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ごめんなさい。
「詐欺」よばわりは、大きな失言でした。申し訳ありません。

金融が関与していることを考えると、複雑で、なかなかものが見えて来ません。もっと勉強するべきだったと思って慌てています。

いまさら、出してしまったものを引っ込めるわけには行きませんから、このまま晒しておきます。

「建築確認」の魔法にかかってしまった愚か者の世迷い言、被害妄想の産物です。それに、もはや、鬱憤ばらしのブログではなかったということを、忘れていました。

しかし、それでも、あのスキームがそのまま通るとすると、私が指摘したような脆弱性が存在することには変わりないのではないでしょうか?これは、今後、「思惑」のターゲットになりかねません。今回だって、「建築確認」という制度の脆弱性の問題が事態を引き起こしたのですから。

さらに、買い取りには、もう一つ大きな罠が隠れています。問題の瑕疵担保責任は、ヒューザーから買った住民が請求するものです。それを、別のところに売ってしまうと、この関係はなくなってしまうのではなかったかしら?

そうすると、徹底的に業者の責任を追求する足かせになり、ヒューザーを逃げ切らせてしまうことにはならないでしょうか?

大事な血税の支出に前向きなことに、感謝しています。しかし、そのやり方を、間違えると、同じ金額を支出するにしても、悪い影響が出るのではないでしょうか?

納税者として国を監視している方々は、公的資金についていろいろな意見を持っておられることがわかりました。しかし、同じ額が出て行くにしても、より望ましい形というものがあるような気がします。いかがでしょうか?

納税者として意識の高い方にお願いです。同じ額がでるにしても、より望ましい形というものを考えてください。

これまで、せっかく読んでくださった方を、不愉快にして申し訳ありませんでした。
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by gskay | 2005-12-07 02:34 | 公的対応
買い取りのうえ解体?
私が、住民であるということを忘れて、政府の提案について、ちょっと、この流れをみてください。

1 デタラメな建築確認が行われる
2 マンションの分譲にともない売買が行われる/ローンが組まれる。
3 そのマンションは違法だったと宣言する
4 建物代は資産価値ゼロと算定し、土地代だけで買い取り、解体。
5 また、マンションを建てることにして、1に戻る。(あまりにも露骨だとまずいので、今度は、まともな建築確認?)

もし、この方法が許されるなら、行政は、一旦、土地の上に違法マンションを建てさせ、それを違法だと宣言することにより、ローンを引き取ることなく、土地代だけで物件を回収し、また、新しいローンを組ませることができます。

あるいは、建物に違法だというレッテルを貼れば、土地と建物をいくらでも取り上げることが可能です。

これって、妄想でしょうか?それとも、新手の詐欺ってことはないでしょうか?

考え過ぎでしょうか?

あまりに、報道が断片的すぎるせいか、こういう解釈になってしまったのですが。

ヒューザーの債権1割で引き取るという提案の方が、はるかにマシだとおもうのですが。
(ヒューザーの提案を理解するのには、二晩かかりました。今回は、1時間ですから、まだ、あやふやですが)
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by gskay | 2005-12-06 23:44 | 公的対応
公的支援?
報道が詳しくないので、わかりません。まだ、何も受け取っていません。

総じていえば、うちの区の提案より前進しているという印象はありません。他の自治体への配慮や、背景にある財政状況を考えると、実際問題としては、こういう形になるのかと思われます。

いずれ、最終的には、売り主や責任ある業者の負担にしなくてはなりません。住民が自己負担しておいて、後で裁判を経てから取り返すという手間を省いて頂いただけでも、ありがたいと思います。

私は、国を相手取った裁判も必要であると考えています。その時、今回の分との相殺が行われると思っています。

もう、とっくに売り主の存在を忘れていましたが、今回、一時金が出ることになりました。まだ、瑕疵担保責任を果たすという姿勢を貫いていると評価したいと思います。ただし、買い戻し提案はダメです。

公的な資金が使われることになり、お金の姿を、自分では確認するのが難しくなってしまったような気がします。どこか遠くで決済が行われるようです。ローンを契約するときに感じた不思議な感じ以上に、不思議な感じがします。

すこし、お金の仕組みを勉強しようと思います。

昨日、退去勧告を受け取りました。シンプルな文書でした。とりあえず、退去、解体について、意地をはってマンションにとどまることが、いまや悪になりました。
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by gskay | 2005-12-06 14:44 | 公的対応
退去勧告へのみちのり
11月17日
区とヒューザーから、連絡をうける。計算結果がでていないので、グレーであった。
翌日から、職場で人気者になる。

11月20日
このブログをたてる。はじめての住民の集会があり、住民のレベルの高さにびっくりする。と、同時に、ヒューザーの人がいたことにもっとびっくりする。そして、気の毒に思う。

11月21日
強度の計算結果公表。ヒューザーからの説明会。ヒューザーが瑕疵担保責任を果たせばいいとしか思わなかった。

11月22日
木村建設不渡り。いまだ、事件のからくりに気付かず。今から考えると、騙しやすかっただろうと思って、ブルー。

11月23日
区からの説明会。何も具体的なスケジュールはなかったが、法令の不備についての説明がよくわかったので、勉強になって面白かった。
「建築確認が誤ると言う事態が想定されていない事(合法的な「違法」建築マンションの出現)」、「建築基準法では退去する住民には何も支援できない」と言う2点が浮き彫りになる。
住民の集会では、建て替えが総意となり、ヒューザーの提案と合致。てっきり、後は、実務レベルの話になるのかと思った。

その後、世の中は、「的外れな悪者探し」や「気の毒な住民」、「身勝手な住民」という報道に踊らされる。このブログは、数少ない非「ヒューザー陰謀説」ブログとして、世の中の注目をあびることなく、ヒューザーの発言の意味等を考察して、鬱憤をまぎらわす。

その中で、金融の関わりが無視できないことと、建築確認は間違えないと言う前提が信用の源になっているということに気付く。

11月28日
ヒューザーから「106%」の提案。違法マンションの物件数が増加し、建て替え対応が不可能になったとの通告。ヒューザーとの溝ができる。安全に対する漠然とした不安と開き直りから、「ヒューザー物件から引っ越しません宣言」を出す。これが、きっかけで、ブログが注目を浴びるようになる。

11月29日
国会参考人招致。皆が小嶋社長の品行の悪さを批判する中、イーホームズに怒る。偽造した本人やヒューザーにも感じなかった怒りがこみ上げて来る。建築基準法によって安全な建物しか建たないという前提を、全否定される。マンションを失う事より、世の中の建物の安全が信用できなくなったことに衝撃を受ける。その上、プロとして心がまえがなっていないと、八つ当たりをする。それでなくても、当直で、疲労がたまっていたので、爆発。検査というウイークポイントを攻撃する「思惑」も直視せよというコメントを頂く。

11月30日
被害の拡大にあわせ、国の対策が具体的になってくる。少し冷静になって、やるべきことを考える。法令が想定していないなら、国や自治体と我々自身がゼロから作り上げればいいという当たり前のことに気付く。あっさり、「引っ越しません宣言」撤回。ダダをこねていてはいけないと反省すると同時に、自分自身がかなり恵まれているということを今さら自覚する。

12月3日
国の方針や、他の自治体の対応が出るなか、遅れて区の説明会。この区は、あくまで、売り主の瑕疵担保責任という枠組みの中で、退去、解体までの道筋を考えている。その考え方は、「建築確認の誤り」というこの事件の本質には、あえて触れず、従来の枠組みで、行政が一歩積極的に対応するという姿勢のように思われた。この区が、まじめに違法建築に取り組もうとしていると感じた。結局、ここの住民は、一回も荒れず。

表面的な議論でなしくずしに進む公的支援への違和感を感じつつ、この区の対応に従おうという気持ちで今日を迎える。

妙に冷静というコメントを頂戴しています。典型的とか平均的と思われる住民からは、ずれていると思います。でも、もともと、みんな千差万別。ひとりも典型的だったり、平均的だったりはしません。無理矢理、ステレオタイプに押し込めようとする姿勢に批判的でした。そんな報道には違和感を感じて来ましたが、最近、お話をする人たちは、これまでと人種が違ってきています。でも、この人種が発するメッセージは、受け手には届かないのかなと思うと悲しくなります。

これから、実際の退去と、建て直しです。建て直しは、もっと複雑でしょう。そして、賠償も請求しなくてはいけません。
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by gskay | 2005-12-05 13:16 | 反省とまとめ
区の対応
いよいよ、予告された退去勧告が間近に迫りました。

当初からリストにある中で、一番遅い対応ということになるのではないでしょうか?

この区の対応の方針は、他の自治体とは一線を画しています。

退去勧告は出すものの、住民の退去の費用は、売り主の瑕疵担保責任でと明言しました。退去に伴い、確保された公的住宅の提供をうけるものの、無償ではありません。これも、売り主の瑕疵担保責任でと明言されています。その上で、やむを得ない場合、区が立て替え払いをするということになりました。

他の自治体では、公的な資金によって、引越費用や、3ヶ月の家賃を賄うとしていますが、この区は、違います。

さらに、この区の対応は他と異なります。現在と同等の生活が可能な条件の公的住宅を、住民の間に不公平がないように提供できるようにするとしています。本来、売り主が提供するものは、現在と同等の条件が求められるのですから、妥当な提案です。

早くに対策を出し、すでに使用禁止命令を出していて、公的に受入れ住宅を提供する自治体では、現在の生活の条件とかなり異なる住宅しか提供できていないことと大きく異なっています。

区は、当初、違法建築ではあるものの、地震さえなければ、切迫した倒壊の危険があるわけではないので、強制的な退去はないとしていました。あくまで、自主的な退去という方針でした。そして、その費用は、売り主の瑕疵担保責任によって行われればよいとしていました。

とはいうものの、国からの指示をうけ、区営住宅を、退去住民のために確保するという、住宅の目的外の使用は認めていました。さらに、今回、国の方針に従って公的住宅への便宜を図ってくれています。

いよいよ、国の方針である退去勧告へと進みます。しかし、他の自治体とことなって、違法という瑕疵に対し、売り主が瑕疵担保責任で対応するべきであるという方針を貫いています。今回は、ヒューザーが倒産しても、立て替え分は、国が打ち出した資金で回収できるという安心感があります。

ところで、ここまで、区は、不適切な建築確認や検査については、一切、触れていません。私は、事件の根本は、不適切な建築確認や検査にあると考えています。しかし、区の方針は、そんなことにはお構いなしです。

ここが、この区の対応のポイントです。

今、この区では再開発が盛んで、新築マンションラッシュです。建築確認段階の問題あろうと、施工の問題であろうと、「違法」建築マンションが、多く出現する可能性があります。その「違法」に対し、是正を勧告するするだけでなく、売り主の瑕疵担保責任を立て替えるという形で、積極的に介入する前例ができたように思われます。設計をごまかしたり、手抜き工事をすると、区が乗り込んで来て、売り主に瑕疵担保責任による対応を迫るというシステムができたような気がします。

この区に、新築の「違法」マンションを作った売り主は、逃げ切れないでしょう。これは、設計のごまかしや、手抜き工事を防止するとともに、出来上がった「違法」マンションも、積極的に撤去できることにつながると思います。少なくとも、平成12年以降のものには、この方針が、適用されるような気がします。
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by gskay | 2005-12-05 08:51 | 公的対応
ローンの心配
私の自己破産の心配をして下さっている皆さん、ありがとうございます。高度なコメントを頂き、読み応えがありました。

本当の地震で、マンションが潰れちゃっても、ローンは払うんだろうなと思っていたので、その状況を想像し、身の丈にあったローンを組みました。何とかなると思っています。

でも、本当の地震でないのに、壊されることになるとは、夢にも思いませんでした。

建て直しに成功したあかつきには、本当の地震の時でも、マンションは耐えてくれることでしょう。

でも、その時、周りの被害に対し、これまでのような他人事ではいられないような気がします。昨年の中越地震では、「今日の地震は揺れたねぇ、被害が出ているらしいよ」と、東京にいた私は、新潟で起きていることは他人事と感じていました。阪神大震災も、メディアを通して知っているだけです。

今回、こんな形で、地震対策の重要性を思い知らされました。

はじめは、「違法」といわれることに対し、「そんなルールを作るからいけない!」などと思っていました。

しかし、やはり、地震対策は重要です。

様々な政治的な動きは、「地震対策に資金を投入する」という決意となって欲しいと願っています。

起きてしまった地震災害に資金を投入するのは当然です。そこにとどまらず、私たちは、起きるかもしれない地震に対しても対策するという発想を持っている国民です。万全の対策で、いつおこるかわからない地震を乗り越えようとしています。

「昔は、地震が来ると建物が倒れて大変にことになったんだよ。でも、日本は、徹底的に建物を強くしたから、地震が来ても慌てる必要はないんだ」と、次の世代に説明できるような国をつくりたいと思っています。

だから、「地震対策」という「錦の御旗」に逆らうようなことはしないつもりです。

でも、その「錦の御旗」がはっきり掲げられているのかどうか不安です。

公営住宅の目的外の使用や、公的な資金は、「不公平ではないか」という疑念が起こって当然です。しかし、「地震対策」を「錦の御旗」とする決意があれば、理解されるのではないかと思います。

今回指摘された「違法」建築が、どのように不都合であるのかは、すでにメディアで大きく取り上げられています。住民にとっては、不安になるばかりの報道で、正視することが出来ませんでした。しかし、共通理解は得られていると思われます。(それが、正しい理解かどうかは、わかりません)

その不都合の解決に、支援が打ち出されています。

その支援は、どのような目標をもつものなのか点検しなくてはいけないと思います。

いきなり、私たちへの支援のみを論じ、何ができるかということを先に提示し、後で正当化しようという流れがあるように思われます。支援を受ける立場にあっても、違和感を感じます。

起きてしまった災害に対する支援はスピードが大切です。しかし、今回は、災害に備えることが目的であって、まだ災害は起きていません。

今後、同じようなケースが起きたときの先例になる重要な判断です。「地震対策」という「錦の御旗」がはっきりと掲げられぬまま、別の問題へと変質しているような気がします。

私のふところの心配は、ありがたいと思います。でも、今、つらいのは、街がとても危険なものにしか見えなくなってしまったことです。
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by gskay | 2005-12-04 17:33 | 損害と回復
退去費用の公的立て替えの条件
直前のエントリでは、退去費用の立て替えの有効性を考えました。

しかし、あまりにも大きな条件が、立ちはだかっているいることに気付きました。浅はかでした。

そもそも、用意しなくてはいけない資金が莫大になると思われ非現実的です。いくら、地域の安全の確保をうたっても、ルーズに支払う訳にはいきません。相応の条件が必要になります。

その条件とは、「仮住まい」の後の「本住まい」の建物の確保であり、結局は、マンションの建て直しということになると思います。

この「本住まい」という保証がない限り、そんな費用の立て替えは、踏み倒されたり、どさくさに紛れて延長されてしまって、崩壊してしまうでしょう。

しかし、そのマンションの建て直しが、困難であるからこそ、違法建築マンションが放置されてしまっているのが実態ではないかと思いました。だとしたら、あまり解決としては有効とはいえないでしょう。

違法マンションの建て直しが進まない条件のひとつとしての住民の退去問題には、寄与すると思います。

目標としては、「どこでも安全」という状況の確保です。マンションの震災被害ゼロをめざして考えました。しかし、少し、風呂敷をひろげすぎ、自分が考えうる範囲を逸脱してしまったと反省しています。

実は、公的資金が使われると言う方向性の中で、ありがたい反面、単にこの問題に対してだけ、支出されたのでは、決して、安全な国は作れないだろうと考えています。

さらに、資金がこの事件を封印するために使われるのだとしたら、将来、同じことを繰り返してしまうのではないかと恐れます。

だとしたら、安全を信じて生きて行く事ができなくなります。

また、未来に向けて意味のある使い方をされなくてはならないと思います。過去を清算するための資金や、無駄な投入とならないように注意しなくてはならないと思います。回収可能な資金、あるいは利益を生み出す資金として使われなくてはなりません。

関係者の間にばらまくのではなく、どのように支出され、どのように使われ、どのような価値を生み、どのような利益をもち、最後にどのように回収されるべきかということを考えなくてはいけないと思います。

同時に、公的資金を頼らないシュミレーションも必要だと思います。

そういう意味では、公的資金等の希望が絶たれたヒューザーは、深刻な状況で、公的資金に頼らないシュミレーションを立てているのかもしれません。その計算結果が、住民に相手にされなかった「106%」とか「103%」なのかもしれません。

今、公的資金が入れられる方向で進み、住民は、不安からは解放されているように見えます。

手続きとしての、筋を通すことができるかもしれません。

でも、理念を確信することができません。

不毛な使い方になってしまうのではないかというおそれを感じています。

要は、ヒューザーがしっかりしていて、瑕疵担保責任を果たしてくれて、マンションが安全になればいいわけです。ヒューザーが主張するように過失がないなら、瑕疵担保責任を果たすための費用は、過失のあるところに押し付けてしまえばいいわけです。

そういう方向性は、もうないのでしょうか?
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by gskay | 2005-12-03 21:31 | 公的対応
退去費用の立て替え
区からの説明は、建築基準法の範囲内で何ができるかを示しているような気がします。

自治体の建築主事が、違法建築対策に重点的に取り組めるようにするため、民間検査機関による建築確認や工事完了後の検査業務が始まったとされています。

しかし、実際のところ、どのように違法建築対策に取り組んできたのか、私にはわかりませんでした。

今回、少しわかったのは、基準違反の建物があっても、簡単には取り締まれないということです。特に、共同住宅の場合、住民が生活しており、その生活を犠牲にすることを、強権的な命令で行うことには抵抗があるからです。犠牲になった生活を、どこかで再建しなくてはなりません。その補償がない限り、住民は動きません。

普通に住むには不都合はないのに、地震に弱いから退去せよといわれても、簡単には行動できません。費用の工面が必要だし、これまでの生活ができなくなることを、すぐに納得しろといわれても、納得できるものではありません。その上、建物を解体しないさいと急に命令されても、どうしようもありません。

地震はいつやってくるかわからないので、地震さえこなこなければ、何もしなくてもいいかもしれないと思えてきます。とはいえ、今、地震がくるかもしれません。

法令は、そのような地震に備えていないことを「違法」としているのではないかと思います。

建築基準法は、「国民の生命、健康および財産の保護」を図るとしています。しかし、その保護の方法は、公的な資金を建物につぎ込んで、安全にしようというものではなく、建物を作る基準を作って安全にしようというものです。その基準を守るための負担は、建物を作り主や、持主がしなくてはなりません。

行政がするべきことは、違法な建物ができないようにすることと、違法な建物が出来てしまった場合の対策をするという二つ。

このうち、違法な建物ができないようにすることは、建築確認などの検査を厳密に実施することで、違法な建物が着工されてしまったり、完成したりしないように監視すること。

今回、その検査が、杜撰であることがわかってしまいました。この国には、その杜撰の検査をパスしてしまった違法な建物があふれているといっていい状況のようです。

設計段階の違法が、建築確認をすりぬけたのが、今回の事件。他にも、施工段階の手抜き工事などの欠陥マンションも、結局は、検査をすりぬけて完成してしまったものが多数あるようです。

それを、放置するわけにはいきませんが、いきなり、使用禁止をして、除却命令、だめなら代執行というのは、住民がいる共同住宅では、到底現実的ではありません。住民の退去をすすめるのは容易なことではないでしょう。有効な対策をとるのであれば、実際的な手段を用意する必要があります。

今回、区が退去に関する費用を立て替えるというやり方は、違法建築マンション対策として、とても有効な方法ではないかと思います。円滑な退去を実現するからです。

私たちのケースでは、違法マンションの売り主であるヒューザーには瑕疵担保責任があり、「違法建築を適法建築とする責任と違法建築に住めない事に対する補償」を果たすか、「契約解除と賠償」をしなくてはなりません。これができる売り主であれば、何も問題ではありませんでした。

「契約解除と賠償」は、ヒューザーには無理です。

そうすると、ヒューザーは、「違法建築を適法建築とする責任と違法建築に住めない事に対する補償」を果たして行くことしかできなくなります。しかし、こちらも、困難。

ここで躓いてしまいました。

違法建築の処分の前提となる住民の退去がすすまないという事態に陥りました。

この事態を打開し、すみやかに円滑に「違法」建築からの退去を可能にするため、一時的に、「違法建築に住めない事に対する補償」の費用を、区が立て替える方針となりました。つまり、ヒューザーが負担すべき住民の仮住まいの家賃などを区で立て替えるわけです。

これは、従来のやり方から大きくはみ出たものなのではないでしょうか?

これまで、せいぜい、使用禁止の命令を出し、危険な建物を代執行で取り除くくらいの事しか考えられていなかったと思います。しかし、今回は、その前提となる住民の退去を、費用を立て替えてでも、実行してしまおうというのです。

今後、このやり方を、欠陥マンションにあてはめていくことで、放置された危険なマンションを減らすことができるのではないかと思いました。

瑕疵担保責任を問える期間であれば、売り主に対する立て替えをする。

そういう関係がなくても、住民自身に対して立て替えをすればいい。

「違法」建築物に住民が住んでいる限り不可能な対策が、これでようやくできるようになったと思います。すべての「違法」マンションからの退去に関しては、これで達成できると思います。古いマンションであっても、退去だけは可能になるでしょう。

そして、解体なら、これまで通り、除却命令をだし、代執行すればよい。

しかし、解体で全てが完了するわけではありません。「違法」建築物を「適法」にする方法が必要です。

そうでなければ、「仮住まい」に永遠に住み続けなくてはいけなくなってしまいます。それは、「仮住まい」とはいえません。そういう費用を立て替えてはいけません。

確かに、事態は進展しましたが、私たちのマンションの問題はこれからです。

「適法」なマンションを手に入れる方法がなければ、とんでもないことになってしまいます。

ところで、今のままでは、結局、立て替えを売り主が踏み倒してしまうのではないかという心配があります。倒産し、清算してしまうと、区の立て替え分は焦げ付きます。これに対し、今回は、国の予算でまかなわれるようですが、やはり、売り主の責任を、追求し続けるべきだと思います。マンションの売り主は、瑕疵担保責任を果たすまで、倒産し、清算という形で消滅することができなようにしておく必要があると思います。
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by gskay | 2005-12-03 19:25 | 公的対応
区からの説明会(その2)
区役所の会議室でした。うしろには、ずらっと報道陣。荒れる兆し?この時点で、帰りたい気持ちになりました。ただ、住民代表の役員の人たちの表情が、妙に明るい。

まず、住民代表から、役所への謝辞があり、区からの説明に入りました。

事前には、今回の会議の内容は、「公的住宅の提供について」と案内されていました。しかし、冒頭にそれがキャンセルされました。

そして、この問題に対する「区の考え方」の説明に変更になりました。住民代表からの要望書に対する説明も行われました。

まず、他でも出ている退去勧告の話です。週明けにも退去勧告になるものの、その期限は特に設けないそうです。

……?

また、使用禁止命令は、まだ考えていないそうです。

次に、退去勧告後の転居についての説明です。

転居に当たっては、報道の通り、区が提供する住宅、都が提供する住宅、公団住宅がリストアップされているそうです。

その家賃が、最大の関心です。

結論としては、本来の瑕疵担保責任を負うヒューザーが負担すべしということでした。

当然です。

しかし、事情が事情であるため、場合によっては、区が立て替えておき、区からヒューザーに請求と言う流れも可能であるというものでした。区の提供する住宅については、その方針となり、都、公団についても交渉中とのことでした。(「場合によっては」ではなく、そうなってしまいそうですが)

これは、ありがたい措置です。住民が、個別にヒューザーに請求するとややこしい事態になりかねません。区がそれを肩代わりして、ヒューザーに請求しようというものと理解しました。

退去勧告を行った場合に、住民が「円滑に退去」できるような仕組みを目指しているようです。使用禁止命令で、強制的な退去とは一線を画した方針です。

さらに、解体に言及されました。これも、ほぼ、家賃と同じで、ヒューザーが行うべきことと位置づけ、近隣の安全のために、区が代執行をすることになるだろうということでした。

ヒューザーが破綻してしまった場合が心配です。これは、国交相が発表している方針に則って処理されるということのようです。

基本的に、「民vs民」の関係は、枠組みとしては維持されていると思います。ただ、実務の面で、大幅に区の役割が大きくなりました。

今回は、再建についての道筋は、明確には示されませんでしたが、これで、退去、解体までの道筋はついたような気がします。

この解体までの道筋は、今後、建築確認の問題の有無にかかわらず、建築基準法違反のケースに活用可能な仕組みとして期待できるのではないかという印象をもちました。なぜなら、今回の説明会では、不適当な建築確認の件は出なかったからです。

もしかしたら、耐震危険建築物の撲滅を決意しているのではないかと感じました。

とりあえず、今回、解体までの道筋と、再建とが分離されました。解体までの道筋は、費用を公的に一時的立替することで、円滑に進むのではないかと思われます。ただ、その後の再建は、別問題ということになりそうですが。

結局、全く荒れませんでした。淡々と質疑が続き、スケジュールが確認されました。

事件が始まって以来はじめて、具体的な対策につっこんで話が行われました。「爆発」している暇がありませんでした。

中途半端に放置された状態から解放されたので、少し安心しました。

しかし、再建の問題は、手つかずです。(「建て替え」と「立て替え」はややこしい)
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by gskay | 2005-12-03 16:21 | 公的対応
様々なコメントありがとうございます。
様々な分野からの卓抜したコメントに感謝します。

「地震に強い国へ」のエントリに対するコメントへのコメント

う さん、阪神大震災においては、耐震基準が守られていた建物と、そうでない建物では、被害が異なっていたと聞いています。現時点で、被害が出やすいとわかっている建物を放置しないということを、「目先の問題」として処理しなくてはならないと思います。さらに凄い地震については、どう考えていいやら?

shin さん、そうなんです。どこまで、書いていいのか難しいのです。「紛争」のさなかですから、駆け引きは大事。一応、報道に出たトピックは、OKと考えています。あるいは、報道に載せてほしいこと。それに、自分が考えたことは載せていいかなと考えています。住民には、いろいろな考えがあります。総意は、それぞれの節目に、「民主的」に決めているので、ここに書いた内容とは真逆と思われるような対応をしているかもしれません。

たくさんの方の目にふれるようになって、少し緊張しています。このブログでは、「問題になっていることは何か?」ということを問うことができればと思っています。

住民は、これから、時には、交渉を有利にするために、卑怯と思われるようなこともしなくてはならないことがあると思います。表面的には、醜悪な部分もあるかもしれません。それは、テクニックとして必要だとは思います。そういう行動を否定はしませんし、足を引っ張ろうとは思いません。

また、マスコミにとっては取り上げやすいものとそうでないものがあることがわかりました。取り上げてもらうための工夫も必要でしょう。

しかし、そうした行動が過激になりすぎて、「大事な問題」から乖離してしまうことを恐れます。

だから、問い続けます。

たなな さん、さまざまなシュミレーションが行われていて、いくつかが、具体的な作業に進みつつある段階です。それこそ、絶望的なものから、バラ色のものまで。住民が、集団として統率されていることが、幸いし、前向きです。

ななしさん、私は、自分の身の周りのことしか、とりあえず出来ません。自分が直面している問題を、片付けます。しかし、「私有財産だから……」という議論と、「安全第一」という議論にへだたりがあることが、わかって来ました。思わぬ方向に進んでいくのではないかと期待しています。

自分のふところの心配より、街が危険で一杯であるという想像していなかった事実に衝撃を受けています。

「二転三転」のエントリに対するコメントへのコメント

AWさん、起きてしまった自然災害に対する援助との整合性の問題は大切なポイントです。今回は、自然災害は起きていません。正しい言葉かどうかわかりませんが、「平時」だと思います。「平時」の経済活動として考えると、仮に公的資金が投入されることがあっても、それが、一方的なものではなく、最終的には、回収できるようなものでなくてはならないと思います。

資金は、融資であるべきだと思っています。その融資は、ヒューザーが負うべき負担の分の肩代わりに限られるべきだと思います。そして、瑕疵担保責任において、ヒューザーが返済しなくてはいけないと思います。(といっても、無理な雰囲気が漂っているので、住民が自分で返すことになるのでしょう。でも、急場がしのげたのだから、よろこんで、返済していけると思います)

そういう意味で、横浜や川崎の打ち出す対策が正しいのかわかりません。また、それを手本にして、自治体の足並をそろえさせようとする国の考えかたも、好きではありません。都の対応や区の対応は、何もしていないようにも思えますが、どのような制度であるべきかをよく考えると、「すみやかな対応」や「手厚い対応」がどうあるべきかということに慎重になるのは理解できます。

住民は、理不尽な要求をするかもしれません。しかし、「冷静に要求する」ということではないと思います。「大変な緊急事態」が起こったと思っているのですから。でも、冷静に見回すと、うちの快適な部屋は快適なままです。ただし、「違法」という「瑕疵」をかかえながら。

その「瑕疵」をヒューザーが補償できれば、早期に解決したはずです。その上で、検査制度の落ち度や偽造の違法性を追求し、賠償を請求すればいいだけでした。

しかし、そこがうまくいかない。そして、本当は、「平時」なのに、「大変な緊急事態」にしか見えない不安定な状態に追い込まれている。

これまで、うちの住民は理性的だと書いて来ました。しかし、混乱や不安を、理性で処理していくことには限界があるようです。耐えられなくなった人から、やり場のない気持ちを、必ずしも適切とはいえない場所で爆発させていくのではないかと恐れています。みんなが、最後の最後まで、理性的でいろというのは無理だと思います。

もう、2週間以上、不安定なままなのですから。(だから、対策がないのに、公表なんてして欲しくなかった)

玄関をくぐるたびにマイクやカメラがないかを確認する生活だけで、精神的におかしくなる人がいても当然ではありませんか? しつこく粘って、ろくでもない質問を浴びせられる生活。

にもかかわらず、公式の発表や通達ではなく、報道によってしか情報を知り得ない状況。

普段なら、理性的で善良な人たちも、おいつめられ、精神的に破綻しつつ有ります。

その破綻が、たとえば、住民説明会などで、少しでも発散されるなら、まだましかなと思います。(そういう会には、出たくないという臆病者で、逃げて帰りたくなりますが、我慢します)

どう対応していいかわからないまま、マスコミに注視されたまま、放置された人が、機会をとらえて爆発してしまうというのは、そういうことだと思います。理性的な日常であれば決して出ないような理不尽な要求でも出したりして騒いでいないと、怒りや不安でこわれてしまいそうなのです。(いや、こわれっちゃった人もいるかも)

その部分だけを切り取って、「気の毒な住民」とか、「自分勝手な住民」とか報道するのは自由なのかもしれません。それを受け取って、受け手がいろいろ考えるのも自由だと思います。

でも、そんなことで、進むべき道がねじ曲げられて欲しくないと思っています。

爆発や理不尽な要求は、しっかりと考えるためのきっかけくらいに考えるべきだと思います。そこに本質や問題解決の糸口があるわけではないと思います。

「本当の問題」に、ひとつひとつ立ち向かっていかなくてはならないと思います。

コメントをみて、まず、お答えしておきたいと思ったことや、反省したことを書き連ねました。本業の方を、おろそかにしたくないので、不十分かもしれませんが、ご容赦下さい。
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by gskay | 2005-12-02 11:14 | 反省とまとめ