庁舎倒壊も


2006/08/26 神戸新聞

 大規模地震時に国の対策の拠点となる中央官庁や出先機関など三百九十三施設のうち45%の百七十六施設が、一般の建物以上に求められている耐震基準を満たしていないことが二十五日、国土交通省が公表したリストで分かった。

 このうち百十四施設は一般の耐震基準すら満たさず、震度6強-7程度の大規模地震で倒壊の危険性があるとされており、政府の防災担当者が日常的に詰める内閣府や、地方気象台、警察機動隊も含まれていた。

 国交省は「今後十年間で少なくとも九割で基準を達成する」としているが、対応の遅れには批判が集まりそうだ。

 リストは、国交省官庁営繕部所管の建物で、災害時に情報の収集や指令、被災者支援の拠点となる施設や、日ごろから危険物を貯蔵、使用する施設のうち一定規模以上のものについて、これまでの耐震診断結果を集約した。防衛庁と自衛隊の施設などは含まれない。

 いずれも、震度5強程度の地震では、損傷の危険性はないという。

 地方整備局別では、近畿管内で大規模地震で倒壊の危険性がある施設が二十六施設と最も多く、次いで関東管内が二十三施設だった。

 国は、これらの施設について、災害時にも機能を維持するため、建築基準法の基準より一・二五-一・五倍高い耐震基準を設定している。

 兵庫県内では、神戸東労働基準監督署が入居する神戸第二地方合同庁舎別館(神戸市中央区)が大規模地震で倒壊や崩壊の危険性が高いことが判明。神戸地方合同庁舎(同)と県警察学校本館(芦屋市)は、倒壊の危険性があるとされた。

国土交通省では、官庁施設の耐震診断結果等の公表についてあるいは、官庁施設の耐震診断結果等についてで、詳しい内容を知る事ができます。

この他、病院などの耐震診断を進めるため、厚生労働省が取り組みを行っています。学校については、かなりの地域で対策が進んでいるものの、取り組みの足並は揃っていないという話もあります。

なぜ、この時期に、この記事が取り上げられるかと考える必要があるかもしれません。ようやく、既存不適格に対し、重い腰を上げたということなら歓迎です。予算関連ということでしょうか?

しかし、「意外に大丈夫かも?!」と、思わせるためならバツです。

今後、分譲済マンションで問題が見つかるようなことがあれば、いよいよ大変になってくると思われます。

(追記)
友人に、この話をしたら、「お宅のマンションが、『殺人マンション』なら、こっちは、『殺人庁舎』ってわけだね」とのコメントを頂戴しました。

(追記2)
上に書いた追記の延長で、『殺人病院』とか、『殺人学校』っていうのも……。今後、この話題は、封印とします。
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by gskay | 2007-02-02 20:53 | 揺れる システム