溶融スラグ
溶融スラグを混入したコンクリートの問題では、規格にあわない混入物ということで「違法」とされたものの、「溶融スラグ」というものは、すでに広く使われているようです。廃棄物の無害化の技術のみならず、リサイクルのための「製品」化の技術の改良が進んでおり、建築や建設のための材料として、大きな期待ができると思います。
この事件をきっかけに、溶融スラグへの警戒感や忌避感が生まれてしまったら残念です。様々な質の製品があり、それを一様に否定するような事は避けなくては行けないと思います。 JISなどの規格は、このような新しい素材については、「いち早く」検討し、基準を満たすものと満たさないものを明らかにするべきではないかと思います。それが、利用の促進にもつながり、技術改良の後押しになると思います。少なくとも、性能を検討し、どのような溶融スラグが適当であるのかを明らかにしておく必要があると思います。 現状では、充分な性能の製品がないのかもしれません。だとしたら、技術の開発のための投資が必要です。 もし、すでに充分な性能の製品があるのなら、今回の事件は、規格へのリストアップが遅れたことによって生じた問題という側面も出てきます。規格にあった製品が存在していたなら、問題の業者も、規格を満たした製品を利用したでしょうから。 「偽装」に対する一般的な「けしからん」という観念だけで対応してはいけない問題です。 将来的には、砂利よりも良好な溶融スラグが広く使われるようになるのではないかと想像します。それは、廃棄物の問題からみても、砂利という資源の問題からみても、望ましいのではないかと思います。 目下の問題は、この事件のような既存の性能不足にいかに対応するかですが、これを将来の問題と混同してはいけません。
by gskay
| 2008-07-13 00:35
| 安全と安心
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耐震偽装発覚から、5年。建て替えが再開発事業としてすすめられています。
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