カテゴリ:揺れる システム( 87 )
小嶋社長
ヒューザーの社長の露出が増えて来ていて、苦笑せずにはいられないコメントをしています。悪者探しの一環なのかも知れません。しかし、メディアがいくらここに切り込んでくれても、われわれにとっての解決には、無意味だと思います。

社長は、建築に関しても、教養や品性についても、決して一流と評されるような人物ではないかもしれません。そうした、世間の評価は、当たっていると思います。彼の魅力は、そんなところにはありません。

この社長は、気合いでニッチを切り開いてきた経営者で、その点を評価すべきだと思います。ニッチに集まってきた人々の欲望を集めて吸い上げ、形にしてきた。それが、彼の業績であり、魅力です。

今回の事態を切り抜ければ、彼は、以前から主張していたマンションの革命をさらに進め、大立て者になるかもしれません。彼の主張が大きく取り上げられ、コストがガラス張りになれば、マンションの値段が大きく変わるかもしれません。むしろ、コスト下げの競争をしてきた会社が生き残り、殿様商売をしてきた大きな会社が淘汰されてしまうような気がします。あるいは、コスト下げをしてきた会社が、大きな会社に侵入し、大きな会社は変身して生き残るかもしれません。

彼が言うように、広さは重要な性能です。広さを犠牲にして、内装等で値段をあげるというマンション販売は、もうやめませんか?そんな選び方も愚かではありませんか?リフォームが簡単に行える時代です。豪華な設備を誰もが欲しているわけではありません。後付けは可能です。

さらに、このようなトラブルに対する供託金や保証機関を設置し、一つ一つの物件が平等に保証されるシステムを作る必要もあるかもしれません。そうすれば、「売り主の信用」などという、曖昧なものに余計な出費を強いられる心配もありません。

とはいえ、安全と構造に関する彼の態度は、完全に失敗です。一流の専門家ではなく、担当者でもないとはいえ、責任者として見落としていたのは事実ですから。軽卒だったと思います。しかし、彼の軽卒さより、「違法な設計」を「合法」にしてしまった仕組みの方が深刻です。彼は、手続きの上では合法な「違法建築」マンションを建てて来たのですから。
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by gskay | 2005-11-24 16:50 | 揺れる システム
法律の想定していない事例
様々な意味で、法律が想定していない事例だそうです。区の説明会にでてわかりました。

まず、避難については、災害において、避難所を確保し、避難勧告をすることができるが、危険な違法建築を「災害」とみなすのは無理があり、避難所、仮設住宅というようなものを用意するのはできないということ。

そりゃそうだ。

次いで、建築基準法では、避難は任意で、建物についての禁止命令や除却命令(っていっていたのかしら)はできるが、その住民については配慮されていないのだそうだ。

へぇー。

そういうわけで、公営住宅等が規定を逸脱して提供されるというのは、かなり頑張っているということだとわかりました。

共同住宅ってものがどういうものか、よく法律では考えられていないのだと思いました。

また、国土交通省で、自治体と連絡し、足並を揃えているのは、法律に不備があるかららしいということもわかりました。

報道では、民間検査機関のあり方が問われています。それだけではなく、実は、住民の安全対策も重要な課題である事がわかった「事件」と位置付けられるのかも知れません。

さらに、違法建築が手続きの後で発覚するなんてケースも想定していないようで、私有財産との関連が複雑なようです。

勉強になります。
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by gskay | 2005-11-23 16:14 | 揺れる システム
ガラス張り
ヒューザーを、もっと応援したい気になりました。

社長名で、ちょっと、文法的に変な手紙を頂戴しました。書き直してあげたい気持ちになりますが、少し慣れてきました。一読で意味がわかるようになってきました。

この会社の理念であるコストを下げて、広いマンションを安く提供して行こうと言う方向は、間違いではないと思います。とはいえ、その前提として、法令遵守は、当然です。

残念ながら、今回はそれが守られていませんが、その原因がどこにあるかという追求は、置いておきます。

この事件を、全く別のエポックにならないかと期待しています。

これまで、マンションの値段が、何で決まっているか、全然わかりませんでした。土地代に、建設費や諸費用があって、売り主の取り分があって値段が決まるのだろうと思います。

この値段に関し、今回、建て替えがうまく実施できる運びになったら、是非して欲しいことがあります。

それは、建設費用を、事細かに公表してして欲しいということです。

釘やネジの一本から、職人さんへの手当、お茶代などの項目まで、事細かに。ゼネコンにまるまる投げてしまうのではなく、徹底的にガラス張りにする。そのガラス張りの会計で、一体、どのようなマンションができるかということを、公開して欲しいと思います。

ヒューザーのやり方が、正しいやり方だったのか、それとも詐欺まがいであったのかは、このガラス張り経理で明らかになるでしょう。

売り主の取り分があるのは当然です。人気があるマンションを開発できれば、その部分が大きくなって当然です。値段はあがるでしょう。しかし、マンションの値段は、不思議なくらい、下方に硬直しているし、値段も企画も、どこも似たりよったり。

ヒューザーは、そこに風穴を開けているような気がして気に入っていました。

もし、公的な融資等が行われた場合、それを誠実に返済するのは当然です。さらに、今回のような社会的な影響が大きい事件で真ん中に居る場合、是非、公的な融資を透明な形で活かして欲しいと思います。

少なくとも、今回の建て直しは、費用をかけずにいかに実施できるかという点が、ヒューザーにとってのポイントであるはずです。それを達成して行く過程を、つまびらかに公開する事は、ヒューザーが目指してきた、マンションの改革に大きな一歩となると思います。そして、ヒューザー自身の中身を社会に問う事になると思います。

もちろん、この企画は、将来のヒューザーを縛ることにもなると思います。しかし、その位のことをしないと、今回の騒動をヒューザーが生き残る事は難しいのではないかと思います。

マンションの値段は、とてもいい加減なものだったと思います。ゼネコンがやっていることも、大雑把すぎたと思います。

安く仕上げなくてはいけないという至上命令がある中で、どの程度のことがやれるのかを、是非、公開実験して欲しいと思います。

もし、これで、建築のコストが世間で知られるようになれば、マンションの値段は、大きく変わり、業界の様子が一変するような気がします。いかに、大雑把な経理で値段が決まってきたかがわかると思います。

ここで明らかになった標準的なコストを基準に、今後はマンション選びができます。標準的な値段を大きく逸脱したマンションを売るには、魅力が必要であり、きっと、魅力的なマンションも増えると思います。
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by gskay | 2005-11-22 22:35 | 揺れる システム
木村建設の不渡り
きびきび働く人たちでした。現場の監督さんとは、いろいろと話をしていたので、気の毒です。

怖い感じのひとたちがダラダラと働いているという印象の現場ではありませんでした。建築は、何となくとっつきにくい人たちのものと思っていたのですが、現場は、普通の工場みたいな感じでした。それが、いけなかったのかしら。

いろいろなことに、いちいち対応が早かったので、設計変更をした時も、気持ちよく頼む事ができました。

きけば、ダラダラ仕事をすることを排除してのし上がって来た会社とのこと。コストも時間も適切に使っていたと言うことだと思います。それが、いけなかった?

これからは、ダラダラとやる会社が生き残って、こういう会社が消えてしまうのかもしれないと思います。ダラダラやる会社には、迷惑な存在ですからね。

そうそう、入居までの期間中、建築の状況が写真で、ヒューザーから送られて来ていました。その写真をみると、欠陥は、一目瞭然なのでしょうか?

というのは、うちの住民は、建築の心得のある人が何人もいます。住民でもあるヒューザーの役員さんも、一級建築士だそうです。その人たちは、そういう資料があれば、見抜く事ができたはずなのでしょうか?

私は観ていませんが、テレビで建築中の現場を取材し、「鉄筋の数がすくないですねぇ」とコメントしているのが放送されているそうですが、本当に一目瞭然なのでしょうか?

すぐにでも、崩れてしまうかもしれないというレベルの欠陥であれば、わかるかもしれませんが、地震が来て問題になるような構造の欠陥を、一目でわかるものでしょうか?

建築Gメンさんたちや、内覧に同行してくれる建築士さんは、だれか、これに気付いていましたか?

問題は、施工ではなく、やはり設計で、構造計算の不正が第一の原因で、不正な計算をもとに設計をすすめたのが第二の原因。そして、それをチェックできなかった検査が第三の原因で、それが重なってしまうと、以後は、チェック不能なのではないでしょうか?

いずれも専門家の仕事です。しかも専門家の中の専門家。専門分化が行き過ぎると、このような無責任体制ができて、隙間をついて悪さをする人が出て来るのかと思いました。

自分の仕事でも思い当たります。

ちょっと、反省モードに入って、滅入っています。
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by gskay | 2005-11-22 12:20 | 揺れる システム
強度の公表
やっぱり入っちゃいました。ダメだそうです。

ただし、どんな風にだめなのかは、わからないままです。

仕事で、説明会に出られませんが、今頃、説明が行われているはずです。

とっても中途半端な数字です。補強をするには、低すぎる。
かといって、もっと他に、ヤバい物件がある。

ヒューザーは、何にいくら使ったかを教えてくれていて、解体と再建築にいくらかかるかも、住民は知っています。その数字を聞いた限りでは、何とでもなるという額でした。

ただ、工面できるかどうかと、すんなり事がすすむかどうかは、別問題。

関係する機関の説明を待ちつつ、そろそろ、隣接する建物のオーナーや地主との交渉も考えないと行けないかも知れないと思っています。
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by gskay | 2005-11-21 20:50 | 揺れる システム
もっと不幸な人
住民の集会がありました。

住民、初顔合わせでした。

「広い」マンションという点に対し、構造が脆弱になった原因だとか言われています。しかし、個人のマンションのリビングで住民の集会が開けてしまうなんて、他にないかもしれません。しかも、どの部屋も基本的に同じ間取りです。当番になった人の部屋で、すぐに集会が開けます。この当たり前のことに気付いて、音頭をとってくださった方に感謝です。

念のため、言っておきますが、住民が一部屋に集まったくらいでは、崩れませんでした。長期的にはわかりませんが、とりあえず平気でした。その気になれば、グランドピアノを入れても平気かもしれません。(どうやって?)

会は、予想に反し、のほほんとしていました。怖い雰囲気の会になったらいやだと思いましたので、幸いです。(怖い雰囲気になっていたら、脱出しようと思っていた不心得の臆病者です)

ここの住民は、報道されているような、「国の責任だ!」という主張は、ほとんどありませんでした。冷静で、わきまえた行動が必要であるということが確認されました。

予想以上に、社会的地位の高い人が多く、およそ、その道のスペシャリストはそろっていて、建築的な問題も、法律的な問題も、相当な部分まで内部で分析できてしまう体制が組めることがわかりました。高度な議論が行われ、そのままテレビで放送したら、その辺のワイドショーは、木っ端みじんというレベルでした。

安心しました。(だからって、地震に対する安心はありませんが)

ところで、売り主の会社に籍がある人が住人にいて、住人と売り主の間の微妙な立場に立っていました。役員さんもいました。多分、この人たちが、この事件で一番不幸な人たちだと思います。

二重に苦しんでいる人がいるなんて思いもしませんでした。

ヒューザーが、コスト削減のために、インチキ計算をさせたという説がチラホラありますが、どうでしょうか?状況的には、考えにくいと思います。

本来なら、この価格でできるものを、他が高く売っていて、ヒューザーが抜け駆けしていたので、安いマンションはヤバイというイメージを作ろういうことではないかと思いました。あるいは、高く買った人が、安さに対して文句を言っている……。

今回の騒動は、どのマンションでも(つまり値段の高いマンションでも)、起こることではないでしょうか?高く買ったからって、このトラブルが回避できたとは思えません。

とは言うものの、大きい会社から買っていれば、もっと補償など、気楽に対応できたのかもしれません。(そこも、価格に反映されているのかな?)

そうそう、ちなみに、うちのマンション、新聞で「格安」って言われてしまいました。しかし、値段と中身をみて、本気で「格安」だと思います?

うちのは、周辺のマンションの値段と比べて、安くはありませんでした。安さは魅力ではありませんでした。内装等は、本当に最小限で、はじめっから、リフォームして、好きなようにいじることが前提になっているような部屋で、そこに好感をもちました。一時代前の最小限の装備しかありません。入居したばかりですが、結構、工事の予定を立てていた人がいたようです。もちろん、延期にしているそうです。

法令違反の違法で危険な構造は、ありえないことで、コストダウンのからくりではないと思います。
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by gskay | 2005-11-21 10:35 | 揺れる システム
ことのはじまり
2005年11月17日、区役所とマンションの売り主「ヒューザー」からの『重要なお知らせ』を手にしたところから始まります。

構造計算偽造事件のマンションの住民です。

広くて住み心地のいいマンションです。場所柄から想像するよりもずっと静かな環境です。日曜日なんか、朝が来たのもわからないくらい静かな場所です。しかも、「ヒューザー」らしからぬ好立地。

知らなければ、「地震が来ると揺れやすいんだよね」で済んでいるはずでした。

しかし、今や、世間を騒がす大事件の渦中。ローンだって莫大、仕事も忙しいし、何てこった。

いつ来るかわからない地震!
おそらく資産価値なんてものは消滅!

売り主だって、施工業者だって、こんなマンションをいっぱい作っちゃった以上、きっと、この騒動で消えてなくなることでしょう。国も自治体も、安心させてくれるようなコメントはなし。

一体、どうなって行くのでしょう?

何てったって、引っ越したばかりで、他の住民と話もしたことがない。挨拶することはあっても、顔は、まだ、ほとんど憶えてはいない。とりあえず、同じ階の人は知っているけど。

管理組合だって発足ししていないし。

20日の夜に住民の集会をするって言っているが、一体どうなるのでしょう?

まずは、思考停止中です。
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by gskay | 2005-11-20 02:51 | 揺れる システム