異なるバラマキからの選択
自民党新政権は財政出動による公共投資で経済を活性化するつもりのようです。対する民主党は、農家への補助や、子育てのための助成を考えているようです。どちらも、バラマキ型の政策だと思います。

民主党のバラマキの方が、家計に直接なので、消費に支出される可能性が高いように思われます。内需型の経済に移行するためのきっかけになるのではないかと思います。

一方で自民党のバラマキは、旧来の公共投資に依存した企業を助ける効果はあると思いますが、経済構造を転換する機会を逸することにつながるのではないかと思います。

インフラを整備する必要性が高いのであれば、旧来の公共投資を充実させようとする自民党の政策の方がいいと思います。しかし、今は、家計レベルの所得の格差が問題になっているので、民主党の主張の方がいいような気がします。

小泉改革に対する姿勢については、改革の負の側面の是正を目的とするのが民主党で、小泉改革を否定しようとするのが自民党のようにみえます。同じような方向性を打ち出しているように見えますが、小泉改革の延長に民主党があり、小泉改革以前の段階に自民党があるように思います。

自民党の政策では、従来の利権構造や、官僚制度を温存につながる点も気になります。小泉改革で負の側面がうまれたのは、負の側面への配慮が足りなかったからであり、利権や官僚制度に手をつけたからではないと思います。利権や官僚制度をよみがえらせようとする方向性を、私は望ましいとは思いません。

これまでの改革を継続して、財政支出を抑え続けることを望む人は多くはないようで、そういう選択肢は、現時点で無くなってしまいました。それでも、一定の支持はあるように思います。改革を続け財政支出を抑えるべきだと考えている人たちも、今回ばかりは、どちらのバラマキにすべきかを選ばなくてはいけません。もし、政党のしばりがなかったなら、どちらのバラマキを選ぶべきかは明らかなように思います。

一般の有権者にとってみれば、どちらもバラマキなので、似たようなものに見える気がします。また、どちらも同じように、財源の議論が充分ではないとされています。そうなると、選挙の空中戦としては、バラマキの中身で政策論争が行われるというより、どちらの政党が信用できるかとか、どちらの党首の方が好感度が高いかというレベルの争いになってしまいそうな気がします。

最終的には、ドブ板や組織固めという地道な選挙戦術が結果を決めることになるのだろうと思います。政策論争の選挙ではなく、候補者の選挙に対する底力次第の選挙になるような気がします。

ところで、自民党は、小泉時代にはじまって、安倍時代に進み、一つの方向性を軸にした政党になったかのように見えました。私は、民主党にさきがて、これを実現したのではないかと歓迎しました。政権交代があったとしても、確かな方向性があれば、政党として残って行くことができます。

しかし、このように大きく逆に舵をきることができるということは、それは幻だったということだと思います。与党という役割のまわりに政治家が集まっているだけの政党に戻ってしまったように思います。与党で無くなった時、自民党が政党として残ることができるかどうかは、不明だと思います。
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by gskay | 2008-09-27 06:52 | 政治と役所と業界