カテゴリ:政治と役所と業界( 138 )
年内解散?
国内外の事情によって、予定されていた(?)解散・総選挙が延び延びになっているとのこと。選挙管理内閣といわれていましたが、選挙どころではないという説明になっています。

与党の足並みが乱れず、すんなりと新内閣が発足しました。このまま解散・総選挙を行わず、通常国会に突入し、来年度予算まで成立させてしまう可能性が高いと思います。

衆議院で過半数をおさえている限り、余程の事情がない限り、解散しなくてはいけない理由はありません。

ただ、選挙時期については、連立する公明党の意向も重要だといわれています。加えて、自民党の内部事情も複雑です。

年内の解散であれば、現在の政党の枠組みで選挙を行うことができます。

しかし、年越しとなると、1月1日までに政党を作れば政党助成の対象になるため、自民党や民主党は分裂する可能性があります。

自民党の分裂を防ぐてだてが不首尾であれば、年内解散の可能性は高まると思います。分裂してしまうと、分裂して議員数が減った分、交付金が減って不利になります。それを避けるためです。

ところで、新党結成の動きは、表面に出るようなものではありません。出た瞬間には、もう新党が確立しているか、潰れたかのどちらかです。ということは、年内に解散するような状況が発生するかどうかは、部外者には、現時点ではわかるわけがないというのが、本当のところだと思います。
[PR]
by gskay | 2008-10-20 12:12 | 政治と役所と業界
異なるバラマキからの選択
自民党新政権は財政出動による公共投資で経済を活性化するつもりのようです。対する民主党は、農家への補助や、子育てのための助成を考えているようです。どちらも、バラマキ型の政策だと思います。

民主党のバラマキの方が、家計に直接なので、消費に支出される可能性が高いように思われます。内需型の経済に移行するためのきっかけになるのではないかと思います。

一方で自民党のバラマキは、旧来の公共投資に依存した企業を助ける効果はあると思いますが、経済構造を転換する機会を逸することにつながるのではないかと思います。

インフラを整備する必要性が高いのであれば、旧来の公共投資を充実させようとする自民党の政策の方がいいと思います。しかし、今は、家計レベルの所得の格差が問題になっているので、民主党の主張の方がいいような気がします。

小泉改革に対する姿勢については、改革の負の側面の是正を目的とするのが民主党で、小泉改革を否定しようとするのが自民党のようにみえます。同じような方向性を打ち出しているように見えますが、小泉改革の延長に民主党があり、小泉改革以前の段階に自民党があるように思います。

自民党の政策では、従来の利権構造や、官僚制度を温存につながる点も気になります。小泉改革で負の側面がうまれたのは、負の側面への配慮が足りなかったからであり、利権や官僚制度に手をつけたからではないと思います。利権や官僚制度をよみがえらせようとする方向性を、私は望ましいとは思いません。

これまでの改革を継続して、財政支出を抑え続けることを望む人は多くはないようで、そういう選択肢は、現時点で無くなってしまいました。それでも、一定の支持はあるように思います。改革を続け財政支出を抑えるべきだと考えている人たちも、今回ばかりは、どちらのバラマキにすべきかを選ばなくてはいけません。もし、政党のしばりがなかったなら、どちらのバラマキを選ぶべきかは明らかなように思います。

一般の有権者にとってみれば、どちらもバラマキなので、似たようなものに見える気がします。また、どちらも同じように、財源の議論が充分ではないとされています。そうなると、選挙の空中戦としては、バラマキの中身で政策論争が行われるというより、どちらの政党が信用できるかとか、どちらの党首の方が好感度が高いかというレベルの争いになってしまいそうな気がします。

最終的には、ドブ板や組織固めという地道な選挙戦術が結果を決めることになるのだろうと思います。政策論争の選挙ではなく、候補者の選挙に対する底力次第の選挙になるような気がします。

ところで、自民党は、小泉時代にはじまって、安倍時代に進み、一つの方向性を軸にした政党になったかのように見えました。私は、民主党にさきがて、これを実現したのではないかと歓迎しました。政権交代があったとしても、確かな方向性があれば、政党として残って行くことができます。

しかし、このように大きく逆に舵をきることができるということは、それは幻だったということだと思います。与党という役割のまわりに政治家が集まっているだけの政党に戻ってしまったように思います。与党で無くなった時、自民党が政党として残ることができるかどうかは、不明だと思います。
[PR]
by gskay | 2008-09-27 06:52 | 政治と役所と業界
鶏口となるも、牛後となるなかれ
自民党の中の派閥やグループの中には、連立している公明党よりも大きな勢力をもつものがあります。一つや二つではありません。にもかかわらず、公明党の存在は、そうした派閥よりも大きな影響力を持っているように見えます。

今回の新首相の選出プロセスで、自民党内の結束が高まり、地方組織や支持団体などの基盤が強化されたのかどうかは疑問ですが、表面的には、一致団結しているようにみえます。この一致団結は、自民党の内部の意思よりも、連立与党である公明党の影響が強いように思われます。

二大政党による政治の確立が唱えられていますが、比例代表による小政党からの代表が選出される限り、連立を組まずに単独で政権を維持するのは難しく、小政党の影響力は絶大です。

加えて、小選挙区では2位3位連合による選挙協力が、しばしば1位を凌駕します。

有利な点は多いものの、連立をこえて合併となると話は別です。

合併した瞬間から、小政党は、単なる一派閥になってしまって、影響力を行使できなくなります。また、大政党の強い党議拘束が壁になります。小政党とっては、主義主張のこえてはならない一線をこえてまで、合併するべきではありません。

今後も、二大政党以外の規模の小さな政党の影響力が、政治を動かしていくことになると思います。

あまりに長く政権与党であるために、公明党は、あたかも、自民党の一派閥であるかのようになっています。しかし、派閥であったなら埋もれてしまってもおかしくない規模なのに、自民党の外にあるために絶大な影響力を持ち続けられるのは、独立した政党だからだと思います。

ところで、議会の中での影響力と、支持基盤とは別の課題です。今後も独立した政党を維持するためには、支持が離れないように配慮する必要があると思います。これは、自民党にも共通する悩みだと思われます。選挙協力の長期化は、政権の維持には都合がいいかもしれませんが、政党の維持には必ずしも好ましいものではありません。
[PR]
by gskay | 2008-09-25 00:54 | 政治と役所と業界
選挙対策
いかに、人々の関心を失わせるかが、総裁選挙の目的だったのかもしれません。

どうしも解散総選挙に持ち込むのであれば、連立与党としては、選挙が盛り上がらず、関心が高まらず、投票率が低くなることを期待することになると思います。できれば、投票日には大雨が降って欲しいと思っているのではないでしょうか?

郵政選挙では、与党は、争点を単純にし、メディアの大騒ぎを最大限に活用し、圧勝しました。今回は、そのような争点が今のところはありません。政権交代への期待で、関心が高まることも考えられますが、それは、与党にとっては不利。あの時のような勝ち方は不可能だと思われます。

自民党は、民主党批判を強めていますが、中身は、どっちもどっち。どっちでもいいとなれば、しめたもの。みんながどうでもいいと思ったところで選挙が行われれば、手堅く固められた票だけの勝負になります。選挙区への浸透については、民主党の候補たちは、充分ではないようで、与党にとっては、うまく逃げ切ることが、選挙戦略になると思います。

そういう点では、見事にしらけることに成功していると思います。

与野党の批判合戦も、明確な争点があるわけではないので、ますます、どうでもいいという空気が強くなるのではないかと思います。

郵政選挙では、メディアは、意図しないうちに自民党のメディア戦略に乗せられてしまったと言われています。今回も、今のところ、自民党のメディア戦略は見事です。

問題は、自民党議員内の足並みのように思われます。
[PR]
by gskay | 2008-09-24 00:28 | 政治と役所と業界
一気に政権交代?
次の自民党総裁は決まっていると言われています。しかし、あいにく、総裁選挙の勢いを解散総選挙に結びつけるという思惑は、現時点では、外れてしまっているように思います。このため、次期総裁は、首相に就任しても解散総選挙を行わない可能性があるとささやかれています。

解散総選挙が回避できるかどうかは、公明党がその方針を受け入れるかどうかだと思います。もし、その方針を公明党が受け入れないのに、回避を強行した場合、連立は解消になると思われます。その結果、衆議院の3分の2という勢力が維持できなくなり、法案の再可決が不可能になります。

これでは、予算を成立させても、関連する法案が成立しないので、政権として取り組めることが限られてしまいます。

その状況になってからの解散では、自民党の支持率はさらに低下していることに加え、公明党による支援を失っているので、きわめて不利な選挙をしなくてはならないことになります。

今のところ、公明党の姿勢が変わらない限り、解散総選挙を回避するのは困難だと思います。しかし、自民党議員にとって、この時期の解散総選挙が不利であることには変わりはなく、八方塞がりの状況です。

解散総選挙なしで連立政権を継続させる手だては、公明党が方針を変更することだけで、自民党には選択の余地はありません。そう考えると、公明党が方針を変更した場合をのぞき、いずれにせよ、現在の政権の枠組みは、これで終焉です。

神風がふくことを願ったり、努力が報われるはずだと信じる姿勢を貫く議員もいるかもしれませんが、終焉を回避できないのであれば、大抵の議員の関心は、次の政権の枠組みの構想と、それを実現するための手段に移るのではないかと思います。

次の政権の枠組みをてっとり早く作る方法は、自民党の分裂です。

総裁選挙で新総裁を支持した議員は離反することはないと思いますが、そうでない議員には離反の可能性があると思います。

自民党衆議院議員の約3分の1である100人の議員が、新総裁に投票しないという決断をすると、一気に政権交代となる可能性があります。

総裁選挙の勝敗は決まったといわれていますが、6割から7割の議員しか取りまとめていないようです。これは、確実に首相指名を受けるには、公明党の確実な支持があることを前提にしても、ギリギリです。

対立候補の推薦人だけで80人。ここには参議院議員もふくまれていますが、だとしても、油断できない人数です。

もし、新総裁が、自民党議員を取りまとめられなかった場合、公明党の態度も流動的になると思います。その場合、新総裁から離反する議員がさらに少なくても、政権交代には充分です。

八方塞がりが解決しない限り、思わぬ展開になる可能性はあると思います。

ただ、八方塞がりを誰も認識できなかったりすると、何も起こりはしません。また、本気で負けるが勝ちだと思っているかもしれません……。
[PR]
by gskay | 2008-09-20 14:50 | 政治と役所と業界
大臣の辞任
事故米・汚染米の事件に関連して、農水大臣が辞任したのは、大臣が己の立場をわきまえていなかったことへの報いだと思います。国民の代表という立場をそっちのけにして、官僚の代弁者になっていました。

何も問題がないときには、極端なことを言えば、誰でも大臣がつとまります。なぜなら、きりもりをしている官僚は、基本的には優秀な人たちだからです。しかし、何かが起こった時、真価が問われます。

異論はあるかもしれませんが、耐震偽装の時の北側国交大臣については、官僚が進めようとした方針に異議を唱えたとされています。所属政党によって偏見をもって見られることもあると思いますが、自らの外遊中になされた官僚の無責任な判断を、一喝して覆したとされています。

もしそれがなかったら、今や参議院議員をつとめている当時の佐藤次官は、今回の事件の農水次官のようになっていたかもしれません。技監も、住宅局長も落選したとはいえ、公職の選挙に挑戦するという立場にあります。

結局、己の立場をわきまえた大臣によって、国交省の官僚は重大な誤りを犯さずにすんだのではないかと思います。

これに対し、今回の農水大臣は、官僚の代弁以外の役割を果たすことができませんでした。

転売や検査での見逃しは、この大臣の責任ではないものの、大臣は、適切に対応しつつ、あらためて責任を背負う必要があります。しかし、この大臣は、その対応について、首相からの評価を得られなかったばかりか、事件発生の責任や、対応への責任を背負って辞任するというよりも、不適格であるから辞任するという意味合いの辞任になってしまいました。

これまで、大臣には、官僚の代弁者という意識が強かったと思います。省庁再編を行った橋本元首相でさえ、首相としては、そういう立場から発言しています。

しかし、小泉政権のころから、大臣の立場がようやく変わって来たのではないかと思います。辞任する農水大臣は、それを理解していなかったのだろうと思います。

政権末期とはいえ、福田首相が、思いがけず、画期的な決断をしているように思います。

今後、大臣と官僚と国会の関係が、さらに整理され、本来の形が実現することを期待しています。
[PR]
by gskay | 2008-09-20 03:10 | 政治と役所と業界
負けるが勝ち?
自民党も公明党も、わざと、負けるつもりなのかも知れません。

不利だとわかっている解散総選挙をして、衆議院における3分の2という議席数どころか、政権さえも失うことが予想されるのに、与党は、なぜ、急いで解散総選挙をめざすのか不思議です。個々の自民党議員にとっても、今の時期にあえて解散総選挙をするという総裁を選ぶのは、自らの議席を失うことにつながり、愚かなことのように思います。

しかし、これからの政治的な課題を考えると、自らは手をつけず、遠巻きにしていた方がいいのかもしれません。

あるいは、もっと積極的に、攻守を交代するのが有利と考えているのかもしれません。

財政再建も、景気対策も、辻褄のあう政策が提示されているわけではありません。

官僚システムは、持ちこたえることはできないところまできているように思います。

既得権益の清算も必要です。

こうした難題を解決する上で、与党でいることは不利です。

閣僚は、官僚の代弁者となっていて、国会を通じて国民に選ばれたという立場をとることができません。しかし、一旦、野に下ってしまえば、官僚の側にたって考えなくてはいけないという制約から解放されます。

政権交代によって誕生する閣僚は、これまでの政策との一貫性を、あまり重視する必要がありません。このため、官僚の代弁者ではなく、国民に選ばれた国会議員という立場から閣僚の仕事に取り組むことができます。そのような立場で新政権が行政にとりくむのであれば、批判する立場である前与党議員は、官僚と対峙することに、表面的には内閣と対立しながら、共同することができます。

一方で、政権交代したにもかかわらず、閣僚が官僚の代弁者をしているのであれば、これまでの問題を追及すれば良いということになります。その大臣の責任ではないことまで、現職の大臣が責任をとるという風潮を逆手に利用することができます。しかも、これまで与党であったので、相当に深いことまで熟知しており、それを材料に攻撃をすることができます。本来は自分達の問題であった問題を、相手に押し付けてしまうことができます。

どちらに転んでも、内閣と官僚の関係を整理し、内閣が主導する行政が確立する方向に進むと思います。

加えて、政権を失ってしまえば、利権とも手を切ることができます。利権と手を切ることが出来れば、財政再建や景気対策のために使える手だては大幅に増えます。

道州制の議論にしても、道路などの特定財源の問題にしても、しがらみがある限り、前進は望めません。

また、この不利な選挙は、自民党にとっては、世代交代のきっかけとなります。しがらみを背負ったベテラン議員が、不利をさとって引退したり、落選を機会に引退することになると思います。その結果、次の選挙では、全く新しい自民党になっている可能性があります。

一方で、公明党は、あまりに長い期間の連立のため、政権のキャスティングボードを握っているというよりも、自民党の一派閥のようになっています。これでは、独自性が失われ、存続が危ぶまれます。一旦、野に下ることは、あらためて政権のキャスティングボードを握るために必要であるとともに、自民党にとりこまれないためにも必要です。

そう考えると、個々の議員の意思はともかく、自民党も、公明党も、この選挙は負けるつもりで取り組んでいるのかもしれません。

ただ、個々の議員の議席に対するこだわりは、決して弱いとは思えません。自身にとって不利な解散総選挙が行われることを、すんなりと受け入れられるものなのか、疑問に思います。

解散総選挙を叫んでおきながら、一旦、総裁首相が決まると、内外の情勢や世論の動向によるという建前で方針は大きく転換される可能性もあるように思います。

あるいは、総裁には選ばれても、議員の足並みを揃えられずに首相に指名されないという可能性も残っていると思います。
[PR]
by gskay | 2008-09-19 13:12 | 政治と役所と業界
総裁選挙後の解散総選挙を避けるには?
解散総選挙を望んでいる人の方が多いと思いますが、解散総選挙の可能性は高いものの、まだ決まったわけではありません。解散総選挙が行われない可能性は残っています。

衆参のねじれの解消というのは、野党が解散を要求する上では意味があります。しかし、衆議院の3分の2を確保している与党にとっては、政権が行き詰まることはなく、急いで解散総選挙をしなくてはいけない理由は別です。

その理由については、連立与党の公明党の都議会選挙への取り組みの都合だと言われているようです。公明党の存在は、今の自民党にとっては重要です。小選挙区では、公明党の選挙協力なしでは当選が難しい自民党議員が大勢います。

進行中の総裁選挙は、公明党の都合にあわせた総選挙を前提とした選挙対策のための総裁を選出する選挙になります。問題は、この選挙で選出された総裁が、総理大臣に就任できるかどうかではないかと思います。

自民党所属の衆議院議員は、総裁選挙の余勢で総選挙を乗り切れるなどと本気で思っているでしょうか?いくら公明党の選挙協力があっても、厳しいと考えているのではないかと思います。

一方で、公明党の方も、政権のキャスティングボードを握っているとはいえ、連立が長らく固定しているため、キャステティングボードを握っているという実感がなくなるとともに、独自の立場を貫くことが難しくなりつつあるのではないかと思います。特色を失うと同時に、支持も失われていくことになりかねず、危機に瀕しているように思われます。自民党と一体になって凋落することも望まないでしょう。

自民党と公明党の選挙協力が、思ったように効果を発揮しない可能性が高いとしたら、落選の危機に直面する自民党議員にとっては、少しでも解散を遅らせて流れが変わるのを待つのが有利です。

こうしたことを考慮に入れると、公明党に後押しされた新しい自民党総裁が選ばれたからと言って、直ちに総理大臣に就任することができ、解散を行うことができるとはいえないように思います。

解散総選挙を望まない自民党議員が、総裁選挙から首相指名選挙までの間に離反する可能性があると思います。

もともと、主義主張の隔たりもあるので、新総裁を担がない勢力が独立しても不思議ではありません。

6割の国会議員が、すでに最有力な幹事長を支持していて、総裁選出は確実だとされています。しかし、残りの4割は、主義主張に隔たりがあるか、解散総選挙を都合が悪いと考えているとみることができるように思います。

この4割が、臨時国会の冒頭の首相指名選挙で、どのような投票行動をとるのかがポイントだと思います。

政策的には、野党第一党との交渉や妥協の余地があり、選挙を経ずに政権交代となる可能性があると思います。この場合、新総裁を担がない勢力は、次の選挙で民主党の候補と闘わずに済む可能性もあり、当選の可能性は、自民党公認で出馬するよりも高まります。

自民党の分裂にともなう政権交代によって、この秋の解散総選挙を回避し、新政権の力を見極めたところで、来秋に任期満了で総選挙を行うのが、おそらく、足下のおぼつかない議員にとっては、好ましい選択肢になるのではないかと思います。

衆参のねじれは解決です。民意が反映されていないという批判については、昨年の参議院選挙の結果を反映していると主張することが可能です。そして、どうせ、衆議院の任期は1年をきっているので、次の通常国会の後には、選挙は来ます。そこで民意を確認しても遅くはありません。

現在、総裁選挙を通し、自民党勢は、ぼろくそに民主党をけなしていますが、皆がそろって本気で対決しようと考えているわけではないと思います。新総裁を担がない勢力にとっては、民主党との交渉や妥協を引き出すための布石である可能性があります。
[PR]
by gskay | 2008-09-14 08:53 | 政治と役所と業界
ねじれの行方
衆議院と参議院で与野党が逆転しているというねじれの状況をいかに解消するかが問題なのは確かだと思います。しかし、その解決には政権交代しかないと考えるのは早計のように思います。今の政党を固定して考えさえしなければ、政党の再編によって、ねじれを解消することができます。

現在の二大政党である自民党も民主党も、どちらの党にも様々な人たちが集まっていて、幅が大きすぎて、なかなか明確な政策を打ち出せません。一方で、同じような考え方や立場なのに、二つの別の党に分かれている場合があります。現状では、党という枠組みと、政治信条や政策などがうまく噛み合っていません。

そこで、衆参のねじれもあり、自民・民主の政治家レベルの主義主張もねじれているので、政党を再編してしまうのがすっきりすると思います。再編によって、有権者も選択をしやすくなると思います。

このままの自民党と民主党では、主張がはっきりすることは期待できないと思います。こういう政党を背景として選挙をする限り、政局の反映だったり、人気やイメージによって決まる選挙になってしまいます。選挙をしても、主義主張もなければ、政治的な問題への意思表明にもつながりません。

現在、衆議院を解散して総選挙をすることで、政権交代の是非に決着をつけるべきだという意見があります。これは、与党では、総裁選の話題性を利用して一か八かの政権維持のための勝負を仕掛け、野党では、自民党の不人気を政権交代につなげたいと考えているのだと思います。

長らく政権交代が行われていないため、政権をかけた熾烈な選挙になると思いますが、それで白黒をつけるだけではいけないように思います。むしろ、この二つの党にそれぞれが異質なものを抱えて成り立っているという状況を解消することが大切だと思います。

もし、与党が勝利したら、ねじれは続きます。郵政解散の時のように、直近の衆議院選挙の結果で、参議院に考え方の変更をせまることはできるかもしれませんが、あの時は、与党の中で割れていた点が問題であったので、今回は、同じようにはならないと思います。

野党が勝利したら、政権交代です。これで、今の選挙制度を作った時からの宿願がかなったことになります。ただし、民主党は、自民党以上に幅が広く人が集まっていて、主義主張がバラバラです。あまりにバラバラすぎるから、締め付けないとまとまらないという状況にあるようにみえ、まとまりが心配です。

いずれにせよ、今ある政権の受け皿は、いずれの党も、党内の主義や主張に幅がありすぎて、このままの政党の構成では、総選挙を行ったところで今とかわらず、結局、明確な政策を打ち出すことはできないと思います。

今、必要なのは、政党の再編です。

自民党と民主党を混ぜてから、バラバラにすることは一つの方法であったかもしれません。昨年秋の大連立構想は、そういう再編の第一幕になる可能性があったように思います。そういう仕掛けだったのかもしれません。しかし、あいにく、今更、そうなることはないと思います。

一方で、郵政問題をめぐって、自民党が割れて、国民新党などができたように、民主党からも改革クラブができました。まだまだ、どちらの党もグチャグチャです。深刻で譲れない問題をきっかけとして、いずれの党も分裂してもおかしくない状況があると思います。

今回の首相の辞任から、総裁選挙にいたるプロセスでは、自民党内で真剣な議論が行われ、分裂する方向に進む可能性があると思います。党内にある主義主張や立場の隔たりだけが問題ではありません。もはや、公明党を頼りにしても、小選挙区での勝ち目がないとしたら、選挙協力はもとより、自民党のいう党を作っていることにも意味がないという目先の問題もあります。

そうした分裂が引き金となって,両党ともに分裂し、再編が行われ、そのうえで選挙に至るのが、私は望ましいと考えています。

現在の自民党と民主党に限って言えば、多くの選挙民にとって、どちらも、同じようであり、一長一短。政党の再編が行われない限り、どっちみち、選びようがありません。

衆参のねじれという表面的な出来事には、政党と政党に属する人にみられる主義主張のねじれという背景があり、それが解消されなければならないと思います。

今は、昨年秋以来の、実現のチャンスだと思います。

(ただ、何となく、ズルズルと進んで、大騒ぎだけして、日本の足踏みが続いてしまいそうな気がします。たとえズルズルと総選挙になったとしても、せめて、その後に、政界が再編されることを期待します。難しいとは思いますが……。)
[PR]
by gskay | 2008-09-07 10:48 | 政治と役所と業界
事務所費問題
何度も繰り返される事務所費問題は、何が重大なのか、私には今イチわかりません。政治家が不正に私腹を肥やしているいるのであれば、その直接的な証拠で追及するべきだと思います。

不正を隠そうという意図を会計から見抜くという姿勢は大切だと思いますが、この「事務所費」というのは陳腐な言いがかりのようなものになりつつあるのではないかと懸念します。

「事務所としての実態」という言葉が常套句で用いられていますが、そもそも、事務所という発想と、今日の政治活動の間に乖離があるように思います。

携帯電話をもって政治家も秘書も飛び回ります。インターネット環境の充実で、広報をするにも情報をあつめるにも分析するにもネットは不可欠ですが、逆に、ネットさえあれば、どこでも仕事ができます。会議なども、貸し会議室などが用いられるのではないかと思います。

いまや、事務所には、登録するための届け出住所という意味しかないのではないかと思います。

「事務所費」という名称から、家賃などの費用と直感的には感じますが、「その他」とされる費用があるのが曲者ではあります。

しかし、そもそも、「事務所費」という名称や項目が、政治活動の実態にあわなくなっているのではないかと思います。

不正の追及の面からも意義が低下し、政治活動の実態から乖離していることを考えると、「事務所費」という項目を見直した方が、政治に必要な費用の実態をより明らかにできると思います。また、不正の追及についても、より有効になるように思います。

ところで、「事務所費問題」と、農水大臣のポストは、まるで不可分のようですが、これは、どういうことなのでしょうか?

『日本の食と農 危機の本質』( 神門 善久著 NTT出版 2006)には、農地をめぐる政治システムの分析をしている部分がありました。国と地方の政治のうち、とりわけ地方政治の問題点を指摘しています。

農政には複雑で巨大な利害が、直接的、間接的にからんでいます。このため、農水大臣のポストをめぐって、手段を選ばない闘争の舞台が作られているのではないかと思います。国政だけでなく、地方政治もその舞台になっていて、もっとも政治的に活発な場所の一つなのではないかと思います。

ただ、食糧の問題や農業に従事する人のことを考えると、その活発さには違和感を感じます。こんな政治闘争をしている場合なのかが疑問です。
[PR]
by gskay | 2008-08-31 04:36 | 政治と役所と業界