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「故意の偽装」?
先週の記事です。最大の人口を誇る市の責任者の発言が、あまりにインパクトが大きい表現であったためか、国会での発言もかすんでしまっているようです。しかも参院であるせいか、ここに言及する記事は少ないように思われます。

「故意」という部分にひっかかりますが、記事でも司法の場で決着するものとして報じられています。おそらく、立場を表明したにすぎないと思われます。

ヒューザー「法律上は故意の偽装」 国交省局長が見解
2006年02月03日19時02分

 耐震強度偽装問題で、東京都など18自治体を相手に約139億円の損害賠償を求める訴えを起こした建築主ヒューザーをめぐり、国交省の山本繁太郎住宅局長は3日、法律上はヒューザーが偽装をしたように扱われるとして、「損害賠償が認められるかどうか、私自身は非常に消極的に解している」と述べた。

 参院国土交通委員会で、民主党の北沢俊美議員に対して答えた。

 山本局長は偽装をした姉歯秀次元建築士をヒューザーが雇ったとして、「法律上は、買い主や建築確認をした自治体に対しヒューザーが故意に構造計算書を偽造したと同じように取り扱われる。自分が故意に偽装をして、損害賠償が認められるかどうか」との解釈を示した。

 ただ、個別の事案については「事実関係の判断にかかわるので答えるのは難しい」と話し、司法の場で決着するとした。

 ヒューザーは、「(自治体が)違法建築物を未然に防ぐ注意義務を怠り、建築確認で偽装を見逃すなどしたために損害をこうむった」と主張している。

故意かどうかは別として、誤った書類で申請したのは、建築主自身であることには変わりません。そこにも責任があるということを主張しているのだと思います。

誤った書類を作ったことと、それによって申請したことと、誤っているのを見落としたこととは、それぞれ別のことです。強いて言えば、誤った書類を作った部分と、申請した部分は一体化して考えることができるのかもしれません。局長は、その立場から発言したものと思われます。

見落としの責任は、すでに起こされた訴訟がカバーするとしても、誤った書類が作られたことに関しては、別の追及が必要です。設計事務所を相手どって起こされるべきだと思います。ただ、それは、誤っていることに気付かず申請してしまった建築主の責任とのバランスを考えて追及されなくてはならないのかと思います。

誤った設計図が作られたことと、気付かずに申請したことと、建築確認で見落とされたことの三つから一つだけを追及して全てをカバーするのは、私も無理だと思っています。

ただ、仮に、建築確認機関や特定行政庁と、設計事務所、あるいはその下請けの構造設計者がグルだったら、話は大きく変わるとは思います。しかし、まさか、そんなことはないと思います。(思いたい……。ヒューザーがグルの一味であったとする説より、こわい)

ところで、どうも、国土交通委員会というところは、参院の方が、私にとって興味深いことを論じてくれます。ただ、衆院に比べて、扱いが小さいのが残念です。この記事に至っては、市役所にも負けてしまいました。
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by gskay | 2006-02-07 19:54 | 真相 構図 処分
家内のコメント
例の放送局の番組が放送されたそうです。事前にディレクターさんから、これから放送と言う連絡は頂戴していましたが、家内には内緒にしていました。普段なら寝ている時間だし、視て欲しいと思わなかったからです。私も視たいと思わなかったし。

当然のことですが、私の意図を汲んで「作られた」ものではなく、私は材料。あくまで取材した側の「作品」です。何となく、取材のあり方や方針が変化していることに違和感を感じていたし、始まった番組の噂も私の周囲では好意的ではありませんでした。担当のディレクターさんも、取材が進めば進むほど、歯切れが悪くなって来ていたし。それで、自信をもって家内に視て欲しいとは思えませんでした。

普段なら寝ている時間だったのに、その日は、大雪で新幹線ダイヤが乱れたりで時間が遅くなり、その時間に起きている事になってしまいました。私は、知らないふりをして、いろいろしていたので、視ていません。

家内は、その番組の情報をどこかで耳にしたらしく、住民のブログが紹介されるらしいということで、気にかけていたようです。私以外にもブログを書いているいる人っているの?という疑問があったのかも知れません。

「なーんだ、君の取材か」と関心半減。さらに、取り上げられ方に、不満。加えて、番組自体が気に入らなかったようです。ぼそっと、「迷惑……」と言っていました。

家内は、「あんな番組に出たんだね」とひとことコメントし、以後、その話題はありません。(「あんな」の部分には、もっと辛辣な修飾語が使われていました。)

取材のきっかけは、ブログの非公開のコメントを通しての、ディレクターさんからの接触でした。取材や番組の趣旨等を説明され、取材をうけることにしました。取材を受け始めた時点では、番組の骨格は、しっかりとしてはいなかったように思われます。可能性のある面白い企画だと思いました。制作発表の前のことです。

家内にも取材をさせて欲しいとも頼まれました。取材としては、ブログのことを知らない家内にブログをみせて、その率直な感想を取材したいと言うことでした。ブログのことは内緒で、家内に聞いてみましたが、あっさり拒否。番組の内容は、制作発表前だったので彼女は知らないはずですが、イヤということでした。

そこで、このブログのことを白状しました。もともと、家内に内緒で始めたブログでしたが、愚かにも明かしてしまいました。家内にも知らせずに続けていた方が、秘密の悪戯をしているようで面白かったかもしれないと思うと、大失敗です。

取材の開始時点で、gskayの正体を知っているのは、ほんの一握りの友人だけでした。しかし、取材が進むにつれ、正体がバレて行きました。

取材にあたり、マンションの広報担当の役員さんには、私が簡単に報告しました。それだけなら、役員さんの胸の内にとどまったでしょう。その時点では、うちのマンションでも、gskayの正体はバレていませんでした。さらに、取材側からも一報を入れてもらいました。しかし、そこから、みんなに知られてしまうことになりました。役員会の議事録に載っちゃって、バレました。

この辺から、自分自身がルーズになりました。引き返すチャンスはいくらでもありました。顔を出すなといえば、出なかっただろうし、名前(名字だけにしてもらいました)を出すかどうか等、直前に確認しています。

私は、「素材」にされることを覚悟していました。それを調理するのが、取材や編集でしょう。うまく作り上げてくれればいいと単純に希望していました。

ただ、解っていなかったことがあります。取材や編集は、マスコミの権利であるようですが、マスコミは、素材になった私に対する責任はないし、とりようがないということに気付いていませんでした。マスコミ関係者が責任を感じたり、責任をとったりできるのは、視聴者に対してや、会社に対してだけです。

影響については、いずれも自分の責任として引き受け、処理しなくてはいけないことだと思います。

こういう愚かな自分への自己嫌悪も「自己責任」なのかと考えています。

私を取材した人にも、あの番組を視た人にも、解らないし、どうしようもないことです。
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by gskay | 2006-02-06 10:59 | メディアの狂騒
拙速と迅速
問題の発覚後、競うかのように速やかな対応をした自治体では、退去勧告を飛び越えて、いきなり使用禁止命令が出ました。それにあわせて、支援の内容も発表されました。

そうした自治体の中で、ヒューザーの提訴に対しても、速やかに反応した自治体があり、その強い口調が報道で紹介されていました。

迅速な反応や対応は、歓迎すべきです。ただ、適切な分析に基づいていたのかが心配です。

使用禁止命令が出たときも、退去勧告を飛び越す理由は明確だったのでしょうか?
無償の住宅提供を掲げていましたが、その後はどうなったのでしょう?

そして何より、その迅速な対応で、退去は速やかに完了したのでしょうか?

国土交通省の発表資料をみると、他と比べて、必ずしも芳しくないような気がします。

国土交通省の資料には、タイムラグがあるので、現状を表しているとは限りませんが、迅速に取りかかった割には、失速気味のように見えます。

今回も、訴訟の中身を検討した上での発言や、問題を分析した上での本質を捉えた発言というよりは、世間の風評に影響された発言のような気がして心配です。あるいは、風評を意識した発言なのかもしれません。

私個人としては、あまりいい印象ではありません。

大きい声で、強い口調で極端な内容の発言をしたところで、「拙速」が「迅速」に化けたりはしないように思います。しかし、風評をあやつる効果は抜群なのかもしれません。
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by gskay | 2006-02-04 17:45 | 公的対応
イーホームズによる糾弾と立件
小嶋社長を立件しようにも難しいようです。これだけ時間がかかっているのに、社員などの関係者への事情聴取をしているという以上の報道はありません。

捜査側が、電撃的に展開しなくてはいけないタイプの事件ではないと思われ、情報が制限されているとは考えにくく、それが実態なのだと思います。事情聴取で、立件すべき「真相」や「核心」が見えて来たのか気にはなります。

一方で、建築基準法の改正で、罰則が強化されようとしています。

イーホームズの糾弾によれば、ヒューザー側は隠蔽を試みたとされています。あの時は、イーホームズの手柄で未遂ですみました。こうした企みについて、未遂であっても事件として摘発できるようになるのかもしれません。ということは、逆にいえば、今回の「隠蔽工作」の未遂は、今の法律では手出しができないということではないかと思います。

ただ、そもそも、その程度の発言で、「隠蔽工作」未遂といえるかどうか、私にはわかりません。怒った勢いで、「ぶっ殺してやる」と口走った人を、殺人未遂に問うようなもののような気がします。あの時のヒューザーは、「藁をもつかむ」という状態だったのでしょうから、なりふり構わず、そういうどうしようもないプランを考えてもおかしくないような気がします。でも、「それはだめだよ」とイーホームズがなだめて、収まったんでしょ?

イーホームズは、その手柄だけで充分立派です。でも、71歳・じじのブログ(http://blogs.yahoo.co.jp/chudojp/)が指摘しているように、イーホームズは、何で役所でなくヒューザーに相談したんだろう?シノケンやビジネスホテルはどうなのだろう?

今のところ、刑事で立件されると言う話については、イーホームズによる糾弾くらいしか材料らしい材料が表に出ていないような気がします。それも、偽装は発覚したものの、耐震強度が多いのか少ないのか判明する前の発言や行為。

発覚後にも行われた取引の違法性や、隠蔽工作未遂の問題にはあまり関心はありません。しかし、さすがに、偽装への関与については、どういう捜査状況なのか是非知りたいと思います。住民として、今後の態度を決める重要な材料ですから。

ところで、イーホームズは、「お前が、見落とさなければ、こんなことにはならなかった!!」と怒っていた人から出た軽率な発言をとやかく言う前に、どういう対処をすべきかを的確に示さねばならなかったのではないでしょうか?少なくとも、行政とヒューザーの公表の時点で、イーホームズは対処らしい対処を示していません。

住民はイーホームズに同情される立場ではありません。イーホームズを追及する立場です。顧客であるヒューザーを叩いたように、次のステップでは、住民もイーホームズに糾弾されてしまうのかしら?

イーホームズには、いいところもあるようなので、あまり変なことにならないといいと思います。

ところで、今でも、例の「建築確認」は有効だそうで、取り消されていません。取り消さなくても、違法建築であるという事実は変わらないから、取り消しの手続きには意味がないからだそうです。うちは、今でも、イーホームズの「建築確認」の上に、適法に作られた違法建築です。

そういえば、小嶋社長は、住民説明会で目の前で謝罪して、「無過失でも瑕疵担保責任を負っているという責任を果たす」と発言しています。実際には、果たせていないものの、説明に足を運んで来ている点で、少しは好感を持てます。

区も、現状の建築確認制度では、民間機関の誤った建築確認が出ない様にするのは無理で、責任を負いきれるものではないという主旨の説明を最初にしています。その見解を受入れるかどうかは別として誠実です。

しかし、イーホームズも、設計会社からも説明を直接は聞いていないような気がします。施工の木村建設は、早々に整理に入っていますが、イーホームズや設計会社は、建築主や行政の影に隠れていていいのかしら?

警察の捜査だけでなく、ヒューザーへの破産申し立てと、ヒューザーの特定行政庁やイーホームズへの提訴で、いろいろとはっきりすると思います。
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by gskay | 2006-02-04 17:37 | 真相 構図 処分
生中継はパスです。
とある放送局から、小嶋社長と生中継で話をしないかという誘いを受けました。取材をしてくれている放送局です。

申し訳ないけれどパスします。

以下は、取材全体をふくめ、希望にそえないことへの言い訳のメールの一部を改変したものです。

前から申し上げているように、ディテールを都合良く整える姿勢に違和感を感じています。やりすぎた「全面的な協力」は、フィクションであり、真実ではありません。それは、自分としては我慢できません。

インタビューを受けるのは、苦痛ではないけれど、その前後に、作り物が混じっていることに後悔しています。その部分の取材を全面的にパスすべきだったのではないかと後悔しています。

現状では、取材した方の視点で、限られた材料を編集して仕上げて頂くのが、私にとっては最もうれしいことです。「内」からみるのではなく、なるべく近い「外」からみた内容を取り上げて欲しいと思います。

わかったと錯覚させて好奇心を満足させる編集ではなく、わからないことはわからないということが、はっきりわかり、かつ、それで好奇心がますます刺激されるような編集を期待しています。

錯覚に満足した好奇心は、しぼんでしまったも同然です。一方、わからないということで苦痛をあたえるような編集は最悪です。わかるところもあれば、わからないところもあり、それはそれでワクワクできるような発展的な編集を期待しています。

これまでも、こちらの都合にあわせてもらってきたのに申し訳有りません。なるべくできることはしたいという考えは変わりません。しかし、取材にあたっては、こちらの姿勢や都合にあわせてもらうという点は譲れない点だと、今さら、思います。

ブログ自体が、書き手の都合が最優先で出来ているものだと思います。無理に他のメディアの都合にあわせようとしたとき、終わると思います。

このブログを書いている自分は、事態を乗り越えて総括するまで、ライブで他のメディアでは発言しないつもりでいます。今は、全然です。


ナマの小嶋社長には、説明会でいくらでも意見をいう機会があったのに、特に何も言いませんでした。というより、ここに書いているようなことくらいしか、私は考えていません。

そういえば、放送局の取材で、「小嶋社長についてどう思うか」と聞かれました。何て答えたのかうろ覚えですが、「一杯飲みにいくならOK。温泉一泊はNG。上司としては避けたい。近所のおじさんでも引くかも。だって、こっちの言うこと、聞いてくれなそうだし……。でも、商売は別」というようなことを答えたような気がします。

その他、ムチャクチャなインタビューになっていると思いますが、不適切な発言をかわしながら、うまく編集されていると信じています。

ところで、これまでも、TBを下さったブログは、参考にさせて頂いています。その他、感心するブログや、参考になるブログはありましたが、脱帽したのはじめてです。

71歳・じじのブログ(http://blogs.yahoo.co.jp/chudojp/)

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by gskay | 2006-02-04 01:13 | メディアの狂騒
破産申し立てとヒューザーの訴訟
住民による破産申し立てにより、ヒューザーの破産が認められてしまったら、ヒューザーが起こしている裁判がストップするという考えは、間違いです。

ヒューザーに「破産管財人」が乗り込んで、その破産管財人が継承し、ヒューザーのもつ権利を行使し、回収できるお金を徹底的集めることになるだけです。

ヒューザーは営業をやめてしまった以上、ヒューザーがマンションデベロッパーとして利益をだし、そこから住民への瑕疵担保責任による補償や賠償が出ると言う期待は、もはやできません。破産でもいいと考える理由です。

小嶋社長自らが言うように、逮捕されてしまったり、ヒューザーが倒産してしまうと、そういう訴訟が続けられないという主張もあるようですが、そんなこともありません。だから、小嶋社長自身は、そんなことまで心配しなくて平気です。

もちろん、訴訟については、住民が直接訴えを起こしてもいいでしょう。住民が、直接請求すべきだという意見は、世の中に根強くあります。欠陥住宅の問題に詳しい人ほど、業者への不信が強いためか、住民と業者との対立関係をあおる論調を作り、住民が直接請求しなくてはならないと考える様です。

これは、これまで、おそらく、瑕疵担保責任なんて、ろくに果たされてはこなかったからだと思います。そもそも、ほとんどの欠陥住宅では、その瑕疵を認めさせるのが困難でした。このためか、瑕疵担保責任の枠組みで解決する法的なテクニックは、あまり高度に発展しているとはいえません。

しかし、今回は、言い逃れできない状況です。にもかかわらず、その瑕疵担保責任が果たされていません。だから、ややこしくなっています。従来の欠陥住宅のパラダイムに無理矢理押し込んで考えると、一連の流れを理解するのは難しくなってしまうと思います。

ヒューザーが無くなっていれば、瑕疵担保責任も無くなるので、住民は直接、設計事務所や検査機関や特定行政庁に請求を行わなければならなくなります。そうなれば、欠陥住宅問題に詳しい人の発想でも理解できる行動をとることになります。

しかし、今は、その前段階です。ヒューザーは残っているので、まだ、住民は、瑕疵担保責任を果たすことを求めることができる立場にいます。その立場にいるからこそ、破産の申し立てもできました。

ところで、この請求された瑕疵担保責任によって、どのような訴訟が組めるのか微妙なのは確かです。このブログのログインユーザー専用のコメント欄で、creanative さんが指摘しているのはその点だと思います。欠陥住宅の問題に詳しい人には、ヒューザーが所有する売れ残り物件の分しか、ヒューザーには、請求する資格がないと考える人もいるようです。

売り主の瑕疵担保責任の扱いは、一つの焦点になりそうです。瑕疵担保責任によって生じた債務について、損害とみなし損害賠償を請求することができるかどうか、はっきりしていません。

(creanative さんへ:ご自身のブログは、空っぽのようですが、詳しい内容やお考えをご自身のブログに記して頂き、TBくだされば助かります。もし、別にサイトをお持ちなら、URLを教えて下さい。いつも厳しいコメントですが、お考えに関心を持っております。)

さて、住民の破産の申し立ては、単純に、ヒューザーを整理したいという申し立てではありません。そうだとしたら、すこし無謀です。

この破産申し立てには、大きな問題点が二つあります。

一つ目は、住民以外の債権者がいるということ。
二つ目は、破産が認められるかどうか、不確かであること。

一つ目は、広く議論されていることです。

住民にとっては、二つ目の方が重要です。もし、ヒューザーが起こしている訴訟が、ヒューザーに有利に展開すると、債務超過でなくなる可能性があり、その場合、破産は認められない可能性が出て来ます。住民は、損害の補償を確保することが目的で、破産させること自体が目標というわけではないので、実は、その方が有利です。

情勢が住民の補償にとって有利に展開すると、破産申し立てが無意味になってしまうという複雑な申し立てです。しかし、少なくとも、グズグズしていたヒューザーを訴訟に踏み切らせるという効果はあったように思われます。

住民の破産申し立ては、認められるだろうという意見の方が強い様です。そうなったら、破産管財人に頑張ってもらいたいと思います。訴訟については、請求する資格がヒューザーにないというなら、住民が自分の手で訴えればよいだけのこと。費用はかかるけど。
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by gskay | 2006-02-03 11:39 | 損害と回復
訴訟への賛否
ヒューザーが自治体に対しておこした訴訟について、賛否があるようです。私は、賛成している立場です。もっと早くするべきだったとさえ考えています。ヒューザーがすべき法的な対処としては、現時点で、設計事務所への訴えがまだですが、ここは、法廷に持ち込まなくても解決するのかもしれません。

私は、損害が補償されれば満足なので、その方向の行動は歓迎します。

もし、もっと早く訴訟を起こしていたら、不発と言われた証人喚問も、違った様相を見せたのではないかと思います。建築確認のあり方や意義を論じる場になったのではないかと思います。あるいは、瑕疵担保責任のあり方。また、野党の追及も、悪人への追及ではなく、悪政への追及になっていたでしょう。法律の隙間の存在も検証されていたことでしょう。

しかし、この時期の提訴では、今さらです。そういう機会を作るきっかけにはならないでしょう。

ただ、そうなっていたとしても、難解すぎるので、メディアには取り上げられなかったかも。そういう本質的な問題を取り上げる力量のあるメディアは限られているので、結局、同じこと?

ところで、訴訟に否定的な意見は、「逆ギレ」であるとか、「小嶋社長のすることは、何でも気にくわない」というようなレベルのものが多いような気がします。「盗人猛々しい」という意見もありますが、そういう意見が出てしまうのは、「風評」による影響だと思います。

結局、何も明らかになっておらず、「盗人」と決めつけるのは早計過ぎるので、「風評」の背景も含め、冷静に捉えるべきだと思います。仮に「盗人」であったとするなら、なぜ、悪を明らかにできないかを考えるべきでしょう。

「補償に費用を回せ」という理屈は、もっともらしい話ですが、割り算ができればナンセンスです。

このような状況に追い込まれた原因のひとつとして、小嶋社長は「風評」や「いいがかり」を考えていると思います。だとすると、そんなレベルの批判をしたところで、訴訟をやめさせることはできないでしょう。

訴訟に否定的な意見で、おもしろいものを聞きました。「ヒューザーが勝つと、二重に税金が使われるから、いやだ」というのです。どういう意見なのか解らなかったので詳しく聞きました。

「ヒューザーが勝ってしまうと、政府は、ひとつの問題に、賠償と支援という二重の支払いをすることになる。支援の分をヒューザーから回収するというが、無駄な手間だ。二重に支払って、半分回収するだけだ。ひょっとすると、回収さえできないかもしれない。」

「どうせ支出するなら、政府の負担がミニマムになるようになるようにしなくてはならない。だから、政府は、さっさと、業者なり、住民と和解し、支払いを一本化すべきだ。政府が絶対に勝つと言う自信があるなら、政府は裁判を受けてもいいが、少しでも負けるリスクがあるなら、そのリスクは、二重払いという負担になる。」

つまり、政府の方こそ、訴訟で闘うべきではないという意見です。「ふーん」とは、思いましたが、妥当な分析かどうかはわかりません。今や、ヒューザーを止めることはできないので、訴訟を回避する方法としては妙案かもしれません。

さらに、「どうせ公金を使うなら、政府は、住民が満足するようにさっさと支払っておいて、責任があるところから取り立てればいい。責任を追及される立場から、責任を追及する立場に変身できる。最終的に回収できなかった分が政府の責任だ。」と。

所詮、茶飲み話です。

今後、様子を眺めているホテルや、静かにしているシノケンなども動き始めることと思います。ヒューザーからの提訴は、一部に過ぎません。ヒューザーからの訴訟の行方によっては、大変なことになります。損害を受けた建築主からの訴訟ラッシュになるでしょう。むしろ、はっきりした決着をつけない方がいいのかもしれません。
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by gskay | 2006-02-02 17:57 | 損害と回復
イーホームズへの損害賠償
ヒューザーがおこしたイーホームズへの訴えは、建築確認の問題とは異なる訴訟のようです。

民間検査機関に対して、ヒューザーは、違法な建築確認を出した責任を、直接には追及しない気配です。違法な建築確認については、特定行政庁を相手にし、特定行政庁が必要があると考えれば、民間検査機関のミスを追及するという形になるのかもしれません。

イーホームズへの訴訟は、発覚後のやりとりの中での発言を根拠に、イーホームズがヒューザーを責めてきたことへの訴訟のようです。

発覚後のやりとりには、ポイントが3つあります。

1つ目は、発覚後に契約や引き渡しが行われた件。
2つ目は、発覚を誤摩化そうとした件。
3つ目は、発覚前からヒューザーが偽造を認識していたとする件。

1つ目の、発覚後に契約や引き渡しが行われた件を問題については、イーホームズが指摘している内容は重要です。刑事でも問題になる可能性があります。ただ、ヒューザーの行為を違法であると断定はできないのではないかと思っています。なぜなら、あの時点では、済んでしまっている建築確認や検査に違法性がみつかったとしても、どのように処理すればよいか決まっていなかったのですから。今でも、決まってはいませんが……。

2つ目の、誤摩化そうという企みについては、イーホームズの方が、筋が通っていて正しいと思います。発覚直後に、「確認をおろしてもらう!」とヒューザーが申請中の物件について主張したということですが、それは、イーホームズが拒絶。着工前や、建築中のものは、取り下げ。「災害が起きてから発覚したことにしたい」という提案も拒絶。発覚しているにもかかわらず誤摩化そうとしたヒューザーの企みを、ことごとくイーホームズが未然に防いでおり、この点については、イーホームズは、しっかり役目を果たしていると思います。

これは、手柄だと思います。社会の安全を保ち、損害の発生を防ぎました。実は、ヒューザー自体も、新しい問題を抱えずに済ますことができました。

しかし、その手柄と、違法な建築確認をしてしまったこととは、責任が異なります。また、その手柄があるからといって、3つ目の、発覚前にヒューザーが偽造を認識してたという根拠が示されていることにはなりません。

発覚前のヒューザーが、偽造であることや違法な設計であるという認識があったと断定するのは、現時点では、無理があるのではないでしょうか?同様に、ヒューザーが偽造の構造計算をさせていたとするのも、飛躍しすぎているように思います。

2つ目のポイントと3つ目のポイントを混同していて、3つ目のポイントは、「いいがかり」になってしまっています。今後、捜査の過程でヒューザーの意図が明らかにされない限り、イーホームズは、「いいがかり」による損害の責任を取らざるを得なくなると思います。

とはいうものの、逆にヒューザーの「意図」の方が明らかになることも考えられます。この訴訟は、付随的なもので、大きな訴訟ではありませんが、注目しなくてはいけないと思います。
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by gskay | 2006-02-01 12:39 | 損害と回復