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破産手続き開始決定
破産開始決定後の動きが報道されています。ヒューザーは、高裁へ抗告したようです。その一方で、破産手続きには、協力的とのこと。

「9月以降資産は目減り」 ヒューザー管財人が会見


 耐震強度偽装問題で、マンション販売会社ヒューザーの破産手続き開始決定を受け、破産管財人に選任された瀬戸英雄弁護士が17日午前、東京都内で記者会見した。同弁護士は16日夜に小嶋進社長と面談し、財務について説明を受けたとした上で「昨年9月の中間決算以降、資産は相当目減りしている。全容を早期に把握し、保全に努めたい」と述べた。
 瀬戸弁護士によると、管財人代理の弁護士らが東京都大田区の同社事務所や、世田谷区の関係会社などに立ち入り。ヒューザーの現金約540万円の交付を受けたほか、引き出し可能な預金残高が約2300万円あること、役員保険の解約で約5000万円を現金化できることを確認。小嶋社長は協力的だったという。
(共同通信) - 2月17日13時40分更新


今さらですが、最後まで主張を貫いて欲しいと思うと同時に、最後は、きれいに退席して欲しいと思います。

私は、小嶋社長およびヒューザーの関与については、疑問視していて、風評による魔女狩りだったと思っています。魔女狩りは、失敗したとき程、ヒステリックにエスカレートして行くものですが、関心がほかに移っているので、これ以上のエスカレートはないものと思います。

都による宅建取引についての処分は、今さら、事態には影響しません。刑事告発にしても、うちのマンションの件ではないし、この事件についての枝葉にすぎません。

ところで、決定に関しては、住民の申し立ての通りであったことが、手放しに歓迎されているという印象を与える報道も多いようですが、

ヒューザー破産手続き開始決定、住民らの不安消えず


 耐震強度偽装問題が表面化して3か月。

 多くの欠陥マンションを売っていた開発会社「ヒューザー」(小嶋進社長、東京都大田区)の破産手続き開始が16日、決まった。これにより同社に残る資産が保全できることになり、破産を申し立てていた住民らは安堵(あんど)の表情を見せた。

 だがヒューザーにどれだけの資産が残されているのか。十分な配当は得られるのか。偽装により人生計画が大きく狂った住民らの不安は消えない。

 地裁決定を受け、破産を申し立てていた住民や代理人の弁護士らは16日夜、都庁内で会見。「グランドステージ(GS)稲城」(稲城市)対策委員会の赤司俊一委員長(38)は、「資産の流出を食い止めるという私たちの真意が裁判所に判断され、うれしく思っている」と語った。「GS住吉」(江東区)対策委員の男性(43)も、「申請から2週間余というスピードで決定してもらい、感謝している」と歓迎した。

 破産手続きでは、抵当権が付けられた不動産などの処分は、抵当権者が優先される。このため赤司さんは、抵当権を設定している金融機関に対し、「住民への特段の配慮をお願いしたい」と呼びかけた。

 ヒューザーへの破産申し立てに参加したのは9件のマンションの住民ら。これに対し、ヒューザーが自治体などに起こした損害賠償請求訴訟に望みを託して、申し立てに加わらなかったマンションもあった。「GS東向島」(墨田区)対策委員会の田中拓代表(32)は、「訴訟に勝って住民側に補償するという道は不確かになった」と落胆する。

 破産手続きに詳しい宇都宮健児弁護士は、「現状では、会社を存続させて、その利益を住民の補償に充てるという方法はかなり厳しい。破産が認められれば、資産の散逸や資産隠しを防ぐことができる」と、破産手続き開始を評価する。
(読売新聞) - 2月17日9時8分更新


私は、東向島に近い立場ですが、会社が事業で利益を上げる見込みがないという点を重視したいと思います。ヒューザーは、訴訟に勝つ「見込み」を主張していましたが、訴訟に勝つ「見込み」は、事業で利益を上げることとは異なると思います。また、訴訟についても、全責任をあの訴えでカバーするのは難しいと考えています。全面的に勝つことはなく、結局、足りなくなるだろうと思います。

ひょっとしたら、抗告では、この「見込み」について、つっこんだ検討が行われるかもしれませんが、ヒューザーが自治体に対して起こした訴訟とは、区別して考えなくてはいけません。そんな「見込み」を勘定することができるかどうかは、あくまで破産手続きの枠内で理解しなくてはいけないと思います。

ところで、読売新聞は、

小嶋社長は、「ここまで事態が拡大したことは心外だ」と話したという。

という談話を載せたりと、最近、すこしスタンスが異なるようです。

また、破産手続きについては、

asahi.com ヒューザー破産手続き開始決定 地裁、債務超過と判断



2006年02月16日20時57分
 耐震強度が偽装されたマンションの建築主のヒューザー(小嶋進社長)について、東京地裁(西謙二裁判長)は16日、破産手続きの開始を決めた。同社が債務超過状態にあると判断した。住民たちが「財産の散逸を防ぎ、配当を建て替え費用に充てたい」と手続き開始を申し立てていた。ヒューザーの財産は管財人の管理下で分配されることになり、住民が期待する配当が実現するかどうかは、財産の額や債権の届け出額などにより今後決まる。

 管財人には倒産事件の経験が豊富な瀬戸英雄弁護士(第一東京弁護士会)が選任された。瀬戸弁護士は同社の資産がどれぐらいあるか調べ、債権届け出を受け付けてヒューザーの債務を確定させる。そして財産を売却するなどして換金し、債権者に配当する。

 ただ、金融機関が融資の担保にしている不動産などは手続きから除かれる。また手続きでは税金や給料・退職金などが優先的に配当され、そのうえで残った分を住民ら債権者に配当する。

 ヒューザーは偽装を見逃した責任があるなどとして東京都など18自治体に計約139億円の賠償を求める訴訟を1月30日に起こしている。この訴訟を続けるかどうかも管財人が判断する。

 債権届け出期間は6月30日まで。マンション住民以外でも、債権がある人ならだれでも届け出ることができる。債権者に財産状況を報告する集会は9月13日午後1時30分からと決まった。

 破産手続きの開始を申し立てたのはグランドステージ住吉(東京都江東区)など首都圏の9マンションの住民たち。「ヒューザーの損害賠償債務は判明分だけでも約130億円に達し、同社は約103億円の債務超過だ」と主張。ヒューザーは「自治体相手の訴訟に勝訴して賠償金が入る見通しなので債務超過ではない」と反論し、棄却するよう地裁に求めていた。

 16日夜、東京都庁で記者会見したグランドステージ稲城(東京都稲城市)の赤司(あかし)俊一さん(38)は「こうも早く決定が出るとは思っていなかった。私どもの気持ちがしっかり伝わり、非常にありがたい」と語った。


という具合に、朝日新聞に詳しく書かれています。また、すで取り上げた内容ですが、

asahi.com 自治体、ヒューザーに費用返還請求へ 国交省と方針確認


2006年02月15日23時06分

 耐震強度偽装事件で国土交通省と関係自治体は15日、建て替えが必要な偽装分譲マンション11棟の住民支援に要した引っ越し代や転居先の家賃について、各自治体が建築主のヒューザーに返還を求める方針を確認した。今後の展開によっては、住民が同社に対して持つ賠償請求権を住民から譲渡してもらう必要もあるため、今週末から各地で説明会を開き、住民の理解と協力を求める。

 ヒューザーは住民たちから破産を申し立てられている。破産手続きに入るまでの公費支出については、同社が本来負担すべき費用を免れた「不当利得」と位置づけ、自治体が不当利得返還請求をして返してもらう。

 しかし、今後、破産手続きが始まった場合、手続き開始以降の公費支出は、新たに発生した債権としては請求が認められない。このため、住民たちの損害賠償請求権を自治体が譲り受け、住民の代わりに賠償請求する形をとって公費支出分の返還を求めることとした。

 解体、建て替えに伴う公費支出についても、住民たちの損害賠償請求権のうち、公費補助に見合った金額分を自治体に無償で譲渡してもらい、自治体がヒューザーに請求する方法を検討する。


と、朝日新聞は詳しく報道しています。

魔女狩りからは、一線を画した報道だと思います。

今後の駆け引きは、

ヒューザー、早期資産処分進める=訴訟引き継ぎは慎重判断−破産管財人


 耐震強度偽装事件をめぐり、マンション開発会社「ヒューザー」(東京都)の破産管財人、瀬戸英雄弁護士は17日、東京都内で記者会見し「処分可能な資産は早期に売却処分を進めたい」と述べた。管財人主催の債権者説明会を4月26日に行うことを明らかにした。
 瀬戸弁護士は、同社が自治体相手に起こした約139億円の損害賠償訴訟について「請求が成り立つかを含め、引き継ぐか慎重に判断する」と述べた。担保権を持つ金融機関などに債権放棄を要請するかどうかは、「今後、検討する」とした。 
(時事通信) - 2月17日13時0分更新


と、複雑です。

訴訟については、私は、いくら何でも、その金額は無理だろうと思っています。中には、建築主は、請求する立場にないという意見もあるようですが、そうするとビジネスホテルの訴訟はどうなるのでしょう?また、買い主も、微妙です。こんなことが、争われたことはないようなので、意見は分かれるようです。

また、破産手続き開始決定への抗告も、珍しいことではないかと思いますが、とりあえず、破産手続き開始です。

破産手続き開始決定後については、すでに、国のスキームに従いつつ、どのように手続きを進めるべきかという議論が行われているので、あまり不安はありません。

発覚した直後、12月中には、ヒューザーは破綻するのではないかという噂があり、頻繁にニュースをチェックしていたことがあったことを、懐かしく思います。仕事の合間合間に、ヒューザーが破綻していないことを確認して、安堵していました。

あの頃は、今に比べて、情報も知識も乏しく、覚悟もしっかりしていませんでした。
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by gskay | 2006-02-17 17:13 | 損害と回復
ノンリコース
あまり目立ちませんが、意義深いと思います。民主党から出てよかったと思います。

買い主保護のローン制度導入=耐震偽装、法改正へ中間報告−民主


 民主党は15日の耐震強度偽装問題対策本部で、再発防止などのための法改正に向けた中間報告をまとめた。住宅ローンが返済できなくなっても、その物件を差し出せば他の資産に被害がおよばない「ノンリコースローン」を導入し、銀行など融資側に物件の確認を徹底させ、買い主保護を図ることなどが柱だ。
 来月中旬にも建築士法や建築基準法などの改正案を提出する方針で、パブリックコメント(意見公募)などを実施して法案化作業を進める。 
(時事通信) - 2月15日21時1分更新


とりあえず、金融機関の役割が強化され、適正な建築を促進できるものと思います。このアイディア自体は、民主党に限らず考えつくものだと思います。与党も案を持っていると思います。でも、とりあえず民主党が旗を振ってくれたのはよかったと思っています。

ここのところ、様々な局面で、民主党勢は、自ら、ありもしない迷路にはまって、もがいているだけのような気がします。足もとも、目標も見失っているような気がします。

一人でもがいているだけなら、まだましですが、あるところでは、役所を巻き込み、市民を巻き込んでいます。にもかかわらず、別のあるところでは、与党や役所にあしらわれています。傍らには、それを、面白がって見ているマスコミと、そこで、踊らされる国民がいます。その上、そのマスコミと国民に、さらに民主党勢が煽られる始末。

もがく必要はありません。その時が来たら、その時にすべきことをすればいい。その時に下す判断が民主党的であって欲しいと思います。無駄にもがいて目立つことが、民主党的であると勘違いしてはならないような気がします。

野党である間は、「将来」の社会のあり方を根本的に丹念に点検する役割をはたし、実績を積み重ねるべきです。

与党の暗闇という「過去」への追及も大事な仕事であり、政権を得るためには必要かもしれません。しかし、政権を取ってしまえば、役には立たない功績です。そんな「過去」ばかりでは、「将来」を考える上での材料は集まりません。

現状では、与党の問題を明らかにすることで、政権に近付くことがあったとしても、力不足を露呈してしまって、ダメになってしまう気がします。

とはいえ、「ノンリコースと、それに付随する制度」という地味な部分を提案しているのは、学ぶべき「過去」から、きちんと学ぶことができることの証だと思います。注目はされないと思いますが、こういうところが底力だと思います。

ついでにリクエストすると、しっかりとした見識の人を配役し、当面の問題にも、前向きに目を向けて欲しいと思います。どうも、民主党勢は、我々が、冷や冷やする発言を無責任にしてくれます。国会なら、野党だからいいといえばいいのですが、首長の場合は、まずいでしょ。民主党勢が張り切ると、我々の当面の問題の着陸にあたり、上空待機時間が長くなった上に、ハードランディングになって、犠牲が出そうな気がします。

(追記) 06.02.17
国会でもやっちゃってたんですね。
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by gskay | 2006-02-17 10:47 | 政治と役所と業界
転居の促進
この問題に関する国土交通省のページから、転居状況に関する資料をダウンロードすることができます。2月13日現在の資料をみると、最初に発覚した物件のうち、都内の物件からの退去は終了したようです。ほとんど足並が一緒です。

退去が本格的に開始したのは、12月末です。ほぼ一斉の退去には、5ないし6週間を要したことになります。当事者としては、「円滑」であったと思います。

転居先については、民間への退去が、半分以上を占めている様です。公営ないし公的住宅とURをあわせても、民間には及びません。私自身は、URへの転居組で、周りも区が確保した住宅への転居が多く、このため、公的に確保された受け入れ住宅が、主な転居先かと思っていました。

本格的な退去は、公的な住宅の確保と割り振りが終わってから始まりました。退去を促進した要因は、公的住宅確保ではないかと想像しています。しかし、民間への転居が多いのは意外でした。

民間への転居には、二つのパターンがあると思います。

早期の退去に意欲的で個別に民間の住宅を探した人は、早期に退去を済ませていると想像できます。ただ、それほどの数にはならないように思います。

早期の退去とは別に、事実上の「一斉退去」の時期にも、民間への退去があったものと思われます。早期に退去しなかった人が、「一斉退去」に該当しました。この時期の民間への退去は、確保された公的住宅には条件が合わないというような事情によるものと思われます。

このような事実上の「一斉退去」が、円滑な退去のポイントであったと思います。円滑な退去を可能にする条件として、私は、公的住宅の確保の意義は大きかったと考えています。これは、実際に公的な住宅に転居するかどうかという問題ではないと思われます。

ところで、神奈川県内物件で、退去の状況が良くないものがあります。とりわけ、横浜での退去が進んでいません。個々の特殊な難しい問題を抱えているのではないかと思います。特に、この物件は、部屋が広いと言う特徴があり、転居先の確保が難しいのではないかと早い時期から言われていました。

ただ、早い時期に対策を発表し、退去勧告を飛び越えて使用禁止命令を出すという処置をとっているわりには、芳しい状況ではないように思います。加えて、首長からは、勇ましい発言が出ています。この状況を、よくよく考えておく必要があります。

使用禁止命令を出した経緯や転居先の確保への取り組みなど、他に先駆けた点について、適切であったかどうかの検証が必要です。残念ながら、他と比べて、良好であったという評価を下すことはできません。

あせって、いきなり使用禁止命令を出したのは不適切だったと思います。まず、退去勧告により、退去を促すべきでした。

さらに、公的住宅の確保についても、退去の動向にあわせて提示すべきものだったと思われます。結果としては、諸々の条件で、民間への退去が多くなるかもしれません。しかし、公的住宅の確保という手だてを不適切な時期に行使してしまったために、一斉退去を促すための打つ手を失ってしまったようです。

二重に判断を誤っています。

もとはといえば、「違法建築」からの「退去」と、「災害」からの「避難」とを混同していたことが発端だと思います。

後は、「強制的」な措置くらいしか残っていないかもしれません。

過去の事例があるわけでもなく、想定マニュアルがあるわけでもないので、失敗は仕方がないことかもしれません。しかし、大胆な政治的判断によって実施されていることを考えると、失政として責められても仕方ないような気がします。

そういえば、あの時点では、マスコミもこの方針を歓迎し、他の自治体の出遅れを非難していたのを思い出します。

結局、大げさで目立つパフォーマンスに、マスコミが飛びついただけだったような気がします。

たった2ヶ月のことであり、他の自治体はさりげなくこなしています。しかし、そのパフォーマンスをやり抜く力さえなく、結果がともなわず、他との水があいてしまっています。

そのやり抜く力の欠如を検証できないマスコミにも疑問を感じます。

うまくこなしている都内の自治体が「後出しじゃんけん」をしたのではないと思います。軽率なフライイングが手こずっている原因だと思います。結果論になりますが、あれは、歓迎すべき迅速な対応ではありませんでした。

現状では、国のスキームにさえ、置いてきぼりにされているような気がします。とはいえ、他も一歩進んでいるとはいえ、まだ解決に向けて入口を通過したにすぎません。早く、挽回して欲しいと願います。

(追記)2006.02.20
置いてきぼりどころか、確信のもとのことだったのですね(2006.02.18のエントリ)。それは、それで、えらいことになっていると思います。「ここだけ」の説明がつかないし、始めの勢いは何だったんだ!と思います。ここが、早期に過激な行動をとったことは、安全パニックに拍車をかけた要素のひとつであると考えています。
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by gskay | 2006-02-16 18:29 | 公的対応
自治体からのヒューザーへの請求
ヒューザーが、住民による破産申し立ての棄却を求める答弁書を提出したということです。このニュースのためにかすんでしまいしたが、住民への財政支出分を、自治体がヒューザーにどのように請求すべきかということも確認されているようです。


ヒューザーに移転費支出など請求へ=国と関係自治体が確認−耐震強度偽装問題


 耐震強度偽装問題で国土交通省と関係自治体は15日、対策連絡協議会を開き、震度5強程度の地震で倒壊する恐れのある分譲マンションへの公的支援の財政支出について、自治体が売り主であるヒューザーに請求する方針を確認した。
 当面、仮住居への移転費と家賃に対する助成分を対象とする。同省は「第一義的に瑕疵(かし)担保責任を負う売り主である事業者に対して徹底した責任追及を行うことが必要」と判断。実際に財政支出した自治体に請求を行うよう要請した。 
(時事通信) - 2月15日19時1分更新


すでに、この件は、区からの説明がありました。それによると、ヒューザーの破産手続きが開始される前でであれば、第三者弁済による不当利得に対する請求ということだそうです。この場合、住民の承諾の有無にかかわらず請求が出来るそうです。ところが、破産手続きが開始された後では、第三者弁済は任意代位ということになって、請求にあたり、住民の承諾の元での請求になるのだそうです。(何のこっちゃ。聞いた通りに書いているつもり……。)

肝心なのは、破産開始前であろうが後であろうが、自治体では、請求の手続きの道筋がすでにはっきりしていることです。

ヒューザーが破産してしまうと、立て替え支出分を自治体がヒューザーに請求できなくなると心配して来ました。しかし、その必要はないようです。

ところで、注目されているヒューザーの答弁書については、裁判所の判断待ちです。住民としては、ヒューザーの主張が認められるのが理想的な展開だと思いますが、さすがに、どうなることか……。

一部の新聞に、住民のコメントらしきものが載っていましたが、歯切れの悪いコメントでした。一連の流れは、住民とヒューザーとの対立というステレオタイプだけで理解するのは難しいと思います。また、その記事も、対立の構図は鮮明にできてはいないようです。

変な色眼鏡で見てしまうと、理解が難しくなると思います。
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by gskay | 2006-02-15 22:14 | 公的対応
坪単価
何も新しい事実を指摘していないうえに、野党が、政府に「その通りですね」と回答されて、どうなるのだろう?というのがこの記事への最初の感想です。この後、野党は、どんな追及をしようというのでしょうか?


偽装の動機、姉歯元建築士「低い坪単価の設定が原因」


 耐震強度偽装事件で、姉歯秀次・元1級建築士(48)が、構造計算書を改ざんした動機について、開発会社「ヒューザー」(大田区)の安すぎる単価設定に原因があると関係者に説明していることが、13日の衆院予算委員会で明らかにされた。

 原口一博議員(民主)が、姉歯元建築士は関係者に対し「ヒューザー(の分譲マンション)の坪単価が40万から45万と低く設定されていることが原因で、元請けから下請けに大きな負担が来ていた」と説明していると指摘した。

 これに対し、答弁した国土交通省の山本繁太郎・住宅局長は「同様の認識を持っている」と事実関係を認めた。
(読売新聞) - 2月13日14時58分更新


数字は、客観的なものですが、「説明」の中身は、主観的なものです。主観と客観をゴチャゴチャにしています。記事は、「事実関係」と結んでいますが、それは、どの点に対する「事実関係」なのでしょう?

ところで、客観に属する坪単価に関しての疑問です。偽装は坪単価にどれだけ貢献しているのでしょうか?おそらく、坪当たり、1万円から3万円です。(最高に高く見積もれば、10万円?)そこも、誤摩化されています。

まだまだ、安さのカラクリには、検討の余地があります。まず、この数字が本当にありえないものなのかどうかが明らかになっていません。「ありえない」という結論であれば、他の要素にも目を向け、追及する必要があります。「ありえる」としたら、つべこべ言う筋合いではなくなってしまいます。

これは、ヒューザーの他の物件は、どうして大丈夫なのだろう?という心配でもあります。

どうも、「広くて安いマンション」が抹殺されようとしているような気がします。それは、買い手にとっては、ありがたい事ではありません。

「広くて安いマンション」が「安心」して手に入れられればいいのに。

ただ、供給側からすれば、「高くて狭いマンション」を売り続けることができるわけで、良い事なのかもしれません。建築業への従事者は人口の多くを占めているので、その辺を考慮する必要があるのかもしれません。

野党といえども、立場を反映した発言が必要なのかもしれません。業界構造の見直しには、道のりは遠いようで残念です。

それはそうと、この記事には、どういう意図があるのでしょうか?

孤立した面白い報道だとは思いますが、この記事は、野党の追及が手詰まりになっていることを象徴しているのでしょうか?

建築確認をめぐる法令や制度の欠陥に迫る部分に、もっと注目して欲しいと思います。同時に、業界の構造についても、しっかりと検討して欲しいと思います。

(追記)2006.02.15
坪単価の数字を少しいじりました。1棟あたり3000万円(マンション1戸あたり、100万円以下!)で、最高に節約して1億円(マンション1戸あたり、300万円以下)という線から、最高に高く見積もった値段も入れてみました。それでも、(本文に書いたように)坪10万円にはならないけれど……。(これで、私の主張は少し弱くなっています) ところで、そんなコストダウンで、差別化や、ひとりひとりの買い手への訴求力になったのですかね? また、ビジネスホテルでの節約された鉄筋やコンクリートについての報道も一時ありましたが、見当たらなくなってしまいました。それは、1棟で数百万円だったと記憶しています。
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by gskay | 2006-02-14 18:56 | 真相 構図 処分
遅い!
2月3日付けの区分所有者各位宛の小嶋社長からの手紙を2月11日に受け取りました。郵便ではなく、郵便受けに直接入れているようです。もとのマンションの郵便受けです。

私は、2月5日に郵便受けを覗いているので、それ以降に入れたものだと思います。すでに皆、退去しているので、それでは、手許に届かないではないかと心配になります。たまたま郵便受けを覗いて、発見しました。

中身は、ヒューザーの弁護士の見解です。弁護士の見解は、2月2日付けでした。

ヒューザーによる提訴についての説明と、住民の破産申し立てが行われてしまったことへのコメント、それに住民に裁判参加をすすめる内容でした。そういう手紙があるという話を報道で知っていましたが、どうやら、この手紙がそれのようです。

私は、知りませんでしたが、住民による破産申し立てについて、ヒューザー側は、2月5日に説明会をし、それからにして欲しいと言っていたらしいということが読み取れる内容でした。

しかし、すでに、申し立てがなされてしまったので、2月5日の説明会はキャンセルになった模様です。それも、手紙から読み取れます。

その一連の流れ自体、私は把握していませんでした。

文面については、概ね、弁護士の見解に賛成です。しかし、住民への裁判参加には、現状では参加したいとは思いません。

私は、ヒューザーの提訴はもっと早期に行われるべきであったと考えています。

すでに、事態は、進行してしまっています。

ヒューザーは、住民の破産申し立ての動きに対する対応については、12月中に行動するべきだったと思います。今回受け取った手紙は、少なくとも1ヶ月前には出ているべきだったと思います。

その時期、ヒューザーは何をしていたのでしょうか?

問題物件数の増加で対応が困難であることが明らかになりつつあった時期は過ぎ、クレーム対応やキャンセル手続きも一段落していたはずです。従業員の整理や、国会への対策、警察の捜査への対応などをしていたのではないかと思われます。

もし、その時期に、住民に対し、法的な対処の方針が説明されていたり、すでに提訴が行われていれば、情勢を変えられたと思います。

また、キャンセルされることになった住民への説明会は、提訴の日に行われるべきでした。

後手後手にまわっています。ヒューザーは、戦略的に重要なチャンスを活かせていません。

今も、ヒューザーのHPはあります。しかし、この手紙で説明されているような内容は、掲載されていません。提訴についても、掲載はありません。

住民に手紙を配布すると同時に、HPへも掲載すべきだったと思います。退去後の住民に対して、HPは伝達力が大きいと思います。同時に、住民以外の一般の人へも訴えることができます。
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by gskay | 2006-02-13 11:07 | 損害と回復
鵜呑みは危険
自治体によっては、スタッフの研修のレベルから見直しを行おうとしています。逆にいえば、そんなレベルも確保されてはいないわけです。

今回、「非姉歯」として問題になっている件については、構造設計の担当者が猛抗議をしているようです。その猛抗議に対し、「責任逃れ」であるとか、「往生際が悪い」などいう非難が寄せられているようですが、もう少し待って、冷静に判断した方が良いのではないかと思います。

なぜなら、自治体の再検査の能力も、判断の能力も、大して当てには出来ないからです。間違っているのは、再計算の方かも知れません。

そんな自治体の発表を鵜呑みにはできません。

ところで、詳細があまり報道されていない熊本の件が気になります。Qu/Qunが0.5を切っているというではないですか!しかも、偽装なしに。

しかし、

「1以上」の再計算結果提出=「強度不足」指摘の建築士−熊本


木村建設(熊本県八代市、破産)が熊本県内で施工した6物件について耐震強度不足が指摘された問題で、うち3件の構造計算をした熊本市の建築士は10日、新たに計算し直した同市九品寺のマンションの構造計算書を市建築指導課に提出した。
 計算書によると、強度は基準値(1.0以上)をクリアする1.0から1.25。「強度不足」指摘の根拠となった県建築士事務所協会の計算では、最低値が0.43だった。 
(時事通信) - 2月10日13時1分更新 


また、

熊本・耐震問題 建築士ら偽装否定 県聴取に「計算方法が違う」


 熊本県内で木村建設(同県八代市、破産)が施工したマンションなど六件の耐震強度不足が指摘された問題で、同県と八代市は九日、建築確認をした計四物件について、構造計算をした建築士や設計者を呼んで聞き取り調査をした。県側の指摘に対し、全員が偽装や強度不足を否定。県は十七日をめどに聴取内容を精査し、対応を決める方針。

 強度不足が指摘された六件のうち残る二件については、建築確認をした熊本市が聴取を終え、再計算を指示している。

 県の聴取を受けたのは同県西合志町、宇土市、大津町のマンション計三件と八代市のビジネスホテル一件の構造計算などをした七事務所の計九人。昨年十二月から県側が専門機関に委託して実施した耐震強度の再計算では、いずれも建築基準法に定めた基準値(一・〇)を下回っていた。

 県は、建築士らに対し、重量の決め方や壁の強度についての考え方などを聞いた。一方、建築士らは、取材に対し「県側と計算方法が違う」などと反論、強度不足を否定した。

 三件を手掛けた熊本市の設計事務所長は報道陣に対し「構造計算はソフトや設計者の考え方で違う数値が出ることもある。技術には絶対の自信を持っている」と主張。県が一方的に発表したとして担当課に強く抗議した。

 強度が〇・四五と指摘された物件の建築士は「県側の計算は壁の強度計算に見落としがある」とし、強度〇・六八とされた建築士は「計算方法について文書で反論したい」と報道陣に語った。

 県は食い違う点を検証して強度を確定させた上で、再計算を求めるなどの対応を決める。
(西日本新聞) - 2月10日2時24分更新


もし、「再計算」が信頼できるものであったならば、こんな議論は発生しないのだろうと思います。
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by gskay | 2006-02-11 13:45 | 安全と安心
「非姉歯」
これまで、非姉歯物件には問題がなかったとされていたのに、ついに見つかってしまったようです。

でも、本当なのでしょうか?

無条件に、反射的に、悪意の偽装と決めつけ、耐震強度の不足した物件が出ていると報じられています。

しかし、発表した自治体の対応もかなり杜撰なもので、どういう事情なのか見極める必要があるような気がします。さらに、報道もしっかりと事情を理解しているのか疑わしく、受け手の方で慎重になるべきだと思います。

構造計算は、計算手順を少し変えただけでも、結果の数値が変化してしまうという代物だそうです。ソフトによっても結果が異なり、入力や計算の順番も影響するそうです。計算の実際を考慮すると、疑われている側が主張している内容にも配慮して判断する必要があるような気がします。

また、書類の不備に関する問題は、イーホームズとERIとの見解の違いにも関わるような問題ではないかと思われ、デリケートです。

いずれにせよ、無益なパニックを煽る事なく、冷静に対応して欲しいと思います。

ところで、影がうすいニュースですが、

建築確認の全物件を調査 東京都中央区

意外にも、こういう取り組みは、行われていなかったようです。「氷山の一角」なのかどうかをはっきりさせるためには、必須と思われます。
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by gskay | 2006-02-10 23:53 | 安全と安心
自己負担額報道
いくつかの物件の建て直しの自己負担額の試算が報道されました。今のところ、藤沢の物件と横浜の物件についての金額が流れているようです。

金額自体は、すでに国のスキームの発表当日に報道されていた金額と大きな差はありません。個人的には、今さら驚くにはあたらないと思っています。

ところで、他の物件で具体的な数字が報道されていないので、藤沢や横浜の行政が素早く積極的に取り組んでいると言う印象をもつ人がいるようですが、私は疑問です。

なぜなら、藤沢と横浜の物件は、それぞれ、特殊な条件の物件だからです。

藤沢は、あまりに弱い構造で、自壊のおそれがあるとまで言われた物件として知られています。しかし、特殊なのはそこではありません。

藤沢の物件は、出来上がったばかりの物件で、全戸が入居している訳ではなく、半数近くが、まだ残っています。つまり、ヒューザー所有が残っています。加えて、公表前ではあるものの、発覚後に引き渡しが行われたという問題の物件でもあります。

報道されている自己負担額は、国のスキームの通りに提案されてはいます。しかし、特殊な事情で、その提案の通りに進めるのは難しいのではないかと思います。

一方、横浜の物件は、自己負担額があまりに大きく、多くの人を驚愕させているのではないでしょうか。郊外のマンションや一戸建てに匹敵し、他人事とはいえ、冷静に直視することができない人も多いのではないかと思います。

しかし、よくみると、国のスキーム通りの数字です。これは、150平米の物件についての試算で、ヒューザー標準の100平米の1.5倍あります。自己負担額も、それに応じて大きくなったのだと思います。また、総戸数も他に比べて少ないマンションです。

ところで、横浜市は、最も早く、退去勧告を飛び越して、いきなり使用禁止命令を出した自治体です。退去先の確保については、当初から、かなり前向きでした。しかも、この一連の事件についての首長の発言は、鮮烈で印象的で、衝撃的ですらあります。

しかし、最初に発覚した物件の中で、もっとも退去が遅れているのが、ここです。

いろいろと難しいことがあるのだろうと思われます。

この時点で、自己負担額が報道されている物件については、国のスキームを迅速に実現するための提示なのかどうか、注意深く見るべきではないかと思っています。

(追記) 2006.02.13
古いニュースを見たら、江東区の物件についての報道も見つかりました。国のスキーム通りの試算でしたが、一番大変なのは、ここではないかと思っています。なぜなら、戸数がもっとも多い物件だからです。
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by gskay | 2006-02-09 17:42 | 建て直し
番組の評判
せっかく番組で取り上げてもらいましたが、アクセス数が増えませんでした。これは、私にとって興味深い現象です。

私は、視ていないので、番組の影響を、職場での会話などから再構成して考察しています。

打ち合わせの段階では、その番組は、従来の番組の枠を二つの意味で破ることが目指されていたと思います。

一つは、「安価」で「手軽」な中継
もう一つは、一人一人の市民に目をむけること

このうち、中継については、すばらしい成果を上げていると思います。ネット利用により「安価」に「手軽」に中継ができるようになりました。それを最大限に活用した番組になっているようです。それ自体が意義深い事で、ここに特化する価値があるようです。

今まで、撮影には大掛かりな取材班を必要としました。中継となれば、さらに大掛かりでした。それが、ネットの活用で、「安価」で「手軽」になりました。

大抵の人にとって、メディア、それもテレビに取り上げられるというのは、ありがたい事です。テレビに映ったり、取り上げられるだけで、一大イベントになります。「テレビさま」の前では、非日常的な祝祭がはじまったかのように盛り上がり興奮します。テレビカメラには、そこに存在するだけで、人を興奮させる魔法があります。

しかし、簡単につながってしまうと、今後は、その喜びや興奮はなくなっていくかもしれません。今は、「テレビさま」の権威が残っていると思いますが、過渡期をすぎると、身近になりすぎて、大したことではなくなるのではないかと思っています。この番組の中継は、「テレビさま」の中継で興奮に盛り上がる最後の姿を伝えているような気がします。誰もが、「ふーん、テレビ来てるんだ」「どっかで放送されているのかもね」と、大して興奮しない日が来るような気がします。そして、もっと、リアルな中継ができるようになると思います。

一方、一人一人の市民に目をむけるという点については、あまり鮮明になっていないのではないかと、私の周りの人は評価しています。

一人一人の市民に目をむけるため、二つの方法が、この番組では大きく取り入れられていると思います。一つは、安価で手軽になった機材を用いた機動力のある取材。そして、ブログからの企画のピックアップ。

企画のテーマは、番組スタッフの中から生まれるものもあるし、視聴者からのリクエストによるものもあると思われます。これだけでも、取り上げなくてはならないテーマがたくさん見つかると思いますが、ブログにも目をつけているようです。

ブログに目を向けることで、マスコミ側の視点でない発言を拾い上げる事ができる可能性があります。意外性のあることを拾い上げることが可能になります。常識を覆すような発見も期待できます。担当してくれたディレクターさんやレポーターさんは、ブログとの付き合い方で、既存の枠から踏み出したいと思っているようでした。

取材の打ち合わせでは、ブログと既存のマスメディアとの交流や対立、軋轢、そして住み分けや統合など様々な可能性について議論しました。とても盛り上がりましたが、取材の後半、どんどん、その部分が縮んでいってしまったような気がします。番組が、「安価」で「手軽」な中継で上々に滑り出したことや、ライブドアの衝撃も影響していたように思われます。

ところで、これまで、多くのマスメディアが、同じ事を、同じような視点で、同じように報道するという体制が、ずっと続いて来ました。中には、新しい発見をしたり、真相を掘り起こすジャーナリストもいましたが、組織としては、大して変わらぬ中身を、再利用・二次利用しながら流してきたように思います。

視聴者や読者が声をあげるチャンスが限られ、一方的に受けているだけなら、それでも成り立つのでしょう。しかし、インターネットの登場で、そうはいかなくなりました。しかも、ブログという便利なツールが登場しました。その結果、マスメディアによる報道を批判的にとらえることができるようになってしまいました。その姿勢は、今後強まると思います。

また、ブログには、トラックバックという仕組みがあり、様々な見解同士がぶつかりあえる機能が備わっています。同じ問題意識を持っていても、異なる見解があるのは当然ですが、それがお互いに連携して、議論が高度になっていく可能性を持っています。再利用と二次利用に慣れきったプロの報道がついていけなくなる可能性さえ持っていると思います。この番組で、ブログに着目している点は、今後の企画のために有益な経験を提供すると思います。

ただ、放送後にこのブログへのアクセスが増えなかったという現象は、よく考えてみる必要があるようです。

テレビを視る人のほとんどは、「テレビからの情報で満足し、オリジナルに簡単にアクセスできても、それをしない」ということだと思います。

視聴者は、再利用・二次利用の情報に慣れてしまっているのではないかと思います。

少なくとも、この番組は、ブログを素材として使ったけれど、ブログとテレビのインターフェースとなったり、ハブになったりというような、新しい関係を築くところには到達していないといえると思います。その点で、従来の枠組みの範囲から抜け出てはいないと思います。テレビの視聴者はテレビの視聴者のままで、編集されたVTRで納得してしまうようです。

現状では、既存のマスメディアと、ブログのような個人の視点での発言とが、相互作用をしながら発展する段階にはまだ到達していないように思われます。それは、受け手に準備ができていないからだと思います。

これから、ブログと既存のマスメディアとの「交流」や「対立」、「軋轢」、そして「住み分け」や「統合」を経験することで、その土壌が作られるのではないかと思います。

ところで、そうしたメディアとの新しい可能性の議論はともかく、内容についての周囲の感想ですが、私に近い人程、違和感を感じているようです。

もともとは、「私」を取り上げて欲しいと思っていた訳ではなく、「私が関心があること」に目を向けて欲しいと思っていましたが、結局、「私」が材料になったようです。”にんげん”を主人公にするのが番組の方針であるようなので、仕方がないことであろうと思います。

愚かにも、カメラからのリクエストに応じてしまいました。私が、歩いているシーンなんて、放送する意味が有るのか?と思いましたし、そんなに頻繁にコンピューターを覗いてはいないんですが……。

中には、リクエストを断固拒否したこともあります。例えば、電車でパソコンをいじっているシーンも撮影されましたが、その時は、窓をシェードで閉めてしまいます。これは、映り込みがあって、画面が見えにくくなるからです。しかし、車窓に景色があった方がいいということで、あけてほしいというリクエストをもらいましたが、これは拒否しました。また、仕事場は暗闇が多く、撮影しにくかったようです。

苦労をおかけしました。

何といっても、傑作は、VTRの最後だと思います。私の周囲では、賛否が真っ二つに分かれます。「悪者扱いされる」と私がつぶやいているシーンで終わるらしいのですが、それは、問題提起として面白いという意見と、全体の流れを解りにくくしていると言う意見がありました。

しかし、私が傑作だと感心しているのは、そういう内容のことではありません。

あのシーンは、「あいつは、あんな神妙な表情はしない」「あれは、あいつの真の姿を現していない」と、評価されています。「あれは、おかしい」そうです。

視ていない私の感想は、その評価を聞いて、一瞬垣間見せた姿を、逃がさず捉えて、効果的に使っているところが「凄い」と思いました。やりすぎると、編集過剰になったり、恣意的な編集、偏った編集になるのだと思いますが、プロの技だと思いました。そこには、リクエストもなかったし、演技もありませんでした。

そうそう、再放送はないそうです。
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by gskay | 2006-02-08 16:24 | メディアの狂騒