カテゴリ:建て直し( 39 )
仮住まいの長期化と建て直し計画
仮住まいが、もとのマンションに住んでいた期間をこえました。もとのマンションには、引き渡しの翌日に引っ越しました。問題公表前に3ヶ月、公表後に2ヶ月住みました。仮住まいに転居して早いもので5ヶ月になりました。

建て直し計画はまだ固まっていません。役員さんたちは、区の担当者とともに、様々な模索を行っているようです。そろそろ決着をつけなくてはいけない段階に入るのではないかと思われます。

仮住まいに転居後は、確定申告の雑損控除の心配をしたり、木村建設への破産債権の届け出をしたり、銀行とローンの相談をしたり、固定資産税の減免のための手続きをしたりと、何かと事務手続きを抱えて来ました。今月末に、ヒューザーに対する破産債権の届け出をすると一段落です。

これで、いよいよ建て直しの計画に入るべき段階にいたったように思います。もっと早い時期に、それなりの形ができるのではないかという見込みもありました。しかし、区との話し合いは、だんだんと延び、ここまで来ました。建て直し以外にも、やらなくてはならないことが沢山あったためかと思います。

決して、頓挫しているということではないようです。様々なパターンが考えられるため、それを吟味し、調整するのに時間がかかっているという側面もあるようです。周辺との関係を配慮して最良となる計画を模索して来たためのようです。

周辺に配慮した計画が望ましいとは思います。しかし、周囲の要求には無理なものもあります。その他にも、時間的な限界を考え、断念したり、あきらめたりしなくていけないこともあります。そろそろ、決断しなくてはいけない時期が来ているように思います。

ところで、うちのマンションは建て直しが決まってから除却になるそうです。除却をしながら、計画を練ってもよさそうな気がしますが、そうはいかないようです。早期に除却してしまえば、危険とされる建物をなくし、建て直しまでの期間を短縮でき、仮住まいを短くできるように思います。しかし、除却したものの、建て直しが頓挫してしまうと、仮住まいがいつまでも続くことになってしまいかねません。そのようなことがないような対応が優先されているようです。

1月の時点で、都知事は、6ヶ月以内に建て直し計画を作れと言っていました。仮住まいへの補助の条件だと報道されていました。いよいよ、その締め切りです。それまでに確かな前進をしておきたいものだと思います。

これから、住民は、少なくとも二つの大きな仕事に取り組まなくてはならないと思います。一つは、建て直し。もう一つは、損害回復のための争い。住民の間で、役割分担を本格的にする必要があるように思います。

建て直しの役割では、早期の計画決定とその実現のための仕事をしなくてはなりません。損害回復の役割では、訴訟をふくめた対策を検討しなくてはなりません。両者お互いに密接に関わっているものの、分けて考えることも可能です。これからは、分けて考えた方が良いように思います。

もちろん、早期の計画決定が、良い条件で進めば、争いは必要は少なくなります。それが、望ましいと思います。しかし、それがうまく運ばない場合の備えが必要だと思います。また、一方で、損害の回復が順調であれば、計画は推進されます。

計画について交渉する相手と、損害の回復を求めて争うべき相手が重なっているのが厄介ですが、逆に、重なっているがゆえに、二つの仕事が関連して進行するような気がします。

いずれにせよ、仮住まいが長くならないようにしなくてはならないと思います。自分自身にとっても、公的対応にしても、速やかに計画を決定し、推進していくことが、負担を軽くするポイントだと思います。
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by gskay | 2006-06-19 23:59 | 建て直し
事業主体
自治体が、事業の主体になることを渋っているそうです。買い取り、解体、建て替え、再分譲というプロセスの中で、自治体にとっては、再分譲の部分が大きな障害になると思います。

自治体や自治体が中心になって作った事業主体にも、建築主としての責任や売り主としての責任が発生します。例の瑕疵担保責任も含まれます。そうした責任を自治体が引き受けるべきかどうかという問題が、一番大きな障害ではないかと想像します。

瑕疵担保責任などに関しては、再分譲を受ける住民にとっても、新たに追加される住戸の購入者にとっても、考えようによっては、抜群の安心になります。しかし、自治体には負担です。

国が最初にスキームとして発表した時点で、国は、対策を早く進めようと、あえて具体的に踏み込んだ提案をしたものと思われます。しかし、将来の問題までは、考慮していなかったのかもしれません。そもそも、建て替えの道筋を縛るような位置づけのスキームでもなかったのかもしれません。

住民にとっては、最終的な自己負担が問題です。下記に引用した共同通信の記事では、資金繰りの心配をしていますが、買い取りなどで手続きは、枝葉の問題のような気がします。また、スキームが柔軟なものであるという点の方が、住民の選択肢は広がるような気がします。

世田谷区が事業主体否定 偽装マンション建て替えで http://topics.kyodo.co.jp/feature10/archives/2006/04/post_487.html


2006年04月03日
 耐震強度偽装問題で、構造計算書が偽造されたグランドステージ千歳烏山(東京都世田谷区)の住民に対し、世田谷区が、国の支援策に基づく建て替えの事業主体にはならないとの方針を伝えたことが3日、分かった。
 国の支援策は、自治体が偽装物件を土地価格で買い取り解体して建て替え、住民に再分譲するのが前提。これに対し同区は民間デベロッパーの参入を想定。「支援策を否定するものではなく、補助金など公的支援は民間主体でも同じ」としている。しかし、住民の選択肢が狭くなる上、土地を自治体に売却した代金での、ローン繰り上げ返済ができなくなるなど、資金繰りへの影響も大きい。


どのような事業が行われるのかは、物件毎にバラバラになると思います。
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by gskay | 2006-04-07 11:39 | 建て直し
解体作業
強度が弱いために、解体の作業には危険が伴うと言われています。この危険は、建物の強度によるものだと単純に信じて来ました。

ふと思ったのですが、既存不適格物件など、この建物より強度に問題があるとされる物件についてはどうなるのでしょうか?これまでも、これからも、多数の既存不適格を含めた強度不足の物件が解体されるでしょう。その度に、強調されなくてはいけない危険なのでしょうか?

強度による解体作業の危険を強調するだけでは、既存不適格も含め強度不足の物件を、危険を理由に解体できないという袋小路にはまってしまうのではないでしょうか?

実際のところ、解体は行われています。解体の技術は、そんな危険や技術的困難を克服して行われていると考えるべきではないかと思います。

耐震強度と解体の危険の関係は、耐震強度が保たれていれば、解体の対象にならないというだけのことではないでしょうか?問題がなければ解体にいたらないので危険な事態が発生しないということだと思われます。もし、耐震強度が保たれている物件であっても、解体しようとするなら、それなりの危険は伴うものと思われます。

耐震強度と解体作業の関係以前に、そもそも、解体自体が危険をともなう作業と言うことではないかと思います。そして、それぞれの建物で事情が異なるため、一筋縄では行かない作業なのだと思います。専門的で高度な技術を必要とする作業なのだと思います。そして安全への格別の配慮を必要とするのだと思います。

専門的で高度であることや、安全に対する充分な配慮が行われている点を強調する方が、これから危険な建物を一掃してしまおうという理想にはふさわしいと思います。

解体作業について真剣に考えたことはありませんでしたが、想像しただけで、すごい仕事であると感嘆させられます。
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by gskay | 2006-04-06 18:24 | 建て直し
住民の集会についての報道
26日に東向島で開かれた集会について、とりあえず目を通すことができた記事を順不同でみると、

共同通信

住民が建て替え推進決議 グランドステージ東向島(http://topics.kyodo.co.jp/feature10/archives/2006/03/post_467.html)

朝日新聞

「建て替え推進」を決議 グランドステージ東向島の住民(http://www.asahi.com/special/051118/TKY200603260195.html)

毎日新聞

「GS東向島」住民、国の建て替え案を否決(http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/taishin/news/20060327k0000m040061000c.html)

という具合に、微妙に違った視点で報じています。

どの記事でも、その集会の位置づけを明確には報じていませんが、建て替えの議決があったことが伺えることから、管理組合の総会だったのではないかと思われます。おそらく、その他の議題もあったものと思われます。

建て替え等の重要な事項は、5分の4の賛成が必要です。「建て替え推進」は決議されたようですが、具体的な建て替え案については、賛成、反対同数で否決されたと報じています。

建て替え推進に反対した人の少数意見が気になります。補強という選択肢を念頭においたものなのでしょうか?あるいは、以前のアンケートに関する報道 (http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060312-00000092-kyodo-soci) には、「戻りたくない」という回答があったので、そうした意見なのかとも想像します。

具体的な建て替え案については、追加の負担が問題になっているものと思います。「嫌だ」という人と、「無理だ」という人が反対しているのだと思われます。この金額の問題を解決し、まず、「無理だ」という人が減る条件を見出す必要があると思います。次いで、「嫌だ」という人を説得しなくてはならないと思います。

5分の4以上の賛成により議決したにもかかわらず、反対し続けた場合は、その分の権利については、管理組合が時価で買い取ることになっていたように理解しています。

ところで、朝日新聞は、「6月をめど」としていますが、これは、ヒューザーへの債権届出に関係するデッドラインなのでしょうか?あるいは、仮住まい開始から6ヶ月以内に建て替え計画が決定されていなくてはいけないという知事からの当初の注文によるものでしょうか?

「建て替え推進を決議」という前向きの見出しが出ている一方で、「国の建て替え案を否決」という見出しも出ていました。報道姿勢が分かれたという印象を受けました。
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by gskay | 2006-03-27 20:59 | 建て直し
防犯防火
退去後2ヶ月です。建物の周囲は鋼板で囲われ、住民も入る事は出来ません。

いよいよ、電気、ガス、水道等の供給も止まることになりました。電気が止まると、廊下や玄関の灯りは消え、エレベータ−も使えなくなります。しかし、そんなことより大変なことがありました。

火災報知器が動きません。消火装置も動きません。防犯関係の装置も止まります。

こうしたことには、区の協力だけでは対処できません。警察署、消防署に指導を仰がなくてはなりません。また、町会の方々の格別の理解をお願いしなくてはなりません。

役員が関係各所を回って、こうした協力をお願いしたそうです。いずれも好意的な対応を頂けたという報告がありました。

うちのマンションの迷惑度は、さらにアップしました。
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by gskay | 2006-03-23 18:01 | 建て直し
建て直しの議論
建て直しの議論が本格化しています。

3月1日の国土交通省の第14回構造計算書偽装問題対策連絡協議会の記録を見ると、

○都市機構の当面のコーディネートについて
 マンション再建について、①居住者(と地方公共団体)が民間施行を検討した後民間事業者を選定して民間事業者が施行する方式、②地方公共団体と協定を締結して都市機構がコーディネートを実施した後地方公共団体が施行(機構受託)する方式、③地方公共団体と協定を締結して都市機構がコーディネートを実施した後民間事業者を選定し民間事業者が施行する方式が想定されるが、この場合の都市機構のコーディネートについて地方公共団体との役割分担等に関する整理について説明があった。

最初に提示されたスキームがたたき台になってはいるものの、大幅に内容も姿勢も変化しているように思われます。さらに、3月15日の第15回構造計算書偽装問題対策連絡協議会では、「民間プロポーザル方式による建替え手法」がクローズアップされたとのことです。

当初、私は、自力再建派でした。ヒューザーがあてにならない以上、補償や賠償があろうがなかろうが、さっさと建て直すなり補修で解決してしまいたいという主張を支持していました。資金は、根性でクリア。しかし、こうした考えは必ずしも多数派ではなかったかも知れません。共同住宅である以上、それでは、現実的な対応とはなりません。

もし、あの時、適切な公的な対応がなかったら、その段階で止まっていたかもしれません。とりあえず、退去と仮住まいが措置されたことで、安全対策としての除却にむけて最小のタイムラグで動きはじめられたと思っています。

それでも、建て直しは全く不透明でした。むしろ、12月に発表された時点での国のスキームによる建て直しは、一方的で強制的な措置として提示されたような印象を受けました。事業の枠組みや、建て直しの内容から納得できませんでした。負担についても、承服できないと感じました。「自力再建」の方がいいかもしれないという迷いさえ生まれました。

二次試案では、建て直しの内容が具体的になり、補助の範囲が見直されるとともに、コストが見直されたことで、かなり受入れやすくなったように思われます。加えて、事業の枠組みについても柔軟になっています。

とりわけ、既存建物の水準で事業内容が検討されている点と、コストの大幅な見直しが図られている点は、私にとって受入れやすいと感じられました。

この試案が、「広くて安いマンション」の全面否定につながらなかったことに少しほっとしました。これで、「広くて安い」だけでなく、「安心なマンション」が不可能ではないという手応えを感じました。私にとっては、負担額そのものより、こちらの問題に対する執着が強かったかもしれません。

事件の本質は、構造計算のデタラメが、建築分譲されるまで気付かれなかったという点です。「広くて安い」は間接的なものにすぎません。「狭くて高い」としても、事件は発生したでしょう。事件を矮小化し、「氷山の一角」であるという現実から目を背けてはならないと同時に、問題を混同し、「広くて安いマンション」を否定してはいけないと思います。また、ヒューザーが責任を果たせず、破産手続きに進んでいるからといって、その経営と「広くて安いマンション」を同一視して否定する必要もないと思います。(と主張したところで、もはや、私は、新しいマンション選びとは無縁ですが……)

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ところで、現在、建て直しに関し、既存の仕組みを準用した補助だけが固まりつつあります。老朽化マンションなどの建て直し推進のための措置を準用するのだそうです。

この措置では、不十分だという意見もあります。とはいうものの、これ以上の資金的対応には、知事らが求めているような特別措置法が必要だと思います。これには、広く理解と賛同を得る必要があるでしょう。

また、これ以上の対応には、売り主が瑕疵担保責任を果たしていないという事情への吟味が不十分という批判もあります。公的な対応に積極的な立場からも、否定的な立場からも出ているようです。買い手が背負うべき責任があるはずだと言う主張が、建て直しと言う安全確保以上の領域に踏み込むようになって、再び強くなってきたように思われます。特別措置法について検討することを通し、関連したあらゆる問題を議論し尽くすべきだといいます。

とはいうものの、特別措置法が必要であるかどうかについて、前提となる住民の具体的な事情が検討されていないように思われます。それぞれの論者の先入観だけで論じられているように思います。今は、特別措置法は、必ずしも必要ではなく、議論しなくてはいけないタイミングではないかもしれません。

もし、既存の仕組みの準用だけで、建て直しからの脱落がないようにできるなら、当面、特別措置法は不要になります。しかし、脱落せざるを得ない人が増えれば、建て直しは頓挫し、仮住まいのままこじれてしまうかもしれません。その時には、特別措置法が必要になることも考えられます。

さしあたり、私は、長期化を避けたいと思っています。知事らも、早期に建て直しが可能になることを求めているのだと思います。これについては、二次試案で、条件が良くなって来ており、既存の制度の準用だけでも、充分となるような情勢に近付きつつあるような気がします。

年末から年頭に出された当初の試案のような事業のままであったら、受け入れは困難だったと思います。仮住まいのまま、こじれたかも知れず、特別措置法でもなければ、破綻してしまいかねませんでした。

しかし、今の条件であれば、歓迎するのは無理だとしても、受け入れ不可能ではありません。少なくとも、建て直しに関する公的な対応を拒否せざるを得ない条件ではありません。

ただ、とりあえず、特別措置法が不要になったとしても、これを下手に前例にするべきではないと思います。将来の問題については、これをきっかけに、別に論じて、より良いシステムが構築されることを願います。

まだまだ、負担のハードルは高いと感じますが、事業の見直しや、コストの見直しによるシェイプアップ次第で、事情は変わると思います。加えて、融資等の資金面での工夫などを積み重ねることにより、乗り切っていける条件も整っていくような気がします。うちのマンションでも、建て直し事業に向け、脱落する人が出ないように条件の模索が進められています。
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by gskay | 2006-03-20 17:23 | 建て直し
UR
URは、仮住まいの提供元です。実家は、前身となる公団の分譲マンションです。その印象が強く、分譲を行っているとばかり思っていましたが、今は、分譲はしていないそうです。もっぱら、賃貸と再開発事業を行っているそうです。

公団、公社、公営と、様々な公的な住宅の供給が行われています。それぞれ目的や対象が異なっていて、それに応じてスペックや家賃なども違っており、人気も違うようです。

ところで、耐震偽装のカゲで、URおよびその前身の公団の情けない姿が問題になっていました。管理の杜撰さのみならず、かつては、事業そのものも杜撰なものがあったようです。建て直し等も、大変な状況のようです。

現在は、賃貸中心になっているとのこと。分譲の場合に生じる煩わしい問題は、新たには生じないものと思われます。

一方、再開発事業は、現在のURの大きな柱の一つとされています。そのノウハウへの期待から、私たちのマンションの建て直しを検討する役目が、国土交通省より要請されたのだと思います。

試算は、URのこれまでの実績に照らして行われているようです。最初の試案に比べ、第二次試案で随分と変わったことを不審に思わないわけではありませんが、URも、URの関連業者も、キッチリと利益を出すのが仕事なのは理解できます。それで納得できるかどうかは別として。

民間の参入も認められるようですが、民間のコンサルタントの試算との差が話題になりました。URもすかさず、第二次試案を柔軟に出してきました。その試算の前提は、どこかで聞いたことのあるような……。

どのような形で建て直しにすすむのか、様々なアイディアがあるようです。現在は、アイディアが、ようやく揃った段階なのかもしれません。

様々なプロが親身になって取り組んでくれていると思います。強権的な措置が行われているという印象はありません。むしろ、試行錯誤をしながらの模索と言う印象です。何ができるのか、多角的で徹底的な検討が行われているような気がします。将来に応用可能な経験になるのかもしれません。

時間をかければかける程、洗練された計画になっていくとは思いますが、いつまでもじっくりとやっていることが許されるような状況でもないようです。
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by gskay | 2006-03-17 17:01 | 建て直し
自己負担額報道
いくつかの物件の建て直しの自己負担額の試算が報道されました。今のところ、藤沢の物件と横浜の物件についての金額が流れているようです。

金額自体は、すでに国のスキームの発表当日に報道されていた金額と大きな差はありません。個人的には、今さら驚くにはあたらないと思っています。

ところで、他の物件で具体的な数字が報道されていないので、藤沢や横浜の行政が素早く積極的に取り組んでいると言う印象をもつ人がいるようですが、私は疑問です。

なぜなら、藤沢と横浜の物件は、それぞれ、特殊な条件の物件だからです。

藤沢は、あまりに弱い構造で、自壊のおそれがあるとまで言われた物件として知られています。しかし、特殊なのはそこではありません。

藤沢の物件は、出来上がったばかりの物件で、全戸が入居している訳ではなく、半数近くが、まだ残っています。つまり、ヒューザー所有が残っています。加えて、公表前ではあるものの、発覚後に引き渡しが行われたという問題の物件でもあります。

報道されている自己負担額は、国のスキームの通りに提案されてはいます。しかし、特殊な事情で、その提案の通りに進めるのは難しいのではないかと思います。

一方、横浜の物件は、自己負担額があまりに大きく、多くの人を驚愕させているのではないでしょうか。郊外のマンションや一戸建てに匹敵し、他人事とはいえ、冷静に直視することができない人も多いのではないかと思います。

しかし、よくみると、国のスキーム通りの数字です。これは、150平米の物件についての試算で、ヒューザー標準の100平米の1.5倍あります。自己負担額も、それに応じて大きくなったのだと思います。また、総戸数も他に比べて少ないマンションです。

ところで、横浜市は、最も早く、退去勧告を飛び越して、いきなり使用禁止命令を出した自治体です。退去先の確保については、当初から、かなり前向きでした。しかも、この一連の事件についての首長の発言は、鮮烈で印象的で、衝撃的ですらあります。

しかし、最初に発覚した物件の中で、もっとも退去が遅れているのが、ここです。

いろいろと難しいことがあるのだろうと思われます。

この時点で、自己負担額が報道されている物件については、国のスキームを迅速に実現するための提示なのかどうか、注意深く見るべきではないかと思っています。

(追記) 2006.02.13
古いニュースを見たら、江東区の物件についての報道も見つかりました。国のスキーム通りの試算でしたが、一番大変なのは、ここではないかと思っています。なぜなら、戸数がもっとも多い物件だからです。
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by gskay | 2006-02-09 17:42 | 建て直し
川崎大師の物件は一抜け?
川崎大師の物件は、テレビ等で大胆な発言をしてきましたが、ここが一番最初の解決になるのではないかと思います。

建物の一部を解体し検証 グランドステージ川崎大師


 耐震強度偽装問題で、川崎市の分譲マンション「グランドステージ川崎大師」を施工した太平工業(東京都)が29日、住民立ち会いの下で壁をはがすなど建物の一部を解体し、施工に不備がなかったか検証した。
 自民党の耐震偽装問題対策検討ワーキングチームの早川忠孝座長や、民主党の馬淵澄夫議員も検証を視察した。
 マンションの管理組合が昨年12月末に梁(はり)を実測したところ、完成図より2・5センチ細いものがあり、地震の揺れを吸収する「耐震スリット」が完成図通りに入っていない個所があったという。
 太平工業は、既に住民が退去した部屋で施工状況を確認。「結果を精査して後日、見解をまとめる。施工上の瑕疵(かし)が確認された場合は誠意ある対応をしたい」とコメントしている。
(共同通信) - 1月29日18時29分更新

耐震偽造があろうがなかろうが、太平工業に施工上の瑕疵があることが明らかになり、太平工業が果たさなければいけない責任があることが明らかになったことと思います。

何も、偽造物件として処理されなくてはならないということはありません。構造上の瑕疵について補償され、建て直しが出来ればいいわけです。川崎大師の物件は「施工」からの問題解決の方向付けに、ほぼ成功したように思われます。もちろん、「設計」も、問題の重要な部分として取り上げなくてはいけないとは思われますが、突破口は開かれました。

ヒューザーが太平工業に建て直しを求める形になるかもしれませんし、住民が直接求めるかもしれませんが、川崎大師の件は、瑕疵担保責任の枠組みの「民民」の問題として解決し、公的な負担についても回収できる方向にすすむのではないかと思います。そして、適当なタイミングで、国のスキームからはずれていくのではないかと思われます。

さすがに、与野党の担当の国会議員の目の前で突きつけられた事実は、業者側としても、ごまかすのは難しいと思います。

これまで、施工レベルの欠陥マンションは、立証が困難で補償はほとんど行われてこなかったようですが、川崎大師の物件は、そこに画期的な影響を与えるものと思われます。

しかし、うちの場合、施工の木村建設はすでに整理中です。川崎大師の大きな前進に続いて行くのは難しそうです。

いずれにせよ、それぞれの物件の解決は、国のスキームが最低限の保証の線となりつつ、そこに個別の事情を加味し、いかに満足を得るかということになると思います。ひとまとめにはならないと思います。おそらく、それぞれの物件は、それぞれの事情で、様々な決着へとすすむことになると思います。その最初の一例であると思われます。
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by gskay | 2006-01-29 23:48 | 建て直し