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結果の通知
耐震偽装に関連し、非姉歯物件で、木村建設などが関与している物件は、構造計算書などが再調査されました。その結果、「偽装なし」、「耐震強度に問題なし」という結論が出て、問題は姉歯物件だけに限定されました。

これに巻き込まれた関連の非姉歯物件の関係者は、事件の発覚当初から翻弄されていたことと思います。結果として、問題から解放されてはいるものの、様々な不愉快な思いをしたことと思います。

その不愉快さに、当局からの結果の通知が輪をかけたという話を聞きました。

マンションでも横のつながりがあるように、当然、ビジネスホテルの関係者にも横のつながりがあり、通知についても情報交換が行われているとのことです。

そこで話題になっているのが、通知の文章や通知の仕方だそうです。「偽装なし」、「耐震強度に問題なし」という結論を通知しているそうですが、その結論に様々な補足がついていて、「全く御上の疑いが晴れた訳ではないのだぞ」というニュアンスが感じられるというのです。

通知の時も、高圧的で、不愉快だったそうです。一緒に安全性の確保に努力しましょうという態度ではなかったそうです。当局が疑いを持つことは仕方がないとしても、結果が出てからもその態度は許し難いとのことでした。

うーん、その昔、御上の禄を食み、現在も公的な組織に属する身としては、今でもそんな役人がいるとはにわかに信じ難いのですが……。

加えて、「いささかの疑問なしとはしない」というような微妙な表現がちりばめられ、内容がはっきりしない文章のオンパレードだそうです。そこまでは、役人言葉として一般に認知されている現象ですが、その文章の構成が、どの物件についてもほとんど同じ。それぞれの特定行政庁がそれぞれの判断で作成した文章とは言い難いものだそうです。

ひな形があって、コピー・アンド・ペーストで出来上がった文章だと思われるそうです。しかし、そういう変な表現まで、コピー・アンド・ペーストしなくてよかろうという感想だそうです。

「どういうつもりなのか」という疑問が不愉快さを倍増させるというのですが、「そういうつもり」なのでしょう、きっと。

そんな感情に振り回されているより、事件を乗り越え、それを教訓として、しっかり事業を成功させ、いいビジネスホテルやいい建物をもっとたくさん作って下さい。
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by gskay | 2006-08-05 21:19 | 政治と役所と業界
ヒアリング
コンサルタント会社が入り、建て替えの具体化へ一歩進み始めます。まず、各戸のヒアリングが行われることになりました。今月一杯かけて、全戸のヒアリングが実施されるとのことです。12月にあった退去前のヒアリング以来のことです。

12月の退去前のヒアリングは、転居による生活のサポートが目的だったような印象です。この時は、区の担当者が2人でした。私がひとりで行きました。その席で、現在の仮住まいの部屋が決まったと記憶しています。住民の役員さんの主導で、提供された部屋の割当は済んでいて、それを確認するための面談だったように記憶しています。

今回は、建て替えの方針を決めるためのヒアリングだそうです。これから同様のヒアリングが何回か行われる見通しだそうです。区の担当者2人に、民間コンサルタント1人。こちらは、私と家内。我々の順番は、かなり早い方です。

民間コンサルタントは、再開発事業を得意としているそうです。戸建ての建物を集合住宅に再開発するような事業の経験は豊富だそうですが、今回のような新築なのに違法と言うマンションの建て替えははじめてだそうです。(そりゃ、そうだ)

主に、区の担当者が話の流れを作っていました。もとのマンションに対してどのような印象を持っていたかという話題を中心に話が進みました。

もとのマンションの良かったところや気になったところについて、建て替え後の建物に反映させられるようにするためのヒアリングのようでした。実際に、反映されるかどうかは別として、話をすれば気が済みます。

我が家の場合、違法でさえなければ、大きな不満はありませんでした。小さな不満は、コンセントの位置が微妙に不便で、延長コードを買いまくったことくらい。掃除機をかける時など、不便を感じていました。コードレスにすればいいだけの事ですが……。

リラックスしたゆるい雰囲気の面談になりました。やむを得ず退去する事になった部屋について総括しておくことが、前向きに建て替え事業を進めるために必要なのかもしれません。この面談は、そのための機会だと感じました。

予定は、1時間半でしたが、1時間もかかりませんでした。切羽詰まった事情がないせいか、楽しい面談でした。建築の仕組みについてもいろいろとわかり、勉強になりました。有意義な時間でした。街の風景が、前と違って見えるようになりました。
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by gskay | 2006-08-04 11:25 | 建て直し
火災保険/地震保険の継続
専有部分の火災保険と地震保険については、年払いにしていて、そろそろ次の支払いの時期になります。引き落としの予定を知らせる通知が来ました。

建物が残っている限り、この保険は続けておこうと思っています。所有者としての責務として重要だと思います。何かがあって、まわりに迷惑をかけることがあった場合に役に立つと思います。

先日の住民集会/管理組合総会では、共用部分の保険の継続も確認されました。

耐震偽装物件ではありますが、発覚前の契約については、問題なく継続されるそうです。保険会社としてリスクを計算しての判断なのかどうかはわかりませんが、保険会社は、ちっとも慌てていないようです。冷静な評価は、そんなものなのだろうと思います。
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by gskay | 2006-08-03 18:30 | マンション暮らし
東向島の建て替え最終案
7月30日には、他の物件でも動きがあったようです。引用の記事では、東向島が最終案に辿り着いたことを伝えています。すでに、いくつかの物件が、最終段階にあると伝えられています。

東向島は、HPを作ったり、『建築知識』誌に登場したり、積極的な活動をしていると思います。負担額についても、比較的シビアな検討をしているという印象を持っていました。伝えられている負担額の妥当性は何ともいえないものの、「負担割合の算出」の難しさは、最終的な建て替え決議の前に乗り越えなくてはならない問題だと思います。

asahi.com耐震偽装のGS東向島、建て替え最終案を提示



2006年07月30日20時54分
 耐震強度が偽装された東京都墨田区の分譲マンション「グランドステージ東向島」の建て替え最終案が、30日の住民集会で、住民代表からなる「建て替え検討委員会」から提示された。

 最終案では、全36世帯のうち1世帯が転出の意向を示したことから、部屋は従来案の92%より96%と広くなったが、1世帯あたりの負担額は、平均約2000万円となった。

 集会では住民から負担割合の算出方法について、購入時の販売価格に合わせて上下階で差が出る形にするか、面積の持ち分に基づく均等割りにするかなどで異論が出たという。

 委員会は、都市再生機構が作った素案(平均負担額約1800万円)をもとに、区などと検討を続けてきた。

この記事では、「1世帯が転出の意向」としています。そのような意向がマスコミに公にされたのは、これがはじめてかもしれないと思います。他にも同様のケースがあるかどうかは知りません。

この1世帯の動向が、建て替えを決議する上での影響は少ないと思います。建て替え決議は、5分の4の賛成によるからです。

建て替えに賛成しない場合、管理組合に買い取りを請求できるとのことです。その買い取りがどのように進むのか、そして買い取りの額がどのように決定されるのかが興味のあるところです。土地だけなのでしょうか?構造はゼロ?設備は?除却を考えると、マイナス?

国のスキームでは、大胆に「土地代だけで買い取り」と打ち出していますが、スムーズに進めば有効ですが、スキームから外れた個別の意向に対しては、難しい判断が必要になるような気がします。
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by gskay | 2006-08-02 09:50 | 公的対応
横浜は耐震改修へ
以前より、耐震改修の方針が示されていた物件が、本格的に耐震改修に進むことになりそうです。引用した記事では触れられていませんが、ここは、川崎の物件に続いて、早い時期に使用禁止命令が出された物件です。当初は、0.5以上の数値が出されたものの、後に0.5以下であると市の当局が発表した物件です。強度の数値の取り扱いの難しさを象徴するようなケースになって複雑でした。

加えて、横浜市の場合、国のスキームとは別の方針を貫いています。この物件は、建て替え相当とされる物件の中で、唯一、現時点でも入居者が居るという物件です。横浜市は、転居に関しても、国のスキームによらない対応をしていて、退去が完了には至っていないようです。

使用禁止命令の意義や、それを実効性のあるものとするための措置について、同じ法律に基づいているように見えて、ここだけは、異なった解釈をしているのだろうと思います。

私には、国のスキームに沿うのが良いのか、独自の判断を貫くのがいいのか、いずれがよいのかわかりません。

引用した朝日と読売では、大筋では差がありませんが、いずれも横浜市の対応が特殊であることには触れられていません。

asahi.com横浜の耐震偽装のマンション、補強の方針を決議


2006年07月31日11時31分
 耐震強度偽装事件で、強度が0.41とされた横浜市鶴見区のマンション「コンアルマーディオ横濱鶴見」(19戸、建築主ヒューザー)の管理組合は30日、建物を取り壊して建て替えるのではなく、耐震強度を満たすよう補強する方向で検討を進める方針を決めた。補強の実施が決まれば、国交省が建て替え支援の対象としたような強度0.5未満の建物では、初の例となる。

 管理組合によると、6〜7月にコンクリートや鉄筋の状況を調査した。設計図通りに施工され、工事には手抜きがなかったと確認できた。技術的には、補強でも強度を満たすことが可能とみられるという。

 補強の場合、1戸当たりの追加負担は1200万円程度になる。建て替えだと最低でも2600万円が必要で、管理組合は「生活困窮を避けるための苦渋の選択」と話している。



耐震偽装「建て替え必要」横浜のマンション補強改修へ


 耐震強度が偽装され、強度が41%だった横浜市鶴見区の分譲マンション「コンアルマーディオ横濱鶴見」(10階建て)の管理組合は30日、建て替えではなく、補強による耐震改修の方針を決めた。

 国が「建て替えが必要」とした強度50%未満の耐震偽装物件で、改修方針を決めたのは初めて。

 同マンションは昨年12月、横浜市の使用禁止命令を受け、管理組合と市が国の支援策に基づく再建策を協議。

 しかし、現状と同規模の建て替えには、公的支援を受けても1世帯当たりの費用負担は3200万円に上り、住民が難色を示していた。

 同市は今年4月、柱とはりの外側に鉄筋コンクリート製の枠を取り付けて補強する改修案を提示。1世帯当たりの負担が1200万円程度に抑えられるため、住民からは「現実的には改修しかない」との意見が多数となっていた。

(2006年7月31日3時5分 読売新聞)


改修で対応できるということなので、敷地等の条件が良かったのだろうと思われます。

引用した記事は、住民にスポットを当てていますが、大胆な対応をしている市についても伝えて欲しい事がたくさんあります。問題の数値が出る経緯や使用禁止命令、公的な対応など、様々な点が特殊です。訴訟関係などについても、厳しい態度であるという話も聞きます。他の物件との均衡を考えると微妙な気持ちになります。

そこには、単に建築行政の問題に留まらず、地方自治の問題や政治の仕組み、住民と当局との関係など、示唆に富む出来事が含まれています。人気のある政治家という存在についても、いろいろと考えさせられます。
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by gskay | 2006-08-01 15:29 | 公的対応