イーホームズへの損害賠償
ヒューザーがおこしたイーホームズへの訴えは、建築確認の問題とは異なる訴訟のようです。

民間検査機関に対して、ヒューザーは、違法な建築確認を出した責任を、直接には追及しない気配です。違法な建築確認については、特定行政庁を相手にし、特定行政庁が必要があると考えれば、民間検査機関のミスを追及するという形になるのかもしれません。

イーホームズへの訴訟は、発覚後のやりとりの中での発言を根拠に、イーホームズがヒューザーを責めてきたことへの訴訟のようです。

発覚後のやりとりには、ポイントが3つあります。

1つ目は、発覚後に契約や引き渡しが行われた件。
2つ目は、発覚を誤摩化そうとした件。
3つ目は、発覚前からヒューザーが偽造を認識していたとする件。

1つ目の、発覚後に契約や引き渡しが行われた件を問題については、イーホームズが指摘している内容は重要です。刑事でも問題になる可能性があります。ただ、ヒューザーの行為を違法であると断定はできないのではないかと思っています。なぜなら、あの時点では、済んでしまっている建築確認や検査に違法性がみつかったとしても、どのように処理すればよいか決まっていなかったのですから。今でも、決まってはいませんが……。

2つ目の、誤摩化そうという企みについては、イーホームズの方が、筋が通っていて正しいと思います。発覚直後に、「確認をおろしてもらう!」とヒューザーが申請中の物件について主張したということですが、それは、イーホームズが拒絶。着工前や、建築中のものは、取り下げ。「災害が起きてから発覚したことにしたい」という提案も拒絶。発覚しているにもかかわらず誤摩化そうとしたヒューザーの企みを、ことごとくイーホームズが未然に防いでおり、この点については、イーホームズは、しっかり役目を果たしていると思います。

これは、手柄だと思います。社会の安全を保ち、損害の発生を防ぎました。実は、ヒューザー自体も、新しい問題を抱えずに済ますことができました。

しかし、その手柄と、違法な建築確認をしてしまったこととは、責任が異なります。また、その手柄があるからといって、3つ目の、発覚前にヒューザーが偽造を認識してたという根拠が示されていることにはなりません。

発覚前のヒューザーが、偽造であることや違法な設計であるという認識があったと断定するのは、現時点では、無理があるのではないでしょうか?同様に、ヒューザーが偽造の構造計算をさせていたとするのも、飛躍しすぎているように思います。

2つ目のポイントと3つ目のポイントを混同していて、3つ目のポイントは、「いいがかり」になってしまっています。今後、捜査の過程でヒューザーの意図が明らかにされない限り、イーホームズは、「いいがかり」による損害の責任を取らざるを得なくなると思います。

とはいうものの、逆にヒューザーの「意図」の方が明らかになることも考えられます。この訴訟は、付随的なもので、大きな訴訟ではありませんが、注目しなくてはいけないと思います。
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by gskay | 2006-02-01 12:39 | 損害と回復