藤田社長の主張
イーホームズの藤田社長が、国会の参考人質疑で、強調すべきトピックやキーワードを間違えていなければ、「国土交通省の官僚が起こした犯罪」という形での展開もあり得たと思います。
「イーホームズが耐震偽装を見つけた」ということの意味が、あの時点では、理解されませんでした。国会の発言から、それを理解するのは、今となってみても困難ではないかと思います。彼は、「大臣認定プログラムの根幹がおかしい」という点を主張したはずでしたが、不十分でした。全く、異なる取り上げ方をされてしまいました。 かくいう私も、当初は、彼の主張を理解できなかったひとりです。
仮に、藤田社長が、国会の参考人質疑で、充分に説明していなくても、他の参考人や国会議員が問題を正しく把握できていれば、事態は変わっていたかも知れません。残念ながら、あの参考人質疑以降の、国会の仕事ぶりは、藤田社長が提起した問題には上手に対応できていないように思われます。 加えて、ほとんどのマスコミも無力だったのではないかと思います。 今でも、肝心のポイントは、ほとんど世間には理解されていないと思われます。 国土交通省については、建築の制度のあり方が揺らいでいるということを真剣に受け止めるべきだったのではないかと思います。例えば、改正建築基準法が6月20日に施行できるのかどうか、いろいろと微妙な状況とのこと。 特に、大臣認定の構造計算プログラムの認定が、国土交通省が示す基準の決定の遅れで、難しくなっているという報道がありましたが、その後、事態は改善しているのでしょうか?
技術的な問題に対する対応能力が不十分な組織になっていて、全く別の発想をしない限り、改善できないのではないかと思われます。 当面の建築確認の実務については、手作業で頑張ればいいだけのことですが、制度の全体像は、いびつな仕組みのまま放置されているように思われます。 私は、あらためて藤田社長のめざしたものを再評価すべきではないかと思います。さしあたって、彼が考える建築の制度の理想像や、官僚のあり方には、耳を傾ける価値があると思います。そして、それ以外にも彼には期待できることがあるように思います。 もちろん、彼が全能なんてことは無いと思われ、それぞれの問題について是々非々ですが……。
by gskay
| 2007-05-29 07:02
| 政治と役所と業界
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耐震偽装発覚から、5年。建て替えが再開発事業としてすすめられています。
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