公務員改革への意気込み
現政権は、公務員改革の流れとは距離があるように思います。

安倍政権では、過激な官僚との対決路線がとられました。小泉改革の延長で、ひょっとしたら、うまく行ってしまう可能性もありましたが、そうは行きませんでした。

福田政権では、基本的には安倍路線のまま、対決の部分を緩めた形がとられました。手ぬるいという評価もあるようですが、着実な変化があったと思います。血液製剤によるC型肝炎への踏み込んだ対応や、事故米対応における農水省や農水大臣に厳しい対応は、制度の改革に劣らないインパクトがあったと思います。

時事ドットコム:衆院選に強い危機感=麻生人気「カプチーノの泡」−渡辺元行革相


衆院選に強い危機感=麻生人気「カプチーノの泡」−渡辺元行革相

 自民党の渡辺喜美元行政改革担当相は20日、大阪市内で開かれた内外情勢調査会の会合で講演し、「『霞が関の改革をやらないと(経済対策などの)財源は出ない。この際、民主党に任せたらどうだ』という声は全国にまん延している」と指摘した。その上で「自民党が改革は棚に上げて各省の寄せ集め政策でお茶を濁すということになると、次の選挙の結果は見えている」と述べ、次期衆院選に強い危機感を示した。
 渡辺氏は「自民党は(公務員改革などで)どうも先祖返りしていることを国民は察知している。それで思うように内閣支持率が伸びない」との見方を披露。麻生太郎首相についても「ほかの人の発言」と断った上で、「麻生人気はカプチーノの泡みたいなもの。最初はてんこ盛りだが、飲もうとすると、カップの底にへばりついて飲めない」と語った。 
 改革路線堅持の姿勢を明確に打ち出さなければ、支持率上昇は望めないとの認識を示したとみられる。(了)
(2008/10/20-17:08)

渡辺元行革相は、最前線で苦労したきた人物なので、現状を憂いているのだと思います。

渡辺元行革相自身は、「官僚との対決」という姿勢が強く、それで前進できた部分もあれば、そうでないような部分もあったと思います。福田政権で、バランスがとられことには、渡辺元行革相自身は不満かもしれませんが、大きな意義があったと思います。

「官僚との対決」が必要なのではなく、国会が官僚に対し優位に立ち、内閣が国会の代表として官僚と向き合う体制の確立こそが必要だったのではないかと思います。お互いの役割の確認が必要だったのだと思います。

「官僚との対決」で、官僚を否定したところで、それが自己目的化してしまうと、その対決の体制自体が「官僚化」して硬直化していしまいます。

また、「官僚との対決」に勝利しても、新たな官僚システムは必要で、それが、暴走してしまったら意味がありません。

今の官僚が、いかにダメかということを明らかにすることも必要だったかもしれませんが、官僚が本来いかに必要とされているかということも、同時に明らかにするべきだったように思います。その上で、国会や内閣と、官僚との関係を整備することが必要だったのだと思います。

現政権は、ここに問題が潜んでいるということに鈍感であるように思われます。思いもよらない好ましからざる方向に走り出してしまわないことを祈っています。

ところで、渡辺元行革相は、そうまで言うなら、政治的な立場をもっと鮮明にしてもいいのではないかと思います。政党に忠誠をつくして現政権を支えていくことが、自身の信念や、国に対して潔いことだとは限らないように思うのですが……。
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by gskay | 2008-10-22 12:45 | 政治と役所と業界