大臣認定プログラムの欠陥への対処の不作為
国を相手取った裁判がはじまると、何もかも国の責任なのかという極端な疑問を出して反発する人が大勢居ます。少なくとも、今回の住民の提訴は、問題を限定しているようなので、何もかも国の責任だとは考えていないはずですが、そんなことを聞く耳はないようです。

国が与えたお墨付きに問題があった場合、国は直ちに対処しなくてはいけません。その対処を怠ったばかりに損害を拡大してしまいました。

耐震偽装に関連して直ちに対処しなければいけなかったのは、大臣認定プログラムの脆弱性と、大臣認定プログラムを用いた場合の確認手続きのありかたです。最初に問題が指摘されたときに、きちんと対応していれば、その後の被害の増加は防ぐことができたはずです。

これは、イーホームズの藤田社長が当初から主張していることです。

はじめから完璧な大臣認定プログラムができれば、それにこしたことはありませんが、そうでない以上、欠陥に充分に注意していなければいけません。欠陥に適切に対応すれば、被害は最小限におさえることができます。逆に、直ちに対処しなければ、影響が拡大してしまいます。これは、薬害における国の役割と同じです。

それをする気がないのなら、国は、大臣認定プログラムなどというものを作ったり、お墨付きをあたえたり、審査の手順の規定を作ったりしてはいけません。

耐震偽装と、建築確認の民間解放とは関係ないと思います。規制緩和の弊害でもありません。そんな大きな問題ではなく、大臣認定プログラムを巡る重大な問題を軽視し見過ごしてしまったという不作為が被害を拡大してしまった問題です。

ところで、イーホームズも被告になっている点は、この裁判の結果を左右するカギだと思います。イーホームズは、国の主張の側にはつかないと思います。大臣認定プログラムや確認手続きの問題点を指摘し、イーホームズの責任について反論すると思いますが、それは、原告に反論するというより、国の責任を追及するということにつながると思います。
[PR]
by gskay | 2008-10-10 01:57 | 損害と回復