官僚OBへの逆風
官僚離れは、確実に進んでいるのかもしれません。農業や漁業の現場からの議員がしっかりと立法に参加し、行政を管理する必要性が高まっているようです。農業も漁業も、昔ながらの仕事かと思っていましたが、流通の変化や、バイオテクノロジーの進歩、市場の広域化や消費者の志向の変化などがあり、旧来の発想に縛られていてはダメなようです。

Yahoo!ニュース - 毎日新聞 - <参院選比例代表>農水団体が自前候補擁立 官僚OBはずす


6月26日11時45分配信 毎日新聞

 今回の参院選比例代表で、農水団体は慣例だった監督官庁の官僚OB支援でなく、自前候補の擁立に動いた。そこには、「役人が何をしてくれた」「我々のため本気で戦う議員を」との強い思いがある。
 自民から比例代表に出馬する全国漁業協同組合連合会(全漁連)前理事、丸一芳訓氏(56)のトレードマークはタオル鉢巻きにゴム長靴姿。5月末、神奈川県三浦市のマグロ基地・三崎港を訪れ、約100人の漁業関係者を前に「ハマ(浜)の力を結集して政治力を使わなければ、暮らしていけん」と声をからした。
 丸一氏は兵庫県・淡路島でイカナゴ漁やノリ養殖を手がけた。漁師そのままの格好で、支持を求めて市場や停泊中のマグロ船内を歩き回る。「現場が分かる候補。こちらの思い入れが違う」。ある漁師(63)は話した。
 これまで参院選で農水省OBを支持してきた全漁連が、組織内候補擁立を決めたのは昨年9月。漁獲高の減少、不安定な所得、漁師の高齢化や後継者不足という現実に、幹部らは「日本の海と食を守ってきたのに、どん底まで落ちた。水産のため本気で戦う議員が必要だ」と口をそろえる。
 かつて100万票の集票力があると言われた農林漁業。全漁連より先に動いたJAの政治団体「全国農業者農政運動組織連盟」(農政連)も事情は同じだ。3年前の参院選では農水省OBの日出英輔氏(自民)を推したが約11万8000票で落選し、組織は揺らいだ。
 次も官僚OBを支援するか、別の候補を立てるか。農政連は昨年5月、地方幹部ら約300人で予備選に踏み切った。全国農協中央会専務理事だった山田俊男氏が8割の得票で、現職の農水省OB、福島啓史郎氏に圧勝し、自民の比例代表候補に決まった。
 こうした「身内擁立」の背景には現場を知らない官僚OBへの不信があるという。政府の規制改革・民間開放推進会議で05年、農協の組織分割を視野に合理化を進める改革案が浮上。最終答申には盛り込まれなかったが、山田氏の陣営幹部は「郵政民営化の次は農協分割、と危機感が強かった。役人OBがどんな仕事をしてくれたのかという思いもあった」と語る。【久木田照子】


引用の記事では、業界の先細りの懸念が書かれていますが、そうした問題と同様に、新しい技術やニーズに対応できない硬直化した状況も重要な関心事ではないかと思われます。いずれに対する対応も中央官庁は無力であったことへの失望があるのだと思います。

現場の技術に、官僚がついていけておらず、むしろ足枷になっているのは、建築の世界も同様ではないかと思います。公共事業が中心の土木ならともかく、建築の世界も国土交通省OBを支持しているのでしょうか?国土交通省OBの選挙には、大変、関心があります。

追記)ただ、参議院の比例の場合、党としての得票のために、当選に届く可能性は低くても、ある程度の集票が出来そうな候補を乱立させる傾向があるようです。
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by gskay | 2007-06-26 22:47 | 政治と役所と業界