「故意の偽装」?
先週の記事です。最大の人口を誇る市の責任者の発言が、あまりにインパクトが大きい表現であったためか、国会での発言もかすんでしまっているようです。しかも参院であるせいか、ここに言及する記事は少ないように思われます。

「故意」という部分にひっかかりますが、記事でも司法の場で決着するものとして報じられています。おそらく、立場を表明したにすぎないと思われます。

ヒューザー「法律上は故意の偽装」 国交省局長が見解
2006年02月03日19時02分

 耐震強度偽装問題で、東京都など18自治体を相手に約139億円の損害賠償を求める訴えを起こした建築主ヒューザーをめぐり、国交省の山本繁太郎住宅局長は3日、法律上はヒューザーが偽装をしたように扱われるとして、「損害賠償が認められるかどうか、私自身は非常に消極的に解している」と述べた。

 参院国土交通委員会で、民主党の北沢俊美議員に対して答えた。

 山本局長は偽装をした姉歯秀次元建築士をヒューザーが雇ったとして、「法律上は、買い主や建築確認をした自治体に対しヒューザーが故意に構造計算書を偽造したと同じように取り扱われる。自分が故意に偽装をして、損害賠償が認められるかどうか」との解釈を示した。

 ただ、個別の事案については「事実関係の判断にかかわるので答えるのは難しい」と話し、司法の場で決着するとした。

 ヒューザーは、「(自治体が)違法建築物を未然に防ぐ注意義務を怠り、建築確認で偽装を見逃すなどしたために損害をこうむった」と主張している。

故意かどうかは別として、誤った書類で申請したのは、建築主自身であることには変わりません。そこにも責任があるということを主張しているのだと思います。

誤った書類を作ったことと、それによって申請したことと、誤っているのを見落としたこととは、それぞれ別のことです。強いて言えば、誤った書類を作った部分と、申請した部分は一体化して考えることができるのかもしれません。局長は、その立場から発言したものと思われます。

見落としの責任は、すでに起こされた訴訟がカバーするとしても、誤った書類が作られたことに関しては、別の追及が必要です。設計事務所を相手どって起こされるべきだと思います。ただ、それは、誤っていることに気付かず申請してしまった建築主の責任とのバランスを考えて追及されなくてはならないのかと思います。

誤った設計図が作られたことと、気付かずに申請したことと、建築確認で見落とされたことの三つから一つだけを追及して全てをカバーするのは、私も無理だと思っています。

ただ、仮に、建築確認機関や特定行政庁と、設計事務所、あるいはその下請けの構造設計者がグルだったら、話は大きく変わるとは思います。しかし、まさか、そんなことはないと思います。(思いたい……。ヒューザーがグルの一味であったとする説より、こわい)

ところで、どうも、国土交通委員会というところは、参院の方が、私にとって興味深いことを論じてくれます。ただ、衆院に比べて、扱いが小さいのが残念です。この記事に至っては、市役所にも負けてしまいました。
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by gskay | 2006-02-07 19:54 | 真相 構図 処分